そんなわけで僕が見たブルース・リーはいつもテレビの映画番組でした。「燃えよ」も「鉄拳」も「道」も。でもなぜか「危機一髪」だけは見逃していた。だから80年代中半になって、東映がブルース・リー映画リバイバル・フェアを打って出てきたときは本当に嬉しかったんです。もちろん「危機一髪」もやりますし、大スクリーンで、しかもテレビみたいにCMも入らないオリジナル版ですから嬉しいことこの上なしだったのです。当時の東映はジャッキー映画全盛期でカンフー映画ならなんでも当たる!と確信していたのではないかと。であれば真打ちのブルース・リーだろうと、宣材ポスターやチラシもめちゃくちゃカッコいい、今風のデザインで攻めてこられたわけです(80年代としては最先端的な…という意味ですね)。
しかしこういう細かいところも含めて香港映画のアバウトな部分、多々あるわけです。だからこそ代役仕立てで新作まで作られてしまう。残されたわずかなシーンでも利用してビジネスに繋げたり、権利処理もしないまま音楽を付けていたばっかりに、世界市場へ売ったはいいが、処理はそちらでと差し替え自由と契約の一文に気軽に入れてしまう(くらいのことをやっていたのではないでしょうか)。そういう業務感覚でしかない超アバウトな国だったと思わざるを得ないわけですね。だから実は“日本語曲を平気で本編に付けちゃう配給会社”である東映ですが(また言う)、それはそれでもう少し考えてやってよと思いつつ、大元がこれだからね~ということもあるわけです。映画製作、しっかりしてほしいですよね、まったく。
ワールド・ブルース・リー・クラシック2023開催!
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ミーガン Megan Silicon Chip Basil Kirchin
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特集 燃えよ、ブルース・リー!
吠えろ!ドラゴン Kung Fu Fighiting Carl Douglas
燃えよドラゴン Enter the Dragon Lalo Schifrin
ドラゴン危機一髪 The Big Boss Joseph Koo
ドラゴン怒りの鉄拳 Fist of Fury スタンリー・マックス・フィールド・オーケストラ
ドラゴンへの道 The Way of the Dragon スタンリー・マックス・フィールド・オーケストラ
グリーンホーネット The Green Hornet Billy May & His Orchestra
カトーのテーマ The Green Hornet/Kaito Billy May & His Orchestra
Return Of The Dragon(ドラゴン怒りの鉄拳/リバイバル・テーマ曲) The Super Dragon Band
死亡遊戯 Game of Death John Barry
死亡の塔 Tower Of Death/Game Of Death Ⅱ Alone In The Night Brute East Family(music by キース・モリソン)
ラストドラゴン The Last Dragon Upset Stomach Stevie Wonder
ドラゴン ブルース・リー物語 Dragon The Bruce Lee Story Randy Edelman
★新作映画のご紹介
世界のはしっこ、小さな教室 Teach Me If You Can Remi Boubal(feat.Anja Fougea)
7/21公開
超映画総合研究所 志田ゼミ開催!
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「映画音楽はかく語りき
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