"seaside theatre" from shonan beach FM 78.9

with DJ johnny SHIDA since2020

2021年06月

prologue soundtrack
01  チャンプ Champ If You Remember Me  Dave Grusin
    ★MASARUさんご希望
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特集 音楽映画のサウンドトラック
02  ビリー  Billie   God Bless The Child  Billie Holiday
03  真夏の夜のジャズ Jazz On A Summer's Day
  Lazy River  Louis Armstrong And The All Stars
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04  ランブル 音楽界を揺るがしたインディアンたち Rumble  Link Wray
05  白い暴動 Jah Pickney - R.A.R.  Steel Pulse
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06  Our Latin Thing Anakaona(Cheetah)feat. Cheo Feliciano Fania All Stars
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07  大海原のソングライン Naka Wara Wara To'o   Small Island Big Song
08  スケッチ・オブ・ミャーク  Sketches Of Myahk  Weenma Nu Eeg  Blue Asia
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09  エイミー  Amy  Valerie  Amy Winehouse
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from japanese ost
10  民謡クルセイダーズ マンボネグロ大作戦
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epilogue soundtrack
11  バグダッド・カフェ Bagdad Cafe Calling you  Bob Telson
  ★匿名希望様、ご希望曲
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after report by johnny SHIDA
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音楽映画と称すればいいのか、とちょっと呆気に取られたのです。ピーター・バラカン氏のミュージック・フィルム・フェスティバルというネーミング。ストレートでシンプルに「Music Film=音楽映画」と題されていて、なるほどその一言で一気にジャンル化出来るし、集約も楽だ、などと思ったりしました。そして、そうか自分は音楽映画が好きだなぁ、音楽映画を好んで観てきたなぁとも思ったり。グレーゾーンにミュージカル映画も入るだろうし、ライブ・ドキュメンタリー映画も入れて良いだろう。ミュージシャンが主演の映画はどうかな、それは番外編的にカテゴライズしても面白いかも、とか。どうも最近この番組制作のために映画の細分化に明け暮れていたので、こんな風にパキっと「音楽映画の映画祭だよ」と提示されたのが新鮮で。いろいろ考えてしまいました。

で、今回のピーター氏の音楽映画祭ですがやはりルーツ・ミュージックやメッセージ性の強いテーマを追ったようなドキュメンタリー映画が多いんですね。00年代あたりから映像制作のフットワークが軽減化され、ドキュメント作品が多くなってきた感が凄くあって、それこそ枝葉に分かれて様々なテーマやテーゼや対象物、対象人物などを掘り下げていくコンテンツが溢れていったように思うのです。テレビの多チャンネル化もあり、そういったマニアライクなコンテンツに人気が集まったりした傾向も出てきたのかもしれません。で、それらはドキュメンタリー素材としてとても長時間の取材を要している作品もあるんですね。そうなるとテレビサイズに編集した時、限られた時間の中でその記録に起承転結を付けて構成するため、どうしても説明不足が生じ、物足りなさが残る。それを完全版として作り直して映画として公開する、みたいな動きが出てきたりして、面白い流れになったものだと思ったりしていました。最近でも「ヱヴァンゲリヲン」の庵野監督を追ったドキュメンタリー番組が、「まだまだ素材はあるはず」とか「完全版として劇場でやればいい」といった声が普通にネット上に出てくるのも、そんな流れが普通になっているからでしょうね。

そんな00年代から、自分も興味を持ったドキュメンタリー映画は多々観てきました。そこで自分が何を提言したいかと言うと、映画化するのもいいけれど、頼むからテレビ仕様なだけの構成はやめてくれ、という事なんですね。テレビ番組から波及した映画作品はともかく、はなっからテレビ的な構成を大スクリーンで観せられても映画的刺激は全くなく、たいてい劇場を出てまず最初に口にするのが「これならテレビでよかった」、なのです。細かい映像編集を駆使して資料やイメージ映像をカットバックで煽り、ひたすらにいろいろな関係者のインタビュー映像が断片的に行ったり来たりする。コアな題材をテーマにしている作品は、まるでその専門書一冊を単に映像化したような、二次利用的説明映画でしかない。これではテレビで観る「NHKスペシャル」や「報道特集」と同じだろうと感じてしまうわけです。

音楽映画はまだそこに「音楽」という体感要素が入ってくるからまだ良いですよね。やはり得意気な編集やうるさい構成で誇示するのではなく(あえて誇示と言います)、シンプルにその姿を見せて考えさせる、それこそがドキュメンタリー映画だと自分は思うのです。ですからライブ映画は尚良いです。とにかく素のままのライブ・パフォーマンスをシンプルに捉えていただきたい。ディレクターとしては自分の個性を映像演出で見せたいと思うのでしょうが、自然体を見せる事こそそのアーティストのライブを活かす最善の演出である事も、一つの方法論としてしっかりともっていてほしいと思いますね。

偉そうに言って恐縮ですが、やはりそういう映画やライブ映像に刺激を受けてきたから提言してしまうわけです。D.A.ペネベイカー監督のデヴィッド・ボウイを追ったライブ映画「ジギー・スターダスト」や、同監督の「モンタレー・ポップ」にボブ・ディランの「ドント・ルック・バック」などはそのダイレクト・アクションという技法により、実に生々しい映像を捉えていて、しかもカメラ側を意識させないような作りになっていて、本当にそこにいるような疑似体験しているかのようにも思えるのです。ひたすら説明ナレーションをまくしたてるようなドキュメンタリー映画もいただけないですね。テーマ探求系ならともかく(それならやはりテレビでお願いしたいですが)、今回の映画祭で紹介された「大海原のソングライン」のような作品が、現代的ハイブリッド構成で、かつシンプルにテーマ(この作品で言えば「音楽」というテーマ)を伝える一つの参考例かとも思うのです。時代は新旧ありますが他にも「ビートルズ/レット・イット・ビー」、「スティング/ブルー・タートルの夢」、「ストップ・メイキング・センス」、「U2/魂の叫び」、「佐野元春/No Damage」といった作品群はとかくアーティストものとして持て囃されがちですが、実はとてもじっくりと素材に対峙する作品群で、これぞ真の音楽ドキュメンタリー映画、と言えるものだと思っています。音楽映画ではないですが、日本のドキュメンタリー映画としては、小林茂監督の一連の作品や、原一男監督の初期作品、当時若手で期待大として見ていた松江哲明監督の「あんにょんキムチ」などからも、かつて大いに刺激を受けた事を付記しておきます(備忘録。まだほかにもたくさんあったと思うのですが…)。

ドキュメンタリー論は難しいですし様々な意見があると思いますが、音楽映画でそれを表現するのであれば、まずその「音」をしっかりと感じさせてほしい、と思うのです。そんな素材があってはじめて、映画として表現しようと思うのではないかと、自分は強く感じるのですが。


次回は7/4は特集「ミニシアターは映画の教室」をお送りいたします。どうぞ、お楽しみに。

お知らせ
★今回の再放送は今週木曜日午後6時からです。
★「seaside theatre」放送回リストを当ブログに新設いたしました。
★4月からスタートした志田の新番組「波の数だけAOR」公式ブログはこちら
 (twitterは@namikazu_AOR)

次回の「seaside theatre」は
特集はピーター・バラカン氏主宰によって7/2~7/15に開催される
ミュージック・フィルム・フェスティバルの上映作品をフィーチャーし、
「音楽映画のサウンドトラック」と題してお送りいたします。
予定しているのは下記作品群のサウンドトラック。
どれも刺激的な音楽ばかりです。
是非ご期待ください。

特集 音楽映画のサウンドトラック
ビリー  Billie
真夏の夜のジャズ
ランブル 音楽界を揺るがしたインディアンたち
白い暴動
Our Latin Thing
大海原のソングライン
スケッチ・オブ・ミャーク
エイミー  Amy
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ピーター・バラカン氏が選んだ音楽映画フェスティバル
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音楽映画と称すればいいのか、とちょっと呆気に取られたのです。ピーター・バラカン氏のミュージック・フィルム・フェスティバルというネーミング。ストレートでシンプルに「Music Film=音楽映画」と題されていて、なるほどその一言で一気にジャンル化出来るし、集約も楽だ、などと思ったりしました。そして、そうか自分は音楽映画が好きだなぁ、音楽映画を好んで観てきたなぁとも思ったり。グレーゾーンにミュージカル映画も入るだろうし、ライブ・ドキュメンタリー映画も入れて良いだろう。ミュージシャンが主演の映画はどうかな、それは番外編的にカテゴライズしても面白いかも、とか。どうも最近この番組制作のために映画の細分化に明け暮れていたので、こんな風にパキっと「音楽映画の映画祭だよ」と提示されたのが新鮮で。いろいろ考えてしまいました。(以下、after reportへつづく)

★聴きたいサウンドトラックのご希望にも出来るだけ対応してまいります。
Twitter @SeasideTheatre のメッセージへお送りくださいませ。

Litsen Here
★湘南ビーチFM 公式ホームページから。
★インターネットjpradio.jpやスマホアプリTune In Radioにて湘南ビーチFMを選択
★湘南逗子界隈のリスナーの方々は78.9MHzラジオにてお聴きいただけます。
是非、環境にあったかたちで番組にアクセスしてください。

prologue soundtrack
01  稲村ジェーン  真夏の果実(cover)  Herb Ohta, Jr.
02  荒野の七人 The Magnificent Seven  Elmer Bernstein
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特集 ジェームズ・ホーナー~心に刻まれる旋律
03  宇宙の7人  Battle Beyond The Stars
04  アポロ13  Apollo 13  Launch Control?All System Go
05  アバター  Avatar
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06  ウィロー  Willow  Theme
07  タイタニック  My Heart Will Go On(with dialogue from the film)  Celine Dion
08  アメイジング・スパイダーマン  The Amazing Spider-Man
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09  アンドリューNDR114  Bicentennial Man
10  ビューティフル・マインド  A Beautiful Mind   All Love Can Be(奇跡の愛) Charlotte Church
11  マグニフィセント・セブン The Magnificent Seven Seven Riders  James Horner & Simon Franglen
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from japanese ost
12  限りなく透明に近いブルー homeward bound  井上陽水
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epilogue soundtrack
13  スプラッシュ  Splash  Lee Holdridge
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after report by johnny SHIDA
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今回のマスターを作り上げて、ふと思いました。なんでジェームズ・ホーナーにこだわったんだっけ…と。正直ホーナーよりも好きなコンポーザーがいるのに、どうして珍しく一点買いしたのか。自分で決めておいてしかもOA終わったのになんなんだと思うかもですが、ちょっとそんな不思議な感覚に陥ったのです。ホーナーをはっきりと認識したのはロン・ハワード監督の「アポロ13」でした。まだ90年代の半ばで、単にアポロ計画、しかも13号のノンフィクション映画が興味深く観に行ったのですが、内容もさる事ながらサウンドトラック(この場合音楽も当然ですがそれにミックスされた多くのSE/効果音も含めて)の迫力に圧倒され、劇場を出た後すぐにサウンドトラックCDを入手。DVDがリリースされたら即購入という入れ込みようでした。音楽はジェームズ・ホーナー、どこかで聞いた名前だと思っていたら、同じくロン・ハワード監督の「コクーン」と「ウィロー」を手掛けていた人だったのですね。なるほどこのタッグはなかなかいいぞと思っていたら次作「身代金」もこの二人によるもので、とても面白く、また音楽もスリリングで情感溢れておりとても良かった記憶があります。

それらは80年代から90年代の事で、とは言え特別に自分のお気に入りとしてブックされていたわけでもなく、あえて言うなら「アポロ13」は特別で、トム・ハンクス繋がりの「フォレスト・ガンプ」、そちらのロバート・ゼメキス&アラン・シルヴェストリによるタッグの方が断然好きだったりしました(言わずもがな「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズのタッグですね)。あと思い出せるのは突如ブームになった「タイタニック」でしょうか。あの大ブレイクを客観的に見ていて、遂にジェームズ・キャメロンもここまで来たのだなぁ、セリーヌ・ディオンもいい曲を主題歌として担当してこちらも大ヒット、良かったなぁ、なんて思いつつ、お?音楽はあのジェームズ・ホーナーか、こちらもこれですっかり大御所だ、主題歌の作曲もこの人なのか、スゴイスゴイ…、などと心の中で思ったりしていました。これはもう自分の悪い癖でして、要は大ヒット映画に対して起こす慢性的拒否反応というやつで、キャメロンキャメロンって、皆さん随分もて囃してるけれどちゃんと「ターミネーター」も観てますか?「エイリアン2」もチェックしてるんですよね?と、映画バカにありがちな、斜に構えた態度でやり過ごしてしまってました。「タイタニック」、まぁ落ち着いたら観に行きますよ、と。

で、そうです、あれです、「ビューティフル・マインド」ですね。思い出しました。2001年に観たこの映画。ロン・ハワード監督とジェームズ・ホーナー音楽のタッグで久々だなぁと思いながら観に行って、おぉ、なんだこれは…と感動してしまったんです。やはりロン・ハワードはノンフィクションものが得意で個性を発揮するのだなと再確認したのと、とにかくホーナーの音楽なんですね。なんというか、オリエンタルなテイストが散りばめられ、異空間を漂うような、だけどしっかりと精神的な安らぎが伝わってくる、それはそれは素晴らしい音楽だったのです。そうです、この「ビューティフル・マインド」を観て、自分はこれまでほったらかしてきたホーナーの音楽をリマインドしたのでした。あれだけ拒否っていた「タイタニック」もちゃんと観て、サントラCDも買い、既に独特なオリエンタル・テイストがこの作品にて投入されていた事を、例の名曲「My Heart Will Go On」を聴いて恥ずかしながら認識するわけです。この曲も含めてしっかりと聴けばホーナーが素晴らしいコンポーザーであった事は明らかだったのだ、と、とにかく反省しきりでした。

「アポロ13」も「タイタニック」も「ビューティフル・マインド」も、並べてみると全て実話を元にした作品ですよね。それらに付けられたホーナーの音楽に、特に反応してしまう自分がいる事にちょっと意味があるのかなとも思ったりしますね。何かそういうところにホーナーの真骨頂というか、ホーナー自身がそれら強烈な現実の物語に対して音楽を投影する、その心意気が、彼の音楽の強みとして伝わってきていた…のかもしれません。月面着陸を断念せざるを得なかったジム・ラヴェル。豪華客船と共に海に沈んだジャック。そして統合失調症の悩める数学者ジョン・ナッシュ。様々な真実の人間模様と相対した時、ホーナーのタクトは、まさに心に刻まれる旋律を自然に奏で始める。そういったピュアネスな部分に、自分は惹きつけられ、今回のフィーチャーに至ったのでしょう。

次回は6/27はピーター・バラカン氏のミュージック・フィルム・フェスティバルをフィーチャーした、特集「音楽映画のサウンドトラック」をお送りいたします。どうぞ、お楽しみに。

お知らせ
★今回の再放送は今週木曜日午後6時からです。
★「seaside theatre」放送回リストを当ブログに新設いたしました。
★4月からスタートした志田の新番組「波の数だけAOR」公式ブログはこちら
 (twitterは@namikazu_AOR)

次回の「seaside theatre」
特集は「ジェームズ・ホーナー~心に刻まれる旋律」。
印象的なメロディー・メーカーだった、
ジェームズ・ホーナーの素晴らしい映画音楽を厳選ピックアップ。
予定しているのは下記作品群のサウンドトラック。
他にも関連楽曲を用意しております。
ご期待ください。

特集 ジェームズ・ホーナー~心に刻まれる旋律
宇宙の7人
アポロ13
アバター
ウィロー
タイタニック
アメイジング・スパイダーマン
アンドリューNDR114
ビューティフル・マインド
マグニフィセント・セブン 
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今回のマスターを作り上げて、ふと思いました。なんでジェームズ・ホーナーにこだわったんだっけ…と。正直ホーナーよりも好きなコンポーザーがいるのに、どうして珍しく一点買いしたのか。自分で決めておいてしかもOA終わったのになんなんだと思うかもですが、ちょっとそんな不思議な感覚に陥ったのです。ホーナーをはっきりと認識したのはロン・ハワード監督の「アポロ13」でした。まだ90年代の半ばで、単にアポロ計画、しかも13号のノンフィクション映画が興味深く観に行ったのですが、内容もさる事ながらサウンドトラック(この場合音楽も当然ですがそれにミックスされた多くのSE/効果音も含めて)の迫力に圧倒され、劇場を出た後すぐにサウンドトラックCDを入手。DVDがリリースされたら即購入という入れ込みようでした。音楽はジェームズ・ホーナー、どこかで聞いた名前だと思っていたら、同じくロン・ハワード監督の「コクーン」と「ウィロー」を手掛けていた人だったのですね。なるほどこのタッグはなかなかいいぞと思っていたら次作「身代金」もこの二人によるもので、とても面白く、また音楽もスリリングで情感溢れておりとても良かった記憶があります。(以下、after reportへつづく)

★聴きたいサウンドトラックのご希望にも出来るだけ対応してまいります。
Twitter @SeasideTheatre のメッセージへお送りくださいませ。

Litsen Here
★湘南ビーチFM 公式ホームページから。
★インターネットjpradio.jpやスマホアプリTune In Radioにて湘南ビーチFMを選択
★湘南逗子界隈のリスナーの方々は78.9MHzラジオにてお聴きいただけます。
是非、環境にあったかたちで番組にアクセスしてください。

prologue soundtrack
01  グーニーズ Goonies Goonies"R"Good Enough  Cyndi Lauper
02  バック・トゥ・ザ・フューチャーⅢ The West〜Double Back(country extended) Alan silvestri
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特集 カントリーサウンドトラックに酔いながら
03  ローハイド  Rowhide  Frankie Laine
04  OK牧場の決闘  Gunfight At O.K. Corral  Frankie Laine
05  カーズ  Cars  McQueen And Sally  Randy Newman
06                         Our Town  James Taylor
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07  オー・ブラザー!O Brother, Where Art Thou?  
       I Am A Man Of Constant Sorrow The Soggy Bottom Boys(ずぶ濡れボーイズ)
08  コンボイ Convoy  C.W.McCall  ✴︎匿名希望様ご希望
09  トランザム7000 Smokey and the Bandit The Bandit  Jelly Reed & Bill Justice
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10  ダーティー・ファイター 燃えよ鉄拳  Any which Way   
  You can   Beers to You  Clint Eastwood & Ray Charles
11  ブロンコ・ビリー  Bronco Billy   Cowboys And Clowns  Ronnie Milsap
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from japanese ost
12  マイ・ロード  My Road  Lee Oskar
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epilogue soundtrack
13  クライング・ゲーム The Crying Game   Stand By Your Man  Lyle Lovette
14  時の翼に乗って Faraway, So Close!   Wanderer  U2 feat. Johnny Cash
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after report by johnny SHIDA
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カントリーという音楽ジャンルには全く詳しくないのですが、映画の中で聴くカントリー・ソングに関してはちょっとは知っていて、また結構好きだったりします。70sの映画や音楽に憧れを持っていた話は前にしましたが、やはりその時代あたりにカントリー・フレーバーが塗されている作品が目立っているように思っていて、そこに登場する曲たちがやはりイイのですね。今回ピックアップしたクリント・イーストウッド作品の楽曲などはまさにその時代ど真ん中で、今みたいに社会派作品こそイーストウッド監督作品みたいなイメージの頃ではなく、ダーティーで鉄拳でテンガロハットな頃のイーストウッド映画なんですが、汗と埃と、不器用だけど憎めなくてカッコいい男の世界を描いたサウンドで、これこそがカントリー・ミュージック、カントリーの詩の世界なのだなと思いながら聴いていました。そう、カントリーってなんとなく歌詞の内容までじわじわと入ってくる感じがするんですよね。心情が入り込んで歌っているからでしょうか。そういう歌にスクリーンで出会う度に、サントラを入手しては聴いてはいましたが、どうもなかなかその先には行けなかった、つまりカントリー・ミュージック自体を聴きこんでみようという事には至らなかった、というのが正直なところです。若かったですね、まだその頃は。

でも、そのカントリー・ミュージックがサントラで留まっていたのは一番映画を観ていた10代から20代くらいまでで、その気持ちが30代くらいから「ちょっとやっぱり気になるから聴きこんでみたくなってきたぞ…」と、ふつふつ湧き始めるんですね。そのきっかけは、実はジョージ・カックル氏のラジオ番組「Lazy Sunday」に出会ってからなんです。自分はそれまでとにかく仕事一本やりでドタバタと不摂生な生き方をしてきて、35歳の時に仕事でアナログ・レコードに接する機会があり、それに影響されアナログ・レコードでDJをし始めるんです。中年のおっさんがそんな年齢になってDJとかなんなんだ?と言われそうですが、まぁそれは置いといて、ちょうどその頃、インターFMのLazy Sundayにも出会うわけですが、とにかくその時の自分にフィットする70sのロックが、なんというか、生音の、バンドサウンドの、ウッディーな、ナチュラルな、気持ちいいサウンドたちが次々にかかる番組だったのでとてもお気に入りになってしまい、同時にその選曲をしているDJのジョージ・カックル氏に大変興味を抱いてしまったのですね。

いつも言っていますが、基本的に自分は70年生まれの80s育ち。血も肉もベストヒットUSAで出来ているようなものなんですが、はじめてハワイへ行った時に全てが開放されたような気分に陥り「おぉ自分の前世はハワイアンだったか」と呟いてしまうくらい、その大自然の空気と同化してしまいまして。いやまぁそれもなんなんだという感じでどうかしてるんですけど、要は「オレの原点、打ち込みサウンドじゃなくて、生だな、ナマ」という気づきに見舞われていったんです。デジタル隆盛時代の80sロック&ポップスも大好きですが、きっと心と身体の奥底に眠るDNAは木の楽器を叩いて大空の元で奏でるハワイアン・ロコの精神なんじゃないかと。要するに、根源はアナログで、だから生音サウンドが気持ちいいし、その空気の振動が自然に大地と空と海に響き馴染んでいく、その中に、なんとなく自分自身を感じるのだろうなぁと、そう思っての「Lazy Sunday」イイじゃん、DJジョージいいじゃん!だったんですね(長くてすみません)。

で、その後ジョージさんとはワチャワチャといろいろやってきて今があるのですが、多分にその影響されてきた中にかなりカントリー・ミュージック的な数々が入っていたのだと思うんです。ジャンルとしてカントリーにカテゴライズされていないにしても、ルーツにカントリーやブルーズが流れているような、やっぱり生音バンドってそういう雰囲気が漂っているもので、特に70sはそんな汗と埃の土臭い男の世界でとても自分に馴染んだのです。DJでもそうしたレコードを回す事が多くなっていきましたし、件のBe Relaxin’アプローチなんかにも繋がったりして、そういう意味では自分の映画道からもカントリーのアプローチをやっても自然と馴染むだろうと閃いたのですね。するとどんどん候補曲が脳内に溢れてきまして、まず記憶の底から鳴り響いたのが、それこそイーストウッドの「ダーティー・ファイター 燃えよ鉄拳」のレイ・チャールズとイーストウッドのデュオによる「Beers To You」でした。この作品はテレビの映画番組で観てから関光夫さんの映画音楽ラジオ番組で曲をエアチェックし、カセットテープで何度も聴いていた曲です。CDはお目にかかっていないので持っているアナログレコードからお送りしましたが、これがまたアナログの音が似合う曲で、さすがの王道カントリーでしたね(とは言えかなり古いレコード盤なのでちょっとノイジーでした。恐縮です)。あとはタイミング良くご希望をいただいていた「コンボイ」の主題歌も外せない渋い曲ですよね。サム・ペキンパー特集はしっかりとやりたいと考えていたのであえて他作品は外しましたが、「コンボイ」だけはこのカントリー特集に入れてこそのような気がしたので思い切りました(何週か前にそれこそジョージが湘南ブリーズ・サタデーでこの曲かけておりまして、さすがねジョージ…と悔しがりましたが)。「ローハイド」は以前「ブルース・ブラザース」バージョンをOAしたので今回はフランキーのオリジナルでいこうとか、であれば同じくフランキー&ティオムキンの「OK牧場の決闘」もここで登板させなくてはとか、西部劇ウエスタン特集にとっておきたかったけれど、えーいここだろ!的な構成がかなり白熱し、今回は相当な度合いで極私的熱闘選曲大会になってしまいました。なので選からもれた作品楽曲も多々ありますので、当然この特集も第二弾をまた機会を見つけてやりたいと思っています。

次回は6/20、特集「ジェームズ・ホーナー ~心に刻まれる旋律」をお送りいたします。
どうぞ、お楽しみに。

お知らせ
★今回の再放送は今週木曜日午後6時からです。
★「seaside theatre」放送回リストを当ブログに新設いたしました。
★4月からスタートした志田の新番組「波の数だけAOR」公式ブログはこちら
 (twitterは@namikazu_AOR)

次回の「seaside theatre」特集は「カントリーサウンドトラックに酔いながら」。
空と大地の間で、まったりとぬるいビアーを飲みつつ聴くカントリー・ミュージック。
そんなサウンドトラックを編纂してみました。
予定しているのは下記作品群のサウンドトラック。
他にも関連楽曲を用意しております。
ご期待ください。

特集 カントリーサウンドトラックに酔いながら
ローハイド
OK牧場の決闘
ダーティー・ファイター 燃えよ鉄拳
ブロンコ・ビリー
コンボイ
トランザム7000
オー・ブラザー!
カーズ
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カントリーという音楽ジャンルには全く詳しくないのですが、映画の中で聴くカントリー・ソングに関してはちょっとは知っていて、また結構好きだったりします。70sの映画や音楽に憧れを持っていた話は前にしましたが、やはりその時代あたりにカントリー・フレーバーが塗されている作品が目立っているように思っていて、そこに登場する曲たちがやはりイイのですね。今回ピックアップしたクリント・イーストウッド作品の楽曲などはまさにその時代ど真ん中で、今みたいに社会派作品こそイーストウッド監督作品みたいなイメージの頃ではなく、ダーティーで鉄拳でテンガロハットな頃のイーストウッド映画なんですが、汗と埃と、不器用だけど憎めなくてカッコいい男の世界を描いたサウンドで、これこそがカントリー・ミュージック、カントリーの詩の世界なのだなと思いながら聴いていました。(以下、after reportへつづく)

★聴きたいサウンドトラックのご希望にも出来るだけ対応してまいります。
Twitter @SeasideTheatre のメッセージへお送りくださいませ。

Litsen Here
★湘南ビーチFM 公式ホームページから。
★インターネットjpradio.jpやスマホアプリTune In Radioにて湘南ビーチFMを選択
★湘南逗子界隈のリスナーの方々は78.9MHzラジオにてお聴きいただけます。
是非、環境にあったかたちで番組にアクセスしてください。

prologue soundtrack
マリン・エクスプレス  The Marin Express
01 Overture music by 大野雄二
02 The Marin Express song by タケカワユキヒデ&Tommy Snyder
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特集 映画の車窓から
03 駅馬車  Stagecoach Bury Me Not On The Lone Prairie   Trad.
04 オリエント急行殺人事件
   Murder On The Orient Express(1974)  Richard Rodney Bennette
05 鉄道員  Il Ferroviere  Carlo Rustichelli 
  ※時間に収まらず、予定していた「鉄道員」はOA出来ませんでした。大変失礼いたしました。
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06 007 ロシアより愛をこめて  From Rossia With Love  John Barry
07 見知らぬ乗客 Strangers On A Train  Approaching The Train  Dimitri Tiomkin
08 北北西に進路を取れ  North by Northwest Conversation Piece  Bernard Herrmann
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大陸横断超特急  Silver Streak
09 Main Theme
10 Love Theme  Henry Mancini
11 キング・オブ・コメディー The King Of Comedy  Between Trains  Robbie Robertson
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from japanese ost
12 ヨーロッパ特急  フレンド Paul Slade
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epilogue soundtrack
13 モーターサイクル・ダイアリーズ  The Motorcycle Diaries
   Across the River Into the Trees(河を渡って木立の中へ )  Jorge Drexler 
  ★匿名希望様、ご希望曲
14 ブロークバック・マウンテン  Brokeback Mountain  Gustavo Santaolalla
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after report by johnny SHIDA
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「世界の車窓から」という帯番組、好きなんですね。とても丁寧に撮影しているミニ紀行番組ですし、世界にはこんな列車が走っているのかとか、こんなところにレールが敷かれているのかとか、時には下車して街を歩いたりして、何より毎回のBGM選曲も良いから好きなんです。もちろん溝口肇氏によるテーマ曲も名曲ですしね。で、映画(特に洋画)を観ていて列車シーンが現れるとどうしてもあの溝口氏のメロディーが脳内を駆け巡る(笑)。そもそも列車紀行に合うイメージをかなり分析して作られているような楽曲ですから、あの「世界の車窓から」のテーマ曲はいわゆる鉄道楽曲としての鉄板曲だと思っています。でも、ありますよね?そういう“列車紀行サウンド”って。ジャンルとして確立しているくらい、「ある」と思っているんですよワタクシは。これはいわゆるネイチャー・サウンドとか、大自然紀行的アプローチとは違うんですね。ありましたよね、かつては喜多郎氏の「シルクロード」とか。あのジャンルはあのジャンルとしてあるんです。ネイチャー・サウンド。今回のは、とにかく「列車」なんです。列車による「紀行」、列車に乗って車窓から流れる風景、それだけの為のサウンドなんです。

もともと映画の始まりとしてよく取り沙汰されるのが、蒸気機関車の映像を淡々と映した「ラ・シオタ駅への列車の到着」(リュミエール兄弟/1895年)がありまして、さらに世界初の西部劇映画「大列車強盗」(エドウィン・S・ポーター/1903年)でも列車(汽車)が大きくフィーチャーされていて、映画史的にもこの列車という存在は、今風に言えばとても映像映えする、かつドラマ性のある対象物だったと思われます。前者はそもそも50秒くらいの記録映画=ドキュメンタリーなのですが、こちらが列車映画の原型であるとすれば、それからカメラが列車に乗り込んで本格的な列車映画等が製作されるようになるのでしょうが、残念ながらその流れによって、特に「列車映画」「列車紀行映画」というジャンルが称されたりする事は未だ存在しておらず、相称して「紀行映画=Travel Film=Travelogue」と言われる枠に留まっているだけのようなのです。でも僕は「列車映画」というジャンルは確かに存在すると思っていて、かつそこに寄り添う“列車紀行サウンド”という音楽(サウンドトラック)ジャンルも絶対的に君臨していると思っているんですね。

それは今回編纂した楽曲たちの一部を聴けば明らかでして、溝口氏の「世界の車窓から」のルーツとも感じられる数々の“列車紀行サウンド”が、様々な車窓からの風景や車内での物語、ドラマ、事件、恋愛模様を感じさせてくれるのです。でもそれって最近やたらと推奨しているBe Relaxin’的ラウンジ・ミュージックなんかと同じなんじゃないの?と思われるかもですが、違うんです(笑)。列車紀行には、そこにしか当てはまらない、何か優雅で流暢で軽やかで、独特なサウンド・アイデンティティーがあるんですね。今回幅を広げるために「駅馬車」や「キング・オブ・コメディ」など、ややレールから外れた楽曲等も紹介しましたが、「オリエント急行殺人事件」や「大陸横断超特急」のテーマ曲、「北北西に進路を取れ」の挿入曲などはまさに列車ラウンジでこそ奏でられるに相応しい楽曲たちですよね。これぞ“列車紀行サウンド”であると胸を張って紹介したいサウンドトラックたちですし、これらはどの現存するジャンルにも当てはまらない唯一無二のサウンドだと思っています。

他にも、「ポーラー・エクスプレス」や「カサンドラ・クロス」、ヒッチコック作品で言えば「バルカン超特急」もありますし、「オリエント急行殺人事件」で言えば2017年のリメイク版もあり、実はまだまだ“列車紀行サウンド”は探していくとたくさん出てくると思われます。日本映画もまた然りで、前にもご紹介した「鉄道員 ぽっぽや」や「RAILWAYS」シリーズ、「阪急電車」と、比較的最近作でも要チェックな作品が多々あるのと、ちょっと列車ラウンジ・テイストとは違うかもしれませんが、「駅 STATION」「高原に列車が走った」「新幹線大爆破」、そして黒澤作品の「天国と地獄」なども、しっかりとサウンドトラック全曲を探求すべき作品かもしれません。もしかすると一曲ぐらい、リラクシンな“列車紀行サウンド”的な楽曲が潜んでいる可能性大ですからね。

まだまだサウンドトラックというレールの上を走る旅路は続いていく、という事でしょうか。


次回は6/13、特集「カントリーサウンドトラックに酔いながら」をお送りいたします。
どうぞ、お楽しみに。

お知らせ
★今回の再放送は今週木曜日午後6時からです。
★「seaside theatre」放送回リストを当ブログに新設いたしました。
★4月からスタートした志田の新番組「波の数だけAOR」公式ブログはこちら
 (twitterは@namikazu_AOR)

次回の「seaside theatre」特集は「映画の車窓から」。
文字通り、車窓から流れる風景や列車と共に展開する
様々な映画のサウンドトラックを編纂します。
鉄道ファンにとっても楽しい切り口な特集かと!
予定しているのは下記作品群のサウンドトラックと、
他にも関連楽曲を用意しております。
ご期待ください。

特集 映画の車窓から
駅馬車
鉄道員 
見知らぬ乗客
北北西に進路を取れ
007 ロシアより愛をこめて
オリエント急行殺人事件
大陸横断超特急
キング・オブ・コメディ
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「世界の車窓から」という帯番組、好きなんですね。とても丁寧に撮影しているミニ紀行番組ですし、世界にはこんな列車が走っているのかとか、こんなところにレールが敷かれているのかとか、時には下車して街を歩いたりして、何より毎回のBGM選曲も良い。もちろん溝口肇氏によるテーマ曲も名曲ですしね。で、映画(特に洋画)を観ていて列車シーンが現れるとどうしてもあの溝口氏のメロディーが脳内を駆け巡る(笑)。そもそも列車紀行に合うイメージサウンドをかなり分析して作られているような楽曲ですから、あの「世界の車窓から」のテーマ曲はいわゆる鉄道楽曲としての鉄板曲だと思っています。でも、ありますよね?そういう“列車紀行サウンド”って。
(以下、after reportへつづく)

★聴きたいサウンドトラックのご希望にも出来るだけ対応してまいります。
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