【2/28】seaside theatre #48
【2/28】seaside theatre #48の予告編
されど、映画じゃないか ~今週の雑文~
【2/21】seaside theatre #47
以前「スカイ・クロラ」のサウンドトラックをOAした際に、twitter上でリスナーの方から思いがけず反応をいただきまして、自分としては実はそれがとても嬉しかったのですね。「スカイ・クロラ」は詳しくは言えませんがとても思い入れのある作品でして、それをきっかけにもっと川井さんの楽曲を知ってもらいたいなぁと思っていたのです。どうしても日本の映画音楽のコンポーザーですとやはりジブリ作品の久石さんにスポットがあたりがちなんですが、そのような一般的な広がりが、川井さんにもあって然るべき!と感じていたので、余計SNSでの反応は嬉しかったのです。そしてある意味勢いが付いたというか、こういう機会は大切にせねばと思って、総力特集を企画してみました。
改めて様々なサウンドトラックを聴いてみて思った印象は、やっぱり川井さんの根底にはROCKが流れている、という事でしたね。もともとギタリストであったという事にも繋がりますが、たとえ激しいテンポの曲でなくても、ビートを効かせたリズムの作り方や、展開の盛り上げ方がとてもとてもROCKなんですね。言い方を変えると、ドラマティックなのです。感情が伝わってくるパッション・センスは、例えば西田社中を起用してしまうアイディアはとても刺激に満ちていますし、そのようなコーラスを多様化して人間味を付け加えたり、前にも紹介しましたが、実写作品の「デスノート」や「GANTZ」などといったサウンドトラックではヒューマン・ビート=心臓の鼓動を感じさせるような、生々しいほどのエモーショナルなサウンド・ディレクションが成されていたりするわけで、これぞROCK SPILITSと言わずして何と言おう、という感じなのです。
そういった「味」が、やっぱりアジア圏にて製作される映画人たちに愛されるのだなぁと、そういう思いに繋がっていきましたね。やっぱりアツイんですよ、アジアン・ムービー・クリエイターたちは。特にアクションや大河ドラマを得意とする中国や韓国などは、いい意味でイナタくてアツイものの集合体で映画を盛り付けたいわけです。だからと言ってお決まりのオーケストレーションでと言うともう少し新鮮味が欲しい。そういったフィールドに、川井さんのアプローチがハマッていったのではないかと思ってしまうのです。
それと今回なんとなく思ったのが、あぁ川井さんてエリック・セラだなぁと。音楽の在り方とそのアプローチがとても似ている感じがしたんですね。個性は強いし、アクションから人間ドラマまでこなしてしまうし。活躍し始めたのも同時期だし、調べてみたらたった2つしか歳が違わないんですね。多分聴いてきた音楽も同世代だし、楽器や機材を扱ってきた流れも似たようなものなのかなと。当番組ではオープンエンドは必ずセラの「グラン・ブルー」サウンドトラックを使わせてもらっているのですが、編集しながら続けて川井さんの楽曲を聴いてみて、なんだか妙な同化感がある・・・と思ったものですから。まぁこれは単なる余談でございました。とにかく日本映画のサウンドトラック・コンポーザーに川井憲次あり。これからも機会を見つけては川井さんの映画音楽を紹介していきたいと思います。
【2/21】seaside theatre #47の予告編
【2/14】seaside theatre #46
ではまた来週に。次回は特集「川井憲次の音楽世界」をお送りします。お楽しみに。
【2/14】seaside theatre #46の予告編
されど、映画じゃないか ~今週の雑文~
【2/7】seaside theatre #45
特集「ジェームズ・ディーンという名の青春」
03 底抜け艦隊 Sailor Beware Dean Martin 04 エデンの東 East Of Eden Leonard Rosenman
05 理由なき反応 Revel Without A Cause Main Title Love Theme Leonard Rosenman
06 ジャイアンツ Giant Main Title Jet Rink, Oil Baron Dimitri Tiomkin
07 傷だらけの栄光 Somebody Up There Likes Me Perry Como 08 闇に響く声 King Creole Elvis Presley
09 ジェームズ・ディーン物語 The James Dean Story
Jimmy's Theme Let Me Be Loved Chet Baker & Bud Shank
from japanese ost 10 青春の殺人者 ゴダイゴ
epilogue soundtrack 11 イントゥ・ザ・ワイルド Into The Wild Guaranteed Eddy Vedder
after report by johnny SHIDA
まずは、ジェームズ・ディーンの特集を実現出来て嬉しく思っています。主要作品が3作しかないのに成立するのか?と思いながら、様々な関連作品も掘り起こし、意外にも統一感の取れた構成になったのではないかと勝手に満足しています。それぐらいこの特集はこのタイミングでやりたかったんですね。自分にとっての青春でもあり、とても影響を受けた人だからです。しかし当然リアルタイムの出会いではないわけで、そう、ジミーとの出会いは中学2年の時。住んでいた街の市民会館で、「理由なき反抗」の上映会があったので観に行ったんですね。何日も前から、もうすぐジェームズ・ディーンだな、いよいよ「理由なき反抗」だな、とワクワクしていた丸刈り中学生でしたので、ちょっと変なヤツだったかと思います。で、市民会館のそこそこデカいスクリーンで映画を観たのですが、いろいろな意味でカルチャーショックというか、そもそもそんな古い映画を観る機会もないので、その作りと仕様の独特さ(フィルムの質感や色合い、編集構成のパターン、カメラの動き方など)に、まず往年の時代感を感じ、サウンドトラックのアナログ感ももちろん、フィルムによるリアルノイズ、そして何より、ストーリー自体もとてもシンプルで、これを不良と呼ぶのか?と首を傾げるほどの緩すぎる反抗(笑) そんな時を越えたカルチャーショックがまずはありましたね。
しかし、その中で一際異彩を放っていたのが、我らがジェームズ・ディーンというわけでして。とにかく映画の中身が時代錯誤だろうがなんだろうが、ディーンの佇まい、しぐさ、表情、発言、どれをとっても新鮮極まりない特別なスターであった事は間違いなく、またそう確信を持てたのです。中学2年生と言えばあらゆるオトナの世界に興味を抱き、また憧れを感じる、そしてさらに刺激を受けやすく、影響されてスタイルを変化させていく、そのはじめの一歩ぐらいのタイミングかと思うので、さしずめジミーはカッコいいアニキ的な存在として自分の前に君臨してしまったのですね。で、当然まずはジミーアニキに近づきたいと。リーバイスのジーパンを買い、赤いジャケットを探し、ちょっと斜に構えてみたり、どんどん真似しまくるのです。それまでジャッキー・チェンだMr.Boo! だソフィー・マルソー大好きだと言っていた丸刈り中学生が、文字通りいきなりわざと自ら理由もなく反抗期に突進したりもするのですね。それもこれも、市民会館で観たジミーアニキのせいだったわけです。
その後、「エデンの東」「ジャイアンツ」と観ていくわけですが、やはり「理由なき反抗」のあの不思議なパッションというか、前述したように不良っぷりや挫折っぷりに多少のカルチャーギャップはあれど、作品の鮮烈さは群を抜いていたなとさらに感じました。だからこそ「エデンの東」が、今にも爆発しそうなマグマのようなジミーとしてリマインドできますし、遺作となる「ジャイアンツ」と言えば、演技派としてさらに深みを感じられる姿が体感出来て、あの反抗期の青年が立派になって、なんて、その成長ぶりに嬉しく思ったりするのですね。つまり全てが「理由なき反抗」ビフォーアフターなのです。これは結局「理由なき反抗」が自分にとっての起点なので、どうしてもそういう見方をしてしまうのでしょうねら、そういうの、あると思うんです。アーティストのアルバムでも時代によって評価が分かれたりするケースがありますよね。19××年のあのアルバムは低迷期で全然良くない、と言われていても、自分にとってはそれがリアルタイムでありそのアーティストとの出会いの起点だとしたら、そこそこハマって聴いていてむしろ好きなんだけど、みたいな。ちょっとよくわからない論ですが、「理由なき反抗」との出会いはそれぐらいのものだったわけで、タイミングもベストだし他の印象薄れるくらいハマった作品でしたね。青春とは、生きるとは、自由とは何かを、いよいよ考え始めるわけです。それは屈折の時代の幕開けであり、尾崎豊や長渕剛やブルース・スプリングスティーンに出会う前夜だったりもするのです。そして、少年はオトナになる、というストーリーだったりするわけです。
次回は特集「片想いチョコレート大作戦」をお送りいたします。
お楽しみに。
【2/7】seaside theatre #45の予告編
【1/31】seaside theatre #44
03 バーバレラ Barbarella The Glitterhouse & Bob Crewe 04 ナック The Knack And How To Get It John Barry 05 唇からナイフ Modesty Blaise David & Jonathan
feat. Almando Trovajoli / アルマンド・トロヴァヨーリ 06 黄金の七人 Sette Uomini D'oro 07 続・黄金の七人 レインボー作戦 Il Grande Colpo Dei Sette Uomini D'oro 08 新・黄金の七人 7×7 7volte7 09 黄金の七人 1+6エロチカ大作戦 Homo Eroticus
10 紳士泥棒/大ゴールデン作戦 After The Fox Peter Sellers & The Hollies 11 欲望 Blow-Up(Main Title?Bring Down The Birds) Herbie Hancock
12 茂みの中の欲望 Here We Go 'Round The Mulberry Bush Traffic 13 あの胸にもういちど Girls On A Motorcycle Les Reed
from japanese ost 14 窓からローマが見える Roma Dalla Finestra(The Green Rake?Olga's Theme) Paul Mauriat
15 続・エマニエル夫人 Emmanuelle2(L'amour D'aimer) Sylvia Kristel & Francis Lai 16 世界残酷物語 Mondo Cane(More) Nino Oliviero / Riz Ortolani
after report by johnny SHIDA
芸術臭が匂えばもはやシネフィルだし、技巧派でテクニックがあればその音楽はプログレと言われるでしょう。でも"モンド"はそんな高尚なフィールドには入りません。映画館で言えばユーロスペースかアップリンクか、音楽で言えばブックオフのCDコーナーの380円以下の棚にあるCDたち。それぐらい評価は割れ、でも人によっては個人的偏愛度がとても高い存在、だったりするんですね。(決して卑下してません。寧ろ大好物で褒めています...念のため。)
【1/31】seaside theatre #44の予告編
【1/24】seaside theatre #43
【1/24】seaside theatre #43の予告編
OA後には放送された楽曲の全リストをサントラのジャケットと共に掲載。
「アロハ」
コロナ禍のせいでハワイに帰れないでいる。我こそは前世がハワイアンだと信じて疑わないため、帰省出来ない今のこの状況が本当に辛い。だから少しでも気分を味わえるのではと、2015年のキャメロン・クロウ監督によるハワイロケ作品という事だけで本作を観たのだが、これがまた軸足がどこにあるのかさっぱりわからない上、肝心のハワイならでは感がほとんど皆無。で、消化不良。余計ホンモノのハワイが恋しくなった次第。
【1/17】seaside theatre #42
特集「ブロードウェイ・メロディーを聴きながら」
03 オール・ザット・ジャズ All That Jazz
【1/17】seaside theatre #42の予告編
OA後には放送された楽曲の全リストをサントラのジャケットと共に掲載。
されど、映画じゃないか(今週の雑文)
【1/10】seaside theatre #41
いつかボウイの半生を描いた本格的な伝記映画も製作されるのだろうなとも思いますが、そういった客観的に彩られた自分の姿こそ、ボウイは観てみたかったのではないでしょうか。
【1/10】seaside theatre #41の予告編
OA後には放送された楽曲の全リストをサントラのジャケットと共に掲載。
されど、映画じゃないか(今週の雑文)
【2021/1/3】seaside theatre #40
【2021/1/3】seaside theatre #40の予告編
OA後には放送された楽曲の全リストをサントラのジャケットと共に掲載。
されど、映画じゃないか(今週の雑文)