"seaside theatre" from shonan beach FM 78.9

with DJ johnny SHIDA since2020

映画音楽専門番組 "seaside theatre" 
構成・選曲・DJ ジョニー志田
毎週日曜20時〜21時放送
湘南ビーチFM >> https://www.beachfm.co.jp/
SBCラジオ(SBC信越放送) >> https://sbc21.co.jp/blogwp/radio/
★毎週OA前に特集内容を公開しています。

★これまでの OA list はこちら。
 1st leg. 湘南ビーチFM/日曜23時 2020年4月~2022年3月
 2nd leg. 湘南ビーチFM/SBC信越放送/日曜20時 2022年4月~
phonto
まだ少年だったあの頃。
映画館の暗闇に身を潜ませながら、あらゆるジャンルの映画を楽しみました。
まだビデオもない頃、映画を楽しむには、
サントラレコードを繰り返し聴いていたものです。

レコードに針を置くと、スクリーンの幕が上がるかのように、
思い出も再びどんどん蘇りました。
そんな映画の思い出を、音楽で集められたら…。
様々な風景を聴かせてくれる映画音楽で、皆の思い出も共有出来たら…。  

この番組はそんな映画音楽と一緒に、
“海辺の映画館=seaside theatre” で過ごす楽しいひとときです。


seaside theatre コンシェルジュ
ジョニー志田 (構成・選曲・DJ)

特集「JAZZでカバーなサウンドトラック」
phonto (2)
今週は特集 JAZZでカバーなサウンドトラック
やはり湘南ビーチFMと言えばジャズ&イージー・リスニング!
と言いながら、いつもてんやわんやな内容ですみません…
映画音楽って一筋縄なジャンルだけではなかなか難しいのです。
しかも昨今は歌モノやロック系もありますし、
オーケスレーションとは言え、イージーどころか劇的な盛り上がり系も多くて。
しかもジャズと一言に言えるサントラなんてのもなかなか出てくるもんじゃない。
気を付けながら、スタッフの皆様にご忠告いただきながら、
なんとかやってる「seaside theatre」ですが、
どうか30周年アニバーサリーという記念すべき年をも超えて、
これからも何卒、よろしくお願い申し上げる次第でございます。

OA予定曲…
IMG_2607
特集 JAZZでカバーなサウンドトラック
ビバリーヒルズ・コップ
スパイ大作戦(ミッション・インポッシブル)
007~ジェームズ・ボンドのテーマ
0011ナポレオン・ソロ
ある愛の詩
ロミオとジュリエット
ピンクの豹
ピーター・ガン
モダン・タイムス
スター・ウォーズ
IMG_2611

★新作映画のご紹介
IMG_2207

★新作映画のご紹介
ショータイム!
(12/1から公開中)
IMG_2339

海辺の映画館からの手紙 志田一穂
IMG_9172
12月3日、いつも忘れがちで言われてハッとするわけですが、なんと湘南ビーチFMの開局記念日当日んですね。いやはや、もういい加減覚えろという感じですが、今年もやってまいりまして、実は毎年忘れてしまっていて、あ!番組内でちゃんと言わなければだった!と頭をかくわけですけど、今年はさすがにしっかりinfoいたします。開局記念、しかも30周年とのこと。本当におめでとうございますであります。

当方、映画音楽番組じゃないですか。局のコンセプトがジャズ&イージー・リスニングと聞いて、始めた頃はかなりそのあたりを慎重に選曲しつつ構成していたんですね。映画音楽という範囲内で、です。比較的静かな曲とか、オーケストレーションでじっくり聴ける曲とか、もちろんジャズなんかも意識して。今回も30周年アニバーサリーですからかなり意識しましたよね。なにしろジャズ特集に舵をとったんですから。そういう気持ち、大事ですよね?でもですね、とは言いながら、当時はまぁすぐに崩壊していったんですね(笑)。そんな静かな局ばかり、言うたら往年の作品の楽曲ばかりですよ。それだけで一時間をやりくりするとなると、やはり聴く方も作る方もぐったりしてくる、というか、作る方=自分がモチベーションだだ下がりになっていったわけで。初期はそのあたりの葛藤が少しばかりありました。それでも当時は23時からのOAだったので、むしろ睡眠導入番組としてわざと眠くなるような内容にしていたこともありましたよ、たまにね。で、それでもその反動を具現化したいというときもあって、ちょいちょいロック系とか、賑やかな楽曲、入れ始めたりするんですね。するとやはりTwitterが盛り上がる。あぁ皆さんやっぱりこの手の曲とか好きなんだな、聴きたいんだなと感じるわけです。で、イージー・リスニングなんてどこへやらというノリで、ジャンルも幅広くなっていって、完全に映画音楽バラエティー的な内容になっていったんですね。でも、相変わらずやりすぎたなと感じたらすぐに軌道修正してました。そんなわけで静かだったり賑やかだったりと、まぁ初期はその繰り返しだったとも言えますでしょうかね。

そうして3年目になったとき、なんとゴールデン・タイムの20時にお引越しとなったんです。同時に長野信越放送(SBCラジオ)さんにも番組を買っていただき同タイムにてのOAが決まったと。それで大義名分となり、堂々と映画音楽バラエティーとしてブラッシュアップいたしました。20分ごとに現れるアイキャッチ(ラジオだからただのキャッチ?)も派手なものに作り直したり、まず選曲自体のノリもだいぶ変えていきました。特集内容もそれこそユーモアセンスやマニアライクなネタなども取り入れて、聴いてて楽しい、あっという間の一時間番組、という具合に切り替えていったんですね。もう眠らすような番組ではないぞと。それが現在でも継続している内容なのです。だけどですね、そうしたことによって離れていったリスナーさんもいらっしゃったんですね。多分23時の頃は、日曜深夜の一歩手前、寝る前のリラクシンタイムとして親しんでいただいてたのだと思います。いきなり賑やかになって、しかも大河ドラマと丸被りの時間帯ですから。自分では意気揚々としていましたたが、そういった反応を見ると、なかなか難しいものだなとちょっと悩みました。
phonto
来年4月で当番組もようやく5年目となるわけですが、局は30年じゃないですか。まったく足許にも及ばないですよね。この30周年というアニバーサリーは、コミュニティFM界どころか、通常のラジオ業界でも結構驚くべき偉業だと思うんです。始めたのはいいけれど、それを維持して継続していくことが一番大変じゃないですか。24時間毎日ノンストップでラジオOAは稼働していくわけですし、そこに関わるスタッフやパーソナリティーと、たくさんの方々の協力と努力で成り立っているものですから、それをまだコミュニティラジオ局自体が一般化していない時代に始めて、今日までしっかりと守ってこられたことは本当に驚愕に値します。

でも自分も昨今の局の状況を見て、なるほどこれは普通の組織の集合体ではなく、協力的精神と自己発信についてしっかりとした誇りと自信を持っている人々の集まりだからこそ、こうしてちゃんと機能し、日々前進しているのだなと、そう感じたりもしているのです。これは自分が在職時代に感じていた組織論とは完全に真逆のもので、言ってみればとてももろく壊れやすいコミュニティではあると思います。ヒエラルキーとベルトコンベア的システムで築かれていく大きな組織ではなく、ミニマムな中で集まった者たちのパワーを結集させ、最大限の成果を目指すと、こんなのリスクありすぎだろと、昔の自分(つまり在職時代のボンクラだった自分)は感じたかもしれませんが、いや、そうじゃなくて、これが正しいのではないかと。本当の集合体ってこういうことなんじゃないかと。今は普通に素直にストレートに、迷うことなくそう思うんですね。

もちろんだからこそ摩擦も激しいし変革的な是正も日々ある筈です。少数精鋭部隊にはむしろひっきりなしにそうした問題提起が山盛りでしょうし、それがなければ維持していくスピードに対応はリンクできないのではないかと。そうした問題難題をクリアしてきたからこそ今のビーチFMがあるんでしょうね。なんて言ったら何も知らないくせに!と怒られそうですが、客観的に見てまったくそういう感じに思うから仕方ありません。この局は本当に、タフでクールでフレキシブル。そして何よりファン・ステーション、楽しいラジオ局です。これからもこの局に対して、自分に貢献できることは何なのか、そんなことを考えながら番組とともに盛り上げていきたいと思っています。『seaside theatre』の5周年アニバーサリーもありますしね。頑張ります!
phonto (3)

OA曲リストはのちほど…

好評発売中!!
「映画音楽はかく語りき
   いつか見た映画、時をかける音楽」志田一穂・著

志田一穂(ジョニー志田)、初の著書、好評発売中です!
2022年4月27日発売(ユニコ舎より) ★ご購入はコチラ
phonto (1)

他、いろいろな情報は志田のTwitter @shidakazuho でチェックしてください!

特集「映画音楽から平和への祈りを2023」phonto (1)
今週は特集 映画音楽から平和への祈りを2023
またこのようなタイトルで、
特集をやらなくてはならないのですね。
本当にイヤです。
去年もやりました。
ロシアがウクライナを攻撃したからです。
今年も様子を見ていましたが、
堅実のガザの状況を見てきて、
今年もやるのだなと、やらねばだなと感じました。
MC、ほとんどありません。
一時間、残酷な戦争をテーマにした映画の、
とは言え美しき楽曲の数々を静かに聴いていただきたいです。
これらは抵抗の歌であり、
手を出さずして対抗する、特集なのです。

OA予定曲…
IMG_2537
ひまわり
プラトーン
地獄の黙示録
禁じられた遊び
シンドラーのリスト
チャップリンの独裁者
海辺の映画館 キネマの玉手箱
キリング・フィールド
ダンケルク
IMG_2563

★公開映画のご紹介
戦場のピアニスト
12/1から4K版公開
IMG_2435

海辺の映画館からの手紙 志田一穂
IMG_2564
「映画音楽から平和への祈りを」という特集を最初にOAしたのは2022年3月14日。これはロシアがウクライナへ向けて宣戦布告し攻撃を始めた、つまりこんな時代に戦争を起こしたという、半ばテロのような悪事に憤慨して、まったくなんの効力も成さないだろうが、その事態がいかに残酷で非道、愚行極まりないことで、すべての世界にとって一切不要なことなのだ!ということを、ラジオというメディアを通し、メッセージとして発信したくなり電波とネットへ乗せたと。そういう特集でした。

ちょうどその頃、ウクライナにあるひまわり畑がロケ地として撮影されたという映画『ひまわり』の4Kリマスター版が全国にてリバイバル公開されており、自分も各所にてその解説をさせていただいていたこともあり、OA内容の中でも、あのヘンリー・マンシーニ作曲による哀し気なテーマ曲をフィーチャーしながら構成しました。戦争反対を唱えるならば、あえて非情な戦争がテーマとなった映画のサントラを集めるしかない。その残酷さを伝えるにはそうした映画をあえて紹介しなくてはと思い、ナチスドイツと第二次大戦がテーマと背景にある『チャップリンの独裁者』や『ライフ・イズ・ビューティフル』、ホロコーストを描いた『シンドラーのリスト』に、日本の戦時中の日常を描いた『この世界の片隅に』、ベトナム戦争がテーマの『ディア・ハンター』など、その思いを共有し繰り返させてはいけない、そんな意志をしっかりと持っていただくために、こうした、とにかく心が痛む、しかし観て学ばねばならぬ作品群の音楽を多々集結させました。
IMG_2556
『ひまわり』とともにもう一作、自分の中にある特別な思いとともに構成に入れたのが、大林宣彦監督の遺作となった『海辺の映画館 キネマの玉手箱』でした。本作のクライマックスは広島に爆弾が落ちる“原爆投下日”の模様です。ロシアが戦争を起こすたった二年前に、大林監督はかなり過激な反戦映画を撮っていたのです。生前の講演でもことあるごとに戦争の愚かさを唱えており、晩年はそうしたメッセージ色の強い監督作品も多かったわけですが、しかしこの『海辺の映画館』は他にも勝るほどの威力で戦争を批判し、ある意味問題作、かつ重要作として注目されました。この映画を観たとき、これぐらいのパワーを持って叫ばなければならないことなのだと、これほど圧倒しないと、この大事なメッセージは伝わらないのだと衝撃を受けたのですね。

だからこそ愚かなることはすべて歴史に残る映画に刻めと、あるいは小説でも、歌でも、かたちあるものにその愚行を記して後世に残すことが大事だと、そう受け取ったわけです。自分がアーティストであれば映画を作ったり曲を書いたりして戦争反対を叫びたかったのですが、しがない町場のラジオDJ兼雑文家ですから、こうして思いをブログに残しつつ、電波やネットで発信すると、それぐらいのことは当然そうすべきだと感じたわけなのです。

今回の特集のきっかけは当然、イスラエルとハマスとの、あの戦争ですね。本当に辟易しています。毎日状況を見てこれもまた長期戦になりつつありますし、ガザ地区への攻撃も日に日に酷くなっている。そしてそれが悲しいことに、報道番組から情報が出てくる度にその重要性が失われつつあると感じる。つまりそれが日常的になってきている。毎日毎日止めどなく流れるニュースに、世界が通例ごとのように受け止め、ほとんど麻痺している状況になっている。ガザの報告の次はロシアだ、ウクライナだ、北朝鮮のミサイルだ、自衛隊の特別配備だと、本当はこんな特集組みたくはないのだけれど、しかし今年もセットしなければならないなと、結局そう思わされました。それが心から悔しいし、怒りに震えて仕方がありません。
IMG_2551
戦争はどうしてなくならないのでしょうか。それぞれが対等の国々で、人種間にも差別がなく、ことあるごとに言葉による話し合いと交渉、そして少しぐらいの口喧嘩で済むような、そんな世界だったら良いのになと思います。ジョン・レノンの「イマジン」みたいに、すべてが天国みたいな世界だったらそこはむしろ地獄だとか言う人がいるようですが、今この現在に地獄を味わっている人がいる世界より、そっちの方が全然良いですよね?死ぬ目にあったことのない人が言う、本当に身勝手な発言だと思います。ジョンの本音はそうではなく、未来を変えていきたい、そのために想像していこう、それが第一歩だと。歌っているのはそれだけのことです。しかしそれが重要なんですね。想像して、考えて、願となる。そして第二歩目が、こうした微力ながらの発信です。そうすることで、Noと言わねばと。対抗しなくちゃと思うのです。

OA曲リストはのちほど…

★志田からのお知らせ★
第2回 超映画総合研究所 志田ゼミ開催!
phonto55
志田ゼミ二期生募集フォーム
https://ws.formzu.net/dist/S580418170/
超映画総合研究所 note
https://note.com/kataru_lib/m/m87f560cd640e

DAY2 12.1(FRI)
18:30 OPEN 19:00 START
会場 超図書館総合研究所(茗荷谷)
   東京都文京区大塚三丁目5-9
   住友成泉小石川ビル 別館5階
参加費:ギャラリー¥500(1日)

大好きな映画を、皆にも観てほしい
 好きな映画への思いを持ち寄り、
集まった参加者、皆に紹介、シェアする。
それが、映画大好きさんたちのための
「ゼミ」コミュニティ、
"超映画総合研究所" です。
 
参加概要はいたってカンタン。
これ面白くて大好き、という映画を一本決めていただき、
自由なかたちで推薦してもらいます。
第一回目は各自プレゼンして大好き映画のアピール。
第二回目はそれを受けて、
「観てみたよ」という映画の感想交換会。
参加者同様、映画LOVEなラジオDJ志田一穂が、
集まった皆さんの推薦作をフォローアップしてまいります。
 
というわけで待望第2回目の開催、
募集参加人数は5名。
オンライン参加もokです。
5人の5人による映画たち…。
だからこそ、ここでの「ゼミ」は
かなり密なものなるでしょう!
phonto


好評発売中!!
「映画音楽はかく語りき
   いつか見た映画、時をかける音楽」志田一穂・著

志田一穂(ジョニー志田)、初の著書、好評発売中です!
2022年4月27日発売(ユニコ舎より) ★ご購入はコチラ
phonto (1)

他、いろいろな情報は志田のTwitter @shidakazuho でチェックしてください!

特集「今年の秋はジブリをカバーで」
phonto
今週は特集 今年の秋はジブリをカバーで
まぁ秋というかもう冬なくらい寒かったりしますが、
時期的にあえて秋と言わせていただこうかなと。
そして、あのジブリパークが開園一周年でございます。
去年は開園式に行きました。
まだ観れるアトラクションやテーマパークは少しでしたが、
それでも充分楽しめましたし、大自然の中にあるあの世界は、
本当にリフレッシュしてくれるところでしたね。
今回は全編カバー曲でお送りするジブリサントラ。
是非また違う風景をお楽しみいただければと思います。

OA予定曲…
IMG_2426
耳をすませば
魔女の宅急便
となりのトトロ
天空の城ラピュタ
借りぐらしのアリエッティ
ゲド戦記
コクリコ坂
もののけ姫
ハウルの動く城
君たちはどう生きるか

★新作映画のご紹介
スラムドッグス(11/17から公開) 
IMG_2395
★新作映画のご紹介
サムシング・イン・ザ・ダート(11/24公開)
IMG_2396

海辺の映画館からの手紙 志田一穂
IMG_2433
ほぼ一年ぶりのジブリ映画特集です。実はこの特集のご希望は随時いただいてまして、いつやるべきかと考えれば、やはりジブリパーク開園アニバーサリーとなる11月が良いなと。最新作『君たちはどう生きるか』公開のタイミングもありましたが、まぁあの作品はとにかく前宣伝もなく謎めいていて触るのも難しい映画でしたから、あえてスルーしたんですね。しかしあの作品、一度観ただけではなかなか理解に苦しむものでしたよね。結局あの異世界はどんな世界というべきものだったのか。これまでのもののけや神隠しのような、語り継がれてきた、いわゆる伝承的世界観とはかなり異なる、異なりすぎの世界(要は超異世界)だったので、うーむうーむと唸りながら劇場を出たわけであります。

正直タイトルからしてもっと説教じみた映画かとも思っていました。「どう生きるか」なんて誰からも聞かれないような哲学的な質問ですからね。逆にそっち方面の映画だと期待した節もありましたが、いや要は生きるため生きていくための教訓満載の映画ってことですが、結局結果はいつもの異世界冒険モノ。いやあえて冒険というより彷徨い物語、としますか。ラピュタもナウシカもキライではないですし、あれは確実に冒険譚であるわけで、とにかくまずその異世界へと飛び込んでいった意味というか、まぁ迷い込んでしまった意味ですね、そしてテーマというか、作者が投げたテーゼ、それを理解しないことには、いや、そう簡単にわからせてくれとは言わないし、むしろそんなことストレートに言ってしまっては映画の醍醐味、芸術としての意義をも無くしてしまうので別にそこまでは求めないんですが、やっぱりある程度は理解させてよ~、と思うわけですね。
IMG_2424
ところでですよ、この『君たちはどう生きるか』って、果たしてジブリパークではどんなかたちで反映されるのでしょうかね?テーマパークのアトラクションとしての話ですけど。だって一作品ずつパビリオンやコンセプト・ハウスが出来ていく筈でしょうあそこには。と考えたら、この映画はなかなか難しくありませんかね。だって場面が変わるごとにまた違う世界観がどんどん描かれていくじゃないですか。現世(と言うべきかわかりませんが)の日本の戦時中の、田舎の大屋敷なんて舞台もありますが、あんなの具体化したところで、単なる昔のお屋敷でしかない。だったらあの異世界への出入り口となるヘンテコな建物ということになるのでしょうかね。まぁ、そうなるでしょうね。そしていろいろ様々な出入り口が建物の中にあって、入ったり覗いたりするとそれぞれの世界が広がっていると。一つだけ外へ(というか演出上は外界へ)出られる扉があって、そこにどういう光景が広がっているか、という感じなんでしょうかね。わかりませんが、単純にそれぐらいは構想できると。しかしですよ、やっぱり複雑すぎな物語なので、ではそれらが一体何を意味するのか、というか、一体ナニワールドなんですか?ということになってくる。ネーミングも然り。キミイキ(君生き)ハウスとか言っちゃったら最悪だし、今流行りのマルチバース・タワーとか言われてもシラケるだけですからね。本当に観客泣かせ、ファン泣かせ、そしてジブリパーク泣かせな映画ですよ。

さて、今回の特集はジブリ特集とは言え、いろいろなカバー曲を集めてみたんですね。いつものオリジナル楽曲は随時かけていたりするので、たまにはちょっと風景を変えてみようかと思い、さまざまなアーティストのジブリカバーを検索して、いちいち聴いて気に入ったらゲットするという感じでした。なのでかなり多種多様なジブリ楽曲の世界観が揃っております。音楽ジャンルも、ジャズをはじめ、ポップス、ピアノ曲、ボーカル曲等、どれもバラバラなので、こんな感じになるんだ、とか、こんな違った雰囲気も楽しめる曲だったのか、と楽しさも倍増だと思っています。つまり新たなアプローチとしてカバー曲というアレンジを利かせた世界観をたくさん提示すると、これはこれで新鮮で面白いってことなんですよね。

…あれ?

なんかさっき映画をこき下ろしていたことと、正反対のこと言ってます?いろいろな世界観でこんがらがっちゃったけど、それはそれで楽しいでしょ、新鮮でしょ、面白いでしょ、って、『君生き』に対して、言い直しちゃってます?自分??

もうどこまで宮崎駿監督に脳内ごちゃごちゃにされるのか…。はい。敬意を込めて、最新作の曲だけは久石譲さんのオリジナルでお送りする予定です。
IMG_2427
OA曲リスト
★新作映画のご紹介
スラムドッグス(11/15から公開中)  Strays  Follow You  Dave Sarazen
サムシングインザダート(11/24公開) I Don't Just Mean The Dead One~Math Teacher The Album Leaf 

耳をすませば カントリーロード Marcelo Martins

魔女の宅急便 晴れた日に ALL THAT JAZZ
       やさしさに包まれたなら Tatiana

となりのトトロ 風の通り道 ALL THAT JAZZ
天空の城ラピュタ 空から降ってきた少女 ALL THAT JAZZ

借りぐらしのアリエッティ Arrietty's Song Meja
ゲド戦記 テルーの唄 Meja

コクリコ坂 さよならの夏 ~コクリコ坂から~ 佐藤正美
もののけ姫 アシタカせっ記 ALL THAT JAZZ
ハウルの動く城 人生のメリーゴーランド Rio Novo

君たちはどう生きるか 最後のほほえみ 久石譲

★志田からのお知らせ★
第2回 超映画総合研究所 志田ゼミ開催!
phonto55
志田ゼミ二期生募集フォーム
https://ws.formzu.net/dist/S580418170/
超映画総合研究所 note
https://note.com/kataru_lib/m/m87f560cd640e

DAY2 12.1(FRI)
18:30 OPEN 19:00 START
会場 超図書館総合研究所(茗荷谷)
   東京都文京区大塚三丁目5-9
   住友成泉小石川ビル 別館5階
参加費:ギャラリー¥500(1日)

大好きな映画を、皆にも観てほしい
 好きな映画への思いを持ち寄り、
集まった参加者、皆に紹介、シェアする。
それが、映画大好きさんたちのための
「ゼミ」コミュニティ、
"超映画総合研究所" です。
 
参加概要はいたってカンタン。
これ面白くて大好き、という映画を一本決めていただき、
自由なかたちで推薦してもらいます。
第一回目は各自プレゼンして大好き映画のアピール。
第二回目はそれを受けて、
「観てみたよ」という映画の感想交換会。
参加者同様、映画LOVEなラジオDJ志田一穂が、
集まった皆さんの推薦作をフォローアップしてまいります。
 
というわけで待望第2回目の開催、
募集参加人数は5名。
オンライン参加もokです。
5人の5人による映画たち…。
だからこそ、ここでの「ゼミ」は
かなり密なものなるでしょう!
phonto


上土で映画を楽しむ会~志田が松本へ参ります!
IMG_1969
主催 松本大学 地域づくり考房『ゆめ』
   松本市上土商店街振興組合
期日 2023年11月25日(土)
場所 松本市大手四丁目7-2「上土劇場」「上土ふれあいホール」
上映映画 「バック・トゥ・ザ・フューチャー」1985年公開
定員 100名
入場 無料
日程 
(1)上土で映画を楽しむ(上土劇場 旧ピカデリーホール)
 ・映画上映「バック・トゥ・ザ・フューチャー」 116分
  ロバート・ゼメキス監督 主演マイケル・J・フォックス
  午後12時30分から午後2時30分
 ・映画と音楽の解説
  午後2時30分から午後3時15分
  テーマ「映画と映画音楽の魅力を語ろう」
  SBC・湘南ビーチFM DJジョニー志田
(2)地域交流懇談会(上土ふれあいホール) 
   午後3時30分から午後4時30分
 ・テーマ ~上土の銘菓とお茶を楽しみながら~
  「昭和の娯楽や街の姿を知り街の未来を考えよう」
 ・参加者 大学生と映画を鑑賞した地域の方々 
同時開催
 ・懐かしの松本の街写真展  (上土ふれあいホール)
 ・上土映画想い出のポスター展(上土ふれあいホール)



好評発売中!!
「映画音楽はかく語りき
   いつか見た映画、時をかける音楽」志田一穂・著

志田一穂(ジョニー志田)、初の著書、好評発売中です!
2022年4月27日発売(ユニコ舎より) ★ご購入はコチラ
phonto (1)

他、いろいろな情報は志田のTwitter @shidakazuho でチェックしてください!

特集「映画音楽、ところどころ」
phonto
今週の特集は、映画音楽、ところどころ。
コロナ禍が過ぎ、
またいつ来るかわからない脅威の前に、
できるだけ映画や音楽で、
コミュニケーションをとっておきたいと思っているのであります。
いろいろなリアルイベントを企画しているのもそのためでして、
繋がることをできるときにしておきたいなと。
もちろん次の世代に、
いろいろなことを伝えていきたいという思いもあるのですが、
やっぱりコロナ騒動は大きかったですね。
備えよ常にを実感したからこそ、
今たくさんのアプローチでコミュニケイトを促進しております。
今週はそんな志田のイベントの紹介がメインです。

OA予定曲…
IMG_2290
★特集 映画音楽、ところどころ
るろうに剣心
はじまりのうた
ロード・オブ・ザ・リング
雨に唄えば
ブルース・ブラザース
ラ・ラ・ランド
三銃士
デモリション・マン
美女と野獣
バック・トゥ・ザ・フューチャー
IMG_2303

★新作映画のご紹介
11月10日から公開
★新作映画のご紹介
11月10日から公開

海辺の映画館からの手紙 志田一穂
IMG_2063
会社勤めを30年間してきまして、人生とっくに折り返しと気づいたとき単純に「もういいか」と思ったんですね。何かのために働くのかとか、オレはもう自由な生き方をとるとか、そういう遅れてきた青春的発散では決してなく、やるべきことはわかっていたはずでしょ、と、やや自分への戒め感というか、ずっと考えていたくせに全然腰を上げず結局30年てお前いい加減にせいや的な、そういう気持ちとともに会社という組織から離脱したんですね。で、やるべきことってなんだという話なんですけど、これもまたとても漠然としているんですが、自分の使命として“日々表現していくこと”っていうのがあって、なんだそれって感じですけどこれがまた自分にとって生きていく上での完全なる必須項目なんです。どんだけ頭空っぽな自由人的発想なのかよと思われても仕方がないんですけど、ホントにそれがないとダメなんですね、自分は。

ただ一言に表現していくことと言っても、じゃあ何をやるんだと言われたら、別になんでも良くてですね、ホントになんでも良いのです。映画が好きなら映画を撮ろうと、そうすると当時は8ミリフィルムとかビデオとかで映画を作るわけですね。別に自分にとっては自然なことなので映画と決めたら徹底的に作り続けたりしたんです。音楽も好きだからオリジナル曲も作ろうぜと仲間とバンドを組んだりレコーディングしてカタチにしたりするわけですよね。これももう自然にやってました。映画も音楽も大勢の人たちとワイワイやりながら作り続けて、で、次第に人付き合いに疲れたらちょっと休憩と言って一人で表現できることは無いかと、油絵を描いてみたり、小説を書いてみたり、レコードでDJをしてみたりと、とにかくとめどなくなんでもしてきたわけです。結局それらは全部自分にとって自然体なんで、別に珍しいことではなくて、そうしていないと落ち着かないし自分ではなくなってしまうので、ひたすら表現しているって感じなんですね。で、それを会社の仕事と両天秤にかけながらずっとやってきた。会社でも同じことやっているのにですよ、映画作ったり音楽作ったりと。それはどっちつかずのコーモリみたいじゃないのと、そういう問いをずっと自分にしてきた30年間だったわけです。長すぎだろ、ですよね。

で、組織離脱を画策しながらその起爆剤として書籍を出版しまして。ここからホントの自分的表現にこだわっていくぞとスタートしたのはいいんですが、その発売記念イベントでやたらとトークしまくっちゃったことがきっかけで、今は意外なんですけど“話すこと”がメインになってきてまして、これはこれで想定外な展開だぞと。まあそういうオファーをいただくことはありがたいのですべて受けてきたわけで、だからそれがベースになりつつあるっていうのもあるのですが、ただしかしこれもなかなかまだ整理がついていないというかですね。じゃあたとえば作品の講演とか解説とかを話すことって、直接的な自分的表現と言えるのかというとちょっとプチ脱線しているかもしれないと、つまり講演と解説トークってやっぱり自分のことを話すということではなく、映画の作品のこととか、音楽の裏話やルーツといった、リサーチに基づく内容がほとんどなので、自分を表現するということとはちょっと言えないのでありますね。なのでその思いを補完すべく、イベントを企画するということで自分らしさを出せたらと思い、ちょいちょい独自のアプローチでイベントを開催させてもらっているわけです。

そういうイベントであれば自分が登場し、自分の言葉と自分の思いを差し込めますし、もちろんテーマを決めた講演や、上映会の解説トークなどでもそういうノリで行うことも可能なんですが、もっと自分的表現で発信するのであれば、やはりその企画力で勝負するしかないかなと。その最たる企画が実は「超映画総合研究所」というイベントだったりするわけですが、これがまたなかなか難しくて、まだ全然手探りな感じでやっていたりします。でも継続していけば何かが見えてきて形が作られていくのではないかなとも思っているので、そういう自分的表現にこだわっていこうと決めて組織からも離脱したわけですし、楽しく続けていこうと今は思っている次第です。もはや映画だけではなく、人生ところどころですよね。

OA曲リスト
★新作映画のご紹介/11月10日から公開中
マーベルズ The Marvels  Pinar Toprak

★特集 映画音楽、ところどころ
るろうに剣心 佐藤直紀
はじまりのうた Tell Me If You Wanna Go Home Keira Knightley
ロード・オブ・ザ・リング The Lors Of The Rings May It Be Enya

雨に唄えば Singin' In The Rain The Cast
ブルース・ブラザース The Blues Brothers Gimme Some Lovin' The Blues Brothers Band
ラ・ラ・ランド La La Land Another Day Of Sun THe Cast

三銃士 The Three Musketeers Bryan Adams/Rod Stewart/Sting
デモリション・マン Demolition Man Sting
美女と野獣 Beauty And Beast Celine Dion & Peabo Bryson

悪魔のいけにえ2 No One Lives Forever Oingo Boingo
✴︎異星人うーさん、ご希望曲

バック・トゥ・ザ・フューチャー Back To The Future Alan Silvestri
Power Of Love Huey Lewis & The News

★新作映画のご紹介/11月10日から公開中
ぼくは君たちを憎まないことにした Vous n'aurez pas ma haine  An Ode To Life Peter Hinderthür 


★志田からのお知らせ★
第2回 超映画総合研究所 志田ゼミ開催!
phonto55
志田ゼミ二期生募集フォーム
https://ws.formzu.net/dist/S580418170/
超映画総合研究所 note
https://note.com/kataru_lib/m/m87f560cd640e

DAY1 11.17(FRI)
DAY2 12.1(FRI)
18:30 OPEN 19:00 START
会場 超図書館総合研究所(茗荷谷)
   東京都文京区大塚三丁目5-9
   住友成泉小石川ビル 別館5階
参加費:プレゼンター¥2,000(1,000×2日間)
    ギャラリー¥500(1日)

大好きな映画を、皆にも観てほしい
 好きな映画への思いを持ち寄り、
集まった参加者、皆に紹介、シェアする。
それが、映画大好きさんたちのための
「ゼミ」コミュニティ、
"超映画総合研究所" です。
 
参加概要はいたってカンタン。
これ面白くて大好き、という映画を一本決めていただき、
自由なかたちで推薦してもらいます。
第一回目は各自プレゼンして大好き映画のアピール。
第二回目はそれを受けて、
「観てみたよ」という映画の感想交換会。
参加者同様、映画LOVEなラジオDJ志田一穂が、
集まった皆さんの推薦作をフォローアップしてまいります。
 
というわけで待望第2回目の開催、
募集参加人数は5名。
オンライン参加もokです。
5人の5人による映画たち…。
だからこそ、ここでの「ゼミ」は
かなり密なものなるでしょう!
phonto
是非この機会にご参加ください。
様子見ギャラリー参加も大歓迎です。


名作映画探検隊!
~知れば知るほど、映画がもっと楽しくなる~
第2回『雨に唄えば』
~MGMから『ラ•ラ•ランド』まで、ミュージカル映画大集合!~
IMG_1731
次回は11月18日(土)!
https://www.takashimaya.co.jp/tamagawa/sc/loop/?id=2084
サイレント映画からトーキー映画への変遷を楽しく描いたミュージカル映画の傑作『雨に唄えば』を起点に、様々な時代のミュージカル映画をたまがわLOOPに大集合させます!MGMミュージカル、60年代『サウンド•オブ•ミュージック』や『ウエストサイド物語』、70年代にはディスコでフィーバー、さて80,90年代以降のミュージカル映画、その進化系とは??今回もまた一本の映画から、たくさんの映画たちへと繋がっていくことになります!またまた志田が語り尽くしご案内しますので、一緒に映画の楽しい探検へと出かけましょう‼︎

上土で映画を楽しむ会~志田が松本へ参ります!
IMG_1969
主催 松本大学 地域づくり考房『ゆめ』
   松本市上土商店街振興組合
期日 2023年11月25日(土)
場所 松本市大手四丁目7-2「上土劇場」「上土ふれあいホール」
上映映画 「バック・トゥ・ザ・フューチャー」1985年公開
定員 100名
入場 無料
日程 
(1)上土で映画を楽しむ(上土劇場 旧ピカデリーホール)
 ・映画上映「バック・トゥ・ザ・フューチャー」 116分
  ロバート・ゼメキス監督 主演マイケル・J・フォックス
  午後12時30分から午後2時30分
 ・映画と音楽の解説
  午後2時30分から午後3時15分
  テーマ「映画と映画音楽の魅力を語ろう」
  SBC・湘南ビーチFM DJジョニー志田
(2)地域交流懇談会(上土ふれあいホール) 
   午後3時30分から午後4時30分
 ・テーマ ~上土の銘菓とお茶を楽しみながら~
  「昭和の娯楽や街の姿を知り街の未来を考えよう」
 ・参加者 大学生と映画を鑑賞した地域の方々 
同時開催
 ・懐かしの松本の街写真展  (上土ふれあいホール)
 ・上土映画想い出のポスター展(上土ふれあいホール)


好評発売中!!
「映画音楽はかく語りき
   いつか見た映画、時をかける音楽」志田一穂・著

志田一穂(ジョニー志田)、初の著書、好評発売中です!
2022年4月27日発売(ユニコ舎より) ★ご購入はコチラ
phonto (1)

他、いろいろな情報は志田のTwitter @shidakazuho でチェックしてください!

特集「70sグルーヴィン・サウンドトラック」
phonto
今週の特集は、70sグルーヴィン・サウンドトラック
過去にも何度か70sムービー特集はやってますが、
やはり70sと言えばグルーヴィンなサウンド、
ジャズ、ソウル、クロスオーバーといった
新たな音楽ジャンルが巷を席巻していた時代。
当然映画界にもその波が押し寄せ、
オーケストレーションはもちろん、ロックなサントラまでも
一時期鳴りを潜めておりました。
そんな胸躍るサントラを集めた今回の特集。
どうぞリズムをとりながらお楽しみください!

OA予定曲…
IMG_2151
★特集 70sグルーヴィン・サウンドトラック
タクシードライバー
ショーン・コネリー/盗聴作戦
バンクジャック
ダーティハリー2
ジェット・ローラーコースター
黒いジャガー
フレンチ・コネクション
フレンチ・コネクション2
ロッキー
コンドル

★新作映画のご紹介
IMG_1440


海辺の映画館からの手紙 志田一穂
IMG_2157
今週は70sグルーヴィン・サントラ。実はジャズをメインとした70sのサントラのご希望というものがあったんですけれども、すべてをジャズにしてしまうとそれはそれで偏ってしまうかな?と思いましたので、様々なグルーヴィン楽曲を、もちろんジャズも含めて集めてみました。まぁ70年代と言うのは基本的に後半になればなるほどジャズがフュージョンとなり、アダルト・コンテンポラリーとなり、クロスオーバー化していくということなのですが、そうしたデイヴ・グルーシンやセルジオ・メンデスのような進化系サウンドも出てきて、非常にオシャレでポップなジャンルの台頭時代となっていくわけですね。

当然それらはフュージョン・アルバムとなって、作曲家たちの新鮮味とともに注目度が高まっていくと。すると映画のサウンドトラックにも多く起用されていく。まぁそんな中で60年代からジャズで活躍していたクインシー・ジョーンズなどは、うまく時代の流れに乗って恰好のサントラ・アーティストになり活躍していったわけです。それから『燃えよドラゴン』で初めて映画音楽にシンセサイザーを使ったと言われるラロ・シフリンも、同じくジャズを得意としたアーティストでしたので、彼もまたサントラでさらにジャズ・グルーヴを用いた楽曲をガンガン唸らせながら活躍していったわけです。
IMG_2152
一方で70年代はブラックスプロイテーション・ムービー=黒人たちによる黒人たちのための映画、と作品も多々制作され始めていた時代ですので、当然そこで起用されるのはソウル・グルーヴにジャズ・グルーヴなんですね。そういったサウンドトラックもたくさん作られ、後にレアグルーヴの重要盤になっていきました。顕著なところで言えば、アイザック・ヘイズ『黒いジャガー』のシャフト・シリーズがあり、カーティス・メイフィールドの『スーパーフライ』があり、ロイ・エアーズの『コフィ―』がふったりしたわけです。そうした作品たちにソウルやファンクといったジャンルが、この時代にサントラの中へ入り込んでいったことはサントラ史の中でもとても重要なことだと言えます。
IMG_2154
また今回ご紹介する『フレンチ・コネクション』シリーズの音楽、ドン・エリスもまたジャズ・ミュージシャンでありますし、『ロッキー』のビル・コンティなどもかなりジャズよりな職人アーティスト。やはりジャズが様々な映像文化に与えた影響、そのミックス具合がうまくいくとかなり印象的な作品が生まれるといった傾向があったと思います。日本で言えばやはり取り沙汰されるべくは大野雄二さんですね。彼は70年代後半から80年代にかけて、あの時代の日本のメディアのBGMをブランディングしていたと言っても過言ではないほど活躍された、非常に独特なジャズ・フュージョン・サウンドを作り上げたアーティストだと思っています。そういった方々が映画でブレイクした後、80年代後半からその後にかけて、自身のジャズ・アルバムを製作し、数々の名盤をリリースされていると言うこともまた特筆に値するかと。もちろん、映画音楽やテレビのテーマ曲、そういったものにもたまに手を出して良きサウンドを聴かせてくれることもありましたが、やっぱり皆さんジャズが本流。最後はそこへと帰っていくわけですね。

OA曲リスト

★公開映画のご紹介

軽蔑(11/3 4K版公開)Le Mépris Georges Delerue

★特集 70sグルーヴィン・サウンドトラック

タクシードライバー Taxi Driver Bernard Herrmann

ショーン・コネリー/盗聴作戦 The Anderson Tapes Quincy Jones

バンクジャック $(Dollars)/The Heist Quincy Jones

ダーティハリー2 Magnum Force Lalo Schifrin

ジェット・ローラーコースター Rollercoaster Lalo Schifrin

黒いジャガー Shaft Theme From Shaft Isaac Hayes

フレンチ・コネクション The French Connection Don Ellis

フレンチ・コネクション2 The French ConnectionⅡ Don Ellis

NCIS ネイビー犯罪捜査班 NCIS Numeriklab

大脱走 The Great Escape March

アビさんご希望曲

ロッキー Rocky Reflections Bill Conti

コンドル The Days Of Condor Dave Grusin

Sketches On Star Wars The Trotter Trio

おーちゃんさんご希望曲


★志田からのお知らせ★
第2回 超映画総合研究所 志田ゼミ開催!
phonto55
志田ゼミ二期生募集フォーム
https://ws.formzu.net/dist/S580418170/
超映画総合研究所 note
https://note.com/kataru_lib/m/m87f560cd640e

DAY1 11.17(FRI)
DAY2 12.1(FRI)
18:30 OPEN 19:00 START
会場 超図書館総合研究所(茗荷谷)
   東京都文京区大塚三丁目5-9
   住友成泉小石川ビル 別館5階
参加費:プレゼンター¥2,000(1,000×2日間)
    ギャラリー¥500(1日)

大好きな映画を、皆にも観てほしい
 好きな映画への思いを持ち寄り、
集まった参加者、皆に紹介、シェアする。
それが、映画大好きさんたちのための
「ゼミ」コミュニティ、
"超映画総合研究所" です。
 
参加概要はいたってカンタン。
これ面白くて大好き、という映画を一本決めていただき、
自由なかたちで推薦してもらいます。
第一回目は各自プレゼンして大好き映画のアピール。
第二回目はそれを受けて、
「観てみたよ」という映画の感想交換会。
参加者同様、映画LOVEなラジオDJ志田一穂が、
集まった皆さんの推薦作をフォローアップしてまいります。
 
というわけで待望第2回目の開催、
募集参加人数は5名。
オンライン参加もokです。
5人の5人による映画たち…。
だからこそ、ここでの「ゼミ」は
かなり密なものなるでしょう!
phonto
是非この機会にご参加ください。
様子見ギャラリー参加も大歓迎です。


名作映画探検隊!
~知れば知るほど、映画がもっと楽しくなる~
第2回『雨に唄えば』
~MGMから『ラ•ラ•ランド』まで、ミュージカル映画大集合!~
IMG_1731
次回は11月18日(土)!
https://www.takashimaya.co.jp/tamagawa/sc/loop/?id=2084
サイレント映画からトーキー映画への変遷を楽しく描いたミュージカル映画の傑作『雨に唄えば』を起点に、様々な時代のミュージカル映画をたまがわLOOPに大集合させます!MGMミュージカル、60年代『サウンド•オブ•ミュージック』や『ウエストサイド物語』、70年代にはディスコでフィーバー、さて80,90年代以降のミュージカル映画、その進化系とは??今回もまた一本の映画から、たくさんの映画たちへと繋がっていくことになります!またまた志田が語り尽くしご案内しますので、一緒に映画の楽しい探検へと出かけましょう‼︎

好評発売中!!
「映画音楽はかく語りき
   いつか見た映画、時をかける音楽」志田一穂・著

志田一穂(ジョニー志田)、初の著書、好評発売中です!
2022年4月27日発売(ユニコ舎より) ★ご購入はコチラ
phonto (1)

他、いろいろな情報は志田のTwitter @shidakazuho でチェックしてください!

特集「犯罪と泥棒、その映画と音楽」
phonto1
今週の特集は、犯罪と泥棒、その映画と音楽
サスペンス映画に犯罪はつきもの。
ドラマの中核には必ず様々な犯罪がうごめき、
そこには悪人レベルもいれば、
コソ泥もいるし、怪盗もいる。
そんなキーワードたちを一斉に集めてみたのが
今回の犯罪映画特集です。
ちょっとユーモアも交えつつ、
ちょっとノンフィクションも塗しつつ、
スリリングで華麗、そしてモンドな映画音楽を
お楽しみください…。

OA予定曲…
phonto
★特集 犯罪と泥棒、その映画と音楽
コックと泥棒、その妻と愛人
ホット・ロック
ナイトホークス
ファントマ 危機脱出
ディアボリック
K-20 怪人二十面相・伝 佐藤直紀
裏窓
ダイヤルMを廻せ!
泥棒成金
アンタッチャブル
キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン
バリー・シール/アメリカをはめた男
ルパン三世
IMG_1955

★新作映画のご紹介

★新作映画のご紹介

海辺の映画館からの手紙 志田一穂
IMG_1953
犯罪と泥棒、とは物騒なタイトルをつけてしまいました。というのも、たまたま新作映画でかなり面白かった作品二本を、同時期に試写で観させていただいて、そのどちらもジャンルは違えど見事な犯罪ものというか事件ものだったので、これどちらも紹介するとなれば、テーマも犯罪映画にしたら面白いか、とピンときてしまったのでございます。そうなると、作品によって割と好き嫌いは別れるけどピーター・グリーナウェイの好きな映画『コックと泥棒、その妻と友人』のタイトルが頭に浮かんでしまったと。それを特集タイトルにもじると、なんとなく犯罪映画でありながらユーモア性もあるし、はたまたシネフィル感もあっていろいろな犯罪映画をピックアップできるんじゃないの?と思った次第なのです。

犯罪というシリアス・ネタにユーモアセンスをミックス…、と言えばやはりヒッチコック映画も外せなくなる。サントラも決してシリアス・サウンドではなく、洒脱なテイストも散りばめてくれるのがヒッチの映画音楽であるから、即座にワックスマンの『裏窓』とマーレイの『泥棒成金』が思い浮かんだわけです。あともう一本ほしいなと思いつつ、考えてみればそもそもヒッチの映画はサスペンスものばかりだから犯罪映画などオンパレードじゃないですか。だからと言っていきなり『サイコ』や『知りすぎていた男』や『ロープ』といったハードな作品を入れると浮いてしまう。で考えた。いや待てよ、『裏窓』と『泥棒成金』は、あのグレース・ケリー様の主演作(まぁ準主演?ダブル主演?)。であれば、アレがあったじゃない、計画犯罪ものの『ダイヤルMを廻せ!』。これは我ながらナイス・ジャストアイディア&レアな選択でした。かくしてグレース&ヒッチ3部作を犯罪映画特集に絡めて放出する運びに。これはなかなか偏愛的喜びというものがありますね。

あとは日本映画はどうしようかと考えた際、ここで黒澤御大の『天国と地獄』とか、松本清張ものの『わるいやつら』とか、角川の『犬神』や『手毬』や『悪霊』や『湯殿』とかだとちょっと暗すぎてどうなんだ?と思い悩み、やっぱり犯罪のプロ=怪盗ってのがいるじゃないか、その怪盗と言えばルパンがいるじゃないか、と発想転換。いや、もう一人有名な日本の怪盗がいるゾ?怪人二十面相!と、思い出しました、日テレ×ROBOTという『ALWAYS 三丁目の夕日』タッグがその後作ってしまったカルト大作『K-20 怪人二十面相・伝』…。まぁバットマンやジョーカーのダークナイト的に展開したかったのだと思うのですが、マニアックにやりすぎちゃって観客がまったくついていけなかった作品ですね(個人の見解です)。だけどこちらは音楽がそれこそ『ALWAYS』の俊英・佐藤直紀で、これがまた素晴らしいサウンドトラック。これをかける番組なんて他にないだろうと採用決定し、であれば海外の怪盗さんたちにも出張ってもらおうと。こちらもカルトなフランスの怪盗ファントマと、イタリアの怪盗ディアボックを引っ張り出してみました。今回のレアネタはこの怪盗コーナーでしょうかね。
IMG_1940
近作、と言ってももう10年代の作品になりますが、個人的に面白かったのは実のところトム・クルーズの『バリー・シール』なんですよね。こういう大胆不敵なアホ詐欺師が実際にもてはやされてホイホイと映画化されちゃうところが面白い。そしてそれをトムくんがノリノリで演じているのが、また観ていて微笑ましいのであります。実話もので言えば『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』も同時OAといきましょうと。どうしてこういうアバウトな男に皆騙されていくのでしょうか(アバウトだからですかね 笑)。こういうノンフィクション作品は興味本位でついつい追っかけて観てしまいます。事実は小説よりなんとかですよね。

新作映画で紹介する一本、『理想郷』もかなり強烈な実話の映画化作品です。これはちょっとシリアスで、音楽も不気味極まりないサウンドトラック。こんな特集で、しかも新作でなければかけられないような貴重なOAとなるでしょう。こういうハード・シリアスな作品の音楽って、90年代のデヴィッド・フィンチャーの『セブン』あたりから端を発したとてもアンビエント&ドローンな佇まい。でもこういう音楽がひと際映画の中身を盛り上げてくれているんですよね。わかりやすいメロディーの映画音楽ももちろん良いのですが、こうした影日向で奏でられ雰囲気を煽る映画音楽も良いのです。こうした機会にどんどん紹介していきたいんですよね。暗くて眠くなる曲も多々あるので、もうそれだけでラジオ的にはプチ犯罪レベルな選曲ではあるんですけどね。

OA曲リスト
私がやりました(11/3公開)
The Crime Is Mine  Philippe Rombi 

★特集 犯罪と泥棒、その映画と音楽
コックと泥棒、その妻と愛人 The Cook, the Thief, His Wife & Her Lover Michael Nyman

ホット・ロック The Hot Rock  Quincy Jones
ナイトホークス Nighthawks Keith Emerson

ファントマ 危機脱出 Fantomas Michel Magne 
ディアボリック Diabolik Diabolik Tema Pivio & Aldo De Scalzi

K-20 怪人二十面相・伝 佐藤直紀

裏窓 Rear Window Franz Waxman
ダイヤルMを廻せ!  Dial M for Murder Dimitri Tiomkin
泥棒成金 To Catch a Thief Lyn Murray

アンタッチャブル The Untouchables  Ennio Morricone

キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン Catch Me If You Can John Williams
バリー・シール/アメリカをはめた男 American Made Christophe Beck

★新作映画のご紹介
理想郷(11/3公開) As bestas Olivier Arson

ゴヤの名画と優しい泥棒 The Duke George Fenton
*おーちゃんさんご希望曲

ルパン三世 Theme From Lupin Ⅲ (Waltz version) 大野雄二トリオ


★志田からのお知らせ★
俺たちのハル・ニーダム監督/没後10周年追悼企画
映画『キャノンボール』を皆で観る会!
phonto (1)
アクション映画監督のレジェンド、
ハル・ニーダム監督の没後10周年(命日2013年10月25日)にあわせて、
オールスターキャスト総出演でいまだに人気の高い監督作品『キャノンボール』を、
あえて大音響可能なライブハウスで、
ビールを飲みながら楽しく鑑賞するというイベントが実現!
映画の上映前にはサントラDJタイム、上映後にはアフターパーティーも。
是非皆で『キャノンボール』を楽しみましょう!

2023年10月25日(水) 18:00 OPEN (DJ start) / 19:00 上映開始
場所 / 江古田 LIVE IN BUDDY 
qr20230814100044751 (1)
charge¥1,800
+2オーダー¥1,400(¥700チケット×2)
*ビール各種用意予定!
*チケットはフード併用可能!

※会場は通常の映画館とは異なります。場内は着席になりますが、混雑した場合は見えにくくなることもあります。可能な限り対応致しますので、ご了承の上、皆様のご協力をお願いいたします。
★opening DJ / ビル今亭 ★上映前解説 / 志田一穂
© 2010 Fortune Star Media Limited. All Rights Reserved.

第2回 超映画総合研究所 志田ゼミ開催!
phonto55
志田ゼミ二期生募集フォーム
https://ws.formzu.net/dist/S580418170/
超映画総合研究所 note
https://note.com/kataru_lib/m/m87f560cd640e

DAY1 11.17(FRI)
DAY2 12.1(FRI)
18:30 OPEN 19:00 START
会場 超図書館総合研究所(茗荷谷)
   東京都文京区大塚三丁目5-9
   住友成泉小石川ビル 別館5階
参加費:プレゼンター¥2,000(1,000×2日間)
    ギャラリー¥500(1日)

大好きな映画を、皆にも観てほしい
 好きな映画への思いを持ち寄り、
集まった参加者、皆に紹介、シェアする。
それが、映画大好きさんたちのための
「ゼミ」コミュニティ、
"超映画総合研究所" です。
 
参加概要はいたってカンタン。
これ面白くて大好き、という映画を一本決めていただき、
自由なかたちで推薦してもらいます。
第一回目は各自プレゼンして大好き映画のアピール。
第二回目はそれを受けて、
「観てみたよ」という映画の感想交換会。
参加者同様、映画LOVEなラジオDJ志田一穂が、
集まった皆さんの推薦作をフォローアップしてまいります。
 
というわけで待望第2回目の開催、
募集参加人数は5名。
オンライン参加もokです。
5人の5人による映画たち…。
だからこそ、ここでの「ゼミ」は
かなり密なものなるでしょう!
phonto
是非この機会にご参加ください。
様子見ギャラリー参加も大歓迎です。


名作映画探検隊!
~知れば知るほど、映画がもっと楽しくなる~
第2回『雨に唄えば』
~MGMから『ラ•ラ•ランド』まで、ミュージカル映画大集合!~
IMG_1731
次回は11月18日(土)!
https://www.takashimaya.co.jp/tamagawa/sc/loop/?id=2084
サイレント映画からトーキー映画への変遷を楽しく描いたミュージカル映画の傑作『雨に唄えば』を起点に、様々な時代のミュージカル映画をたまがわLOOPに大集合させます!MGMミュージカル、60年代『サウンド•オブ•ミュージック』や『ウエストサイド物語』、70年代にはディスコでフィーバー、さて80,90年代以降のミュージカル映画、その進化系とは??今回もまた一本の映画から、たくさんの映画たちへと繋がっていくことになります!またまた志田が語り尽くしご案内しますので、一緒に映画の楽しい探検へと出かけましょう‼︎

好評発売中!!
「映画音楽はかく語りき
   いつか見た映画、時をかける音楽」志田一穂・著

志田一穂(ジョニー志田)、初の著書、好評発売中です!
2022年4月27日発売(ユニコ舎より) ★ご購入はコチラ
phonto (1)

他、いろいろな情報は志田のTwitter @shidakazuho でチェックしてください!

特集「続・これがオールスターキャスト映画だ!」
phonto
今週の特集は、続・これがオールスターキャスト映画だ!
フィーチャリング『キャノンボール』でございます。
オールスターキャスト映画単品を特集化すると、
キャストそれぞれの代表作を紹介することで構成できる。
これは新たな発見でしたね。
スターがいればいるほど有名作品が自然と揃う。
志田プロデュースによる
『キャノンボール』上映会間近ということもあるのですが
この特集構成作戦は他でもやってみても面白いかなと思ったり…
とにかく、『キャノンボール』です!
なぜこれほどまでにこの映画を推すのか!?
下記ブログもお読みくださいませ。
なかなか、なかなかの!時代を反映している作品なのです。

OA予定曲…
IMG_1852
キャノンボール
トランザム7000
チャーリーズ・エンジェル
007 死ぬのは奴らだ
イージー・ライダー 
サイレンサー/沈黙部隊
タップ
キャノンボール2
カールじいさんの空飛ぶ家
ミュータント・タートルズ: ミュータント・パニック!
IMG_1855

★新作映画のご紹介
SISU/シス 不死身の男(10/27公開)
IMG_1851

海辺の映画館からの手紙 志田一穂
IMG_0467
オールスターキャスト映画特集を二回に分けて組んだ理由は、やはり『キャノンボール』上映会があるからなんですね。いきなり『キャノンボール』オンリーの特集をやるのもなんだなぁと思ったとき、そうだ、他にもいろいろあったじゃないかとオールスターキャスト映画を調べ始めたんです。まぁどんだけこの映画が好きなんだよという話なんですが、それは後述するとして、とにかく特集にぶち込むならリサーチだと。すると面白いことに、ほぼほぼ80年代前半にはそういう作品はなくなっていて、この『キャノンボール』が最後のオールスターキャスト映画なんじゃないか?ということに気づいたりするんですね。

要するにそれまでは“ブーム”としてそんな作品が多々作られていたのだなと。かつてはパニック映画という大作映画がオールスターキャスティングの火付け役でしたが、そこにもちゃんと歴史があって、テレビがお茶の間に進出してきて劇場離れを防がねばと、映画界がそこに対抗するかの如く“大作映画”というものを公開し始めるわけです。『ベン・ハー』とか『クレオパトラ』とか『十戒』とかの歴史ものですね。どうだ凄いだろこの迫力!と、巨大な屋外セットを作って(というよりは建築して)、これホントにあるものですか?と言わせるほどの、当時は迫力合戦だったわけです。

で、そこには主役一人、大スターを置けば良かったけれど、それだけじゃこのド迫力描いた予算すべては回収できねぇな…となっていったので、現代劇のパニック映画というものを仕立てて(基本はロケやスタジオセット、あとはミニチュア特撮で旅客機やビル火災や地震を表現)、そこにスターたちをランクごとにうまく塗せばいいじゃないかと。そうして作られたのが『大空港』をはじめとする『エアポート』シリーズであり、それに『タワーリング・インフェルノ』や『大地震』などが続いていったわけですね、それが70年代に全盛したと。
IMG_0510
そして80年代になると(というか正確に言えば70年代後半くらいから)、いわゆる“ナウ”な時代になっていって、ナウいダサいですべてが一刀両断される時代になっちゃったんですね。そもそもブームとなっているものはいつか飽きられるというのは定説で、時(とき)が来ればもう“ダサい”でしかない。ブームの残り香でいつまで同じことやってんの?となるわけです。あとは時代の潮流としてわかりやすいのがブルース・リーとジャッキー・チェンだと思っているんですね。ジャッキーが日本で紹介されたのが1979年(香港公開は1978年、日本公開は翌1979年7月)。ブルース・リー亡き後、第二のリーはオレだ!と言わんばかりにカンフー・アクション映画を作り続けてきた人たちは、はっきり言って誰も大成しなかった。その中で、真逆のコミカル・アクションで人気を得ていったジャッキーがすべてを持っていったと(あとホイ三兄弟も)。これはナウいダサいということではなく、時代の空気のバトンタッチで、その流れが結果的に変化を奏でたということだと思っています。

要するにそんな文化の境い目に、ある意味時代錯誤的にオールスターキャスト映画として現れたがこの『キャノンボール』という作品だということが根本的に感じられたわけです。そうか、この時代になかなか逆行するような企画だったんだな?と。しかしそこを意識したのかどうかわかりませんが、オールスターキャストはあくまでもツカミで、実は結構その時代的感覚もしっかり押さえている、つまりは確信犯的作品なんじゃないか?と。そんな、うまくやりやがったな的良作であるのが、この作品の面白いところなんですね。
IMG_0687
まずブルース・リーからジャッキーへという、“生死をかけた真剣勝負”から“コミカルな小競り合い”という変化をしっかりと取り入れているという点。爆走レース映画としてならかなり真面目な映画にも成り得る題材の『キャノンボール』、それを完璧にコメディー化することで、なんだかダサナウい作品へと昇華させているんですね(それまでは70年代の『栄光のル・マン』『レーサー』などマジレース映画でした)。キャスト構成の作戦としてダサナウくするために、本作はドジだけどカッコいい主人公バート・レイノルズを、それまでの『トランザム7000』シリーズと同様のキャラで、そこだけは起点に置いておこうと。で、それ以外は全員ダサナウい変キャラにしてしまおう。あのチキチキマシン猛レースはすべてが変キャラですが、変わらないキャラと変わったおかしなキャラを共存させることで、微妙に時代の境い目のミックスが成立しているのではと、そんな巧妙なことも考えながら、絶妙なバランスを醸し出しているのではないか、と思うのですね。それほど奇跡的な作品だとも感じられるわけです。

そうなるとやはりここでも時代錯誤的と言われようがなんだろうがオールスターキャストだと、ハリウッドに遅れて参戦してきた(いや先見的か?)ゴールデン・ハーベストが、超特作と銘打ち、総力をあげてキャスティングしたのがこのマジなスターたちなわけです。なにしろ現役ジェームズ・ボンドのロジャー・ムーアに偽ボンドを演じさせたり、イージーライダーのパロディをピーター・フォンダにやらせちゃったり、ジャッキー&ホイはとにかく間抜けな日本人役だったりと、もうめちゃくちゃなわけです。アラブ人の大富豪レーサーの表現は今じゃギリギリなノリですし、スタントマンあがりのハル・ニーダムもいかに派手なアクションで観客を驚かせようかとセスナを無理やり国道に着陸させたり、バイクに乗ったままスカイ・ダイビングをさせる始末。そしてもちろんレースシーンはすべてがスピード違反&交通法違反。やりたい放題なわけですね。
IMG_0468
そんなわけで前後の時代をうまく彩ったのがこの『キャノンボール』なのです。オールスターキャスト映画は、その後たとえばY.Aスター(ヤング・アダルト・スター)を売りに大ヒットした『アウトサイダー』を皮切りに、若手俳優たちを結集させた青春映画へとバトンタッチされていったり(もう天災には悩まない)、豪華二大スター共演とか、そのキャスティングは三大、四大くらいまでで、映画自体をしっかりと魅せるスタンスへと移行していきました。70年代に栄華を極めたスターたちも成りを潜め、80年代は新たなナウな時代に相応しいスターたちで溢れていきました。自分はそんな80年代リアルタイム。ナウいのか、ダサいのか、そんな二項対立時代を面白く見つめながら過ごしてきた世代です。そんな中で、この映画『キャノンボール』を興味深くずっと愛してきた理由は、これまで綴ってきたような様相が作品に溢れているからかもしれません。

70年代なのか80年代なのか、マジなのかふざけてるのか。その狭間で苦笑している感じ。そう、それはまさにラストに流れるNG集のような。マジなんですね、だけど笑っちゃうんです。かつてはずっとマジだったかもしれません。でも今はどういうわけかそれが可笑しいし面白い、だから笑っちゃう。80年代の曖昧な平和ボケ感がそうさせているのか。でもちょっとは70年代感覚も残っているんだと。どっちつかずのコーモリのような、自分自身を照らし合わせている映画。それが自分にとっての『キャノンボール』だと思うのです。いやはや、オールスターキャスト映画特集に付け込んで、ずいぶんいろいろ掘り下げてしまいました。
IMG_9459

OA曲リスト
★新作映画のご紹介
SISU/シス 不死身の男 Sisu  SISU End Credits Juri Seppa & Tuomas Wainola

★続・これがオールスターキャスト映画だ!?皆で楽しめ『キャノンボール』
キャノンボール The Cannonball Run  Ray Stevens

◆feat. バート・レイノルズ & ドム・デルイーズ
トランザム7000 Smokey and the Bandit East Bound And Down(トランザム7000のテーマ) Jerry Reed
キャノンボール Captain Chaos Strikes

◆ feat. ファラ・フォーセット
チャーリーズ・エンジェル Charlie's Angels Jack Elliott / Allyn Ferguson

◆ feat. ロジャー・ムーア
キャノンボール Moore Of The Same Al Capps / Snuff Garrett
007 死ぬのは奴らだ Live And Let Die Wings

◆ feat. ピーター・フォンダ
イージー・ライダー Easy Rider Born To Be Wild  Steppenwolf

キャノンボール
Here Come Da Sheik Al Capps / Snuff Garrett
The Cannonball Run Just For The Hell Of It Ray Stevens

◆ feat. ディーン・マーティン
サイレンサー/沈黙部隊 The Silencers Elmer Bernstein
◆feat. サミー・デイヴィスJr.
タップ Tap Can't Escape The Rhythm Gregory Hines

◆ feat. ハル・ニーダム
キャノンボール2 The Cannonball Run II
Power On The Kung Fu Express
Like A Cannonball Menudo

◆ feat. マイケル・ホイ
カールじいさんの空飛ぶ家 Up Michael Giacchino
◆ feat. ジャッキー・チェン
ミュータント・タートルズ: ミュータント・パニック!
Teenage Mutant Ninja Turtles: Mutant Mayhem   Trent Reznor & Atticus Ross

キャノンボール The Cannonball Run You've Gotta Have A Dream  The California Children's Chorus


★志田からのお知らせ★
俺たちのハル・ニーダム監督/没後10周年追悼企画
映画『キャノンボール』を皆で観る会!
phonto (1)
アクション映画監督のレジェンド、
ハル・ニーダム監督の没後10周年(命日2013年10月25日)にあわせて、
オールスターキャスト総出演でいまだに人気の高い監督作品『キャノンボール』を、
あえて大音響可能なライブハウスで、
ビールを飲みながら楽しく鑑賞するというイベントが実現!
映画の上映前にはサントラDJタイム、上映後にはアフターパーティーも。
是非皆で『キャノンボール』を楽しみましょう!

2023年10月25日(水) 18:00 OPEN (DJ start) / 19:00 上映開始
場所 / 江古田 LIVE IN BUDDY 
qr20230814100044751 (1)
charge¥1,800
+2オーダー¥1,400(¥700チケット×2)
*ビール各種用意予定!
*チケットはフード併用可能!

※会場は通常の映画館とは異なります。場内は着席になりますが、混雑した場合は見えにくくなることもあります。可能な限り対応致しますので、ご了承の上、皆様のご協力をお願いいたします。
★opening DJ / ビル今亭 ★上映前解説 / 志田一穂
© 2010 Fortune Star Media Limited. All Rights Reserved.

第2回 超映画総合研究所 志田ゼミ開催!
phonto55
志田ゼミ二期生募集フォーム
https://ws.formzu.net/dist/S580418170/
超映画総合研究所 note
https://note.com/kataru_lib/m/m87f560cd640e

DAY1 11.17(FRI)
DAY2 12.1(FRI)
18:30 OPEN 19:00 START
会場 超図書館総合研究所(茗荷谷)
   東京都文京区大塚三丁目5-9
   住友成泉小石川ビル 別館5階
参加費:プレゼンター¥2,000(1,000×2日間)
    ギャラリー¥500(1日)

大好きな映画を、皆にも観てほしい
 好きな映画への思いを持ち寄り、
集まった参加者、皆に紹介、シェアする。
それが、映画大好きさんたちのための
「ゼミ」コミュニティ、
"超映画総合研究所" です。
 
参加概要はいたってカンタン。
これ面白くて大好き、という映画を一本決めていただき、
自由なかたちで推薦してもらいます。
第一回目は各自プレゼンして大好き映画のアピール。
第二回目はそれを受けて、
「観てみたよ」という映画の感想交換会。
参加者同様、映画LOVEなラジオDJ志田一穂が、
集まった皆さんの推薦作をフォローアップしてまいります。
 
というわけで待望第2回目の開催、
募集参加人数は5名。
オンライン参加もokです。
5人の5人による映画たち…。
だからこそ、ここでの「ゼミ」は
かなり密なものなるでしょう!
phonto
是非この機会にご参加ください。
様子見ギャラリー参加も大歓迎です。


名作映画探検隊!
~知れば知るほど、映画がもっと楽しくなる~
第2回『雨に唄えば』
~MGMから『ラ•ラ•ランド』まで、ミュージカル映画大集合!~
IMG_1731
次回は11月18日(土)!
https://www.takashimaya.co.jp/tamagawa/sc/loop/?id=2084
サイレント映画からトーキー映画への変遷を楽しく描いたミュージカル映画の傑作『雨に唄えば』を起点に、様々な時代のミュージカル映画をたまがわLOOPに大集合させます!MGMミュージカル、60年代『サウンド•オブ•ミュージック』や『ウエストサイド物語』、70年代にはディスコでフィーバー、さて80,90年代以降のミュージカル映画、その進化系とは??今回もまた一本の映画から、たくさんの映画たちへと繋がっていくことになります!またまた志田が語り尽くしご案内しますので、一緒に映画の楽しい探検へと出かけましょう‼︎

好評発売中!!
「映画音楽はかく語りき
   いつか見た映画、時をかける音楽」志田一穂・著

志田一穂(ジョニー志田)、初の著書、好評発売中です!
2022年4月27日発売(ユニコ舎より) ★ご購入はコチラ
phonto (1)

他、いろいろな情報は志田のTwitter @shidakazuho でチェックしてください!

特集「これがオールスターキャスト映画だ!」
phonto
今週の特集は、これがオールスターキャスト映画だ!
かつて70年代に大流行りだったパニック映画。
火災、地震、海難事故!
とにかくさまざまな手を変え品を変え、
人々を脅威の渦へと巻き込みました。
つまりそれらは群像劇なので配役もすべてが豪華。
あるいはアガサ・クリスティーの推理映画や、
ハリウッドを舞台にしたカメオ満載映画など、
オールスターキャストも時代の流れとともに
さらに手を変え品を変え…
とにかく、音楽も多種多様なので、どうぞお楽しみくださいませ。

OA予定曲…
IMG_1787
ジュラシック・ワールド 新たなる支配者
ポセイドン・アドベンチャー
タワーリング・インフェルノ
大空港
遠すぎた橋
オリエント急行殺人事件
ナイル殺人事件
クリスタル殺人事件
オーシャンズ11 
ザ・プレイヤー
ショート・カッツ
プレタポルテ
夢の果てまでも
キャノンボール
IMG_1795

★新作映画のご紹介
10/14公開 メドゥーサ デラックス
IMG_1778

海辺の映画館からの手紙 志田一穂
IMG_1785
オールスターキャスト映画ですね。今ではあまり珍しくなくなりましたでしょうか。そこそこ有名どころの俳優陣が結構な人数で登場する映画、多いですからね。昔は前述したように、パニック映画と呼ばれたジャンル映画が人気を博していて、そこに新旧取り混ぜたスターたちが何人も登場して群像劇になっていく。そんな映画がとてもウケていた様で、自分がはじめてそういう作品を観たのは、テレビ放映の『タワーリング・インフェルノ』でしたと。あれはとにかく怖かったですね。超高層ビルが舞台というだけでちょっと敬遠してましたから。当時は高いビルと言ったら10階のマンションとかでもう驚いていた時代ですからね(70年代後半から80年代前半ですね)。怖いどころか未知への領域ですから、しばらくして池袋にサンシャイン60とか言うビルが出来たときには、とんでもないものを作って、タワーリング・インフェルノになったらどないすんのや!?と本気でビビりました。

で、テレビで観たわけですけど、あの映画そこそこ尺があるから、二週に渡って前後編みたいな放映スタイルだったんですよ。ちょうど火災が発生して、だいじょぶだいじょぶなんて言っている間に火が広がって、いよいよ最上階にも影響が出てきて、エレベーターで降りられないわ、そこから火だるまになって人が出てくるわで、もうこれマジでヤバい状況じゃん!で「次週につづく」ってなるんですよ。もう怖いし観たいしじれったいしで、待っている間の一週間は気が気じゃなかった憶えがあります。そんなこんなで観た『タワーリング』ですが、残念ながらまだ小学生だったのでその豪華オールスターキャストという特別感など微塵もなく観ていたという、今思えばなんとも恥ずかしい観方であったなと思うわけですね。スティーブ・マックイーンとポール・ニューマンの競演の貴重さもわからなければ、あのフレッド・アステアが詐欺師となってステップを踏む、なんて気絶するほどスペシャルな演出を、これっぽっちも理解していないで観ていたわけです。まずはパニック。人々がドタバタと逃げたりしたりなんとかしたりがとにかく楽しいと。そんな観方ですよ、まぁ仕方ないんですけど。
IMG_1783
そんなドタバタなパニック映画は大好きでいろいろ観ました。で、いつしかその構成や流れに慣れてくると、冒頭から「あ、こいつは途中で死ぬパターンだな」とか「あ、こいつは最終的にカギ握るキャラだな」とか、なんとなく設定や配置が見えてくるようになるんです。いやな観方ですよね。でもそれこそがジャンル映画のセオリーであり、パニック映画としての基本構造なので、次第に「またこの流れかい…」と、どうしても飽きがきてしまうんです。結局その後は、例えば『エアポート』シリーズをパロディ化した『フライング・ハイ』みたいな映画が登場してしまうと。なにしろ茶化しやすいのがパニック映画の特徴でもあったので、いくらでも笑いに転化できたし、その逆も然りで、いくらでもド派手な設定にしてリフレインし、また量産できた。そういう意味では出演者の方々にとっては仕事が増えてさまざまなパニック映画に登場出来たことは良かったことかもしれませんが、しかし未だにパニック映画専門俳優、みたいなことを言われている方も少なくない。それはそれで、ブームが過ぎたら元も子もないので、いわゆるブームに乗った映画っていうものはちょっと気を付けなければならないものだな、とも思うわけです。

最近では『エクスペンタブルズ』とかがアクション同窓会ばりにマッチョなレジェンドたちを集めてよろしくやってますが、あれだって結局は何かの焼き直しのパニック映画がルーツみたいなもの。もっと言えばややイベント的映画、みたいにも撮られてしまう。つまりブームだけで作ってしまうのは気を付けなさいという意味はそういうことでもあるわけですね。まぁ『エクスペ』はただ待ち受けるというよりはブチのめしていく方なのでまだ進化系ではあるなと。または『オーシャンズ』シリーズになると、あれはチームものだから、それはそれで歴史があったりするオールスター映画。『黄金の七人』に『ホットロック』、『スニーカーズ』なんてのもありました。だけどこれら全部が全部オールスターキャストだったわけではないですよね。スターは二人くらい。あとは脇役俳優ばかり(失礼)。そういう意味ではやっぱりパニック映画でもなんでも、キャストが多い映画はオールスターキャストであってほしいです。チラシやポスターにたくさんの俳優陣の顔写真をズラッと並べていただきたいし、なにしろそれだけで大きな宣伝効果になるのと、観客としてはそれだけでワクワク感が増し増しになりますから。カメオ出演とか友情出演とかはいいから、もっとオールスター総出演の楽しい映画を観たいと思いますね。キャスティングの意外性も含めて楽しめれば、そんな映画はきっとかなりカロリーの高い、満腹感いっぱいの映画になるのではないかなと思うのです。
IMG_1791

OA曲リスト
★新作映画のご紹介
10/14公開 メドゥーサ デラックス Medusa Deluxe  Don't You Feel My Love  George McCrae

★特集 これがオールスターキャスト映画だ!
ジュラシック・ワールド 新たなる支配者 Jurassic World: Dominion Michael Giacchino

ポセイドン・アドベンチャー The Poseidon Adventure  Morning Afte Maureen McGovern
タワーリング・インフェルノ The Towering Inferno   We May Never Love Like This Again   Maureen McGovern

大空港 Airport Alfred Newman
遠すぎた橋 A Bridge Too Far  John Addison

オリエント急行殺人事件 Murder on the Orient Express  Richard Rodney Bennett
ナイル殺人事件 Death on the Nile  Nino Rota
クリスタル殺人事件 ミステリー・シャドウ マリー・ルウ

オーシャンズ11  Ocean's Eleven  David Holmes

ザ・プレイヤー The Player  Thomas Newman
ショート・カッツ Short Cuts Imitation Of A Kiss Annie Ross
プレタポルテ Pret-a-Porter These Boots Are Made for Walkin' Sam Phillips

夢の果てまでも Until the End of the World / Bis ans Ende der Welt
 Claire's Theme Graeme Revell
 Until the End of the World U2

キャノンボール The Cannonball Run Cannonball Run Theme Chuck Mangione

★志田からのお知らせ★
ヴィム・ヴェンダースの映画音楽について、志田が講演いたします。
IMG_0603

俺たちのハル・ニーダム監督/没後10周年追悼企画
映画『キャノンボール』を皆で観る会!
phonto (1)
アクション映画監督のレジェンド、
ハル・ニーダム監督の没後10周年(命日2013年10月25日)にあわせて、
オールスターキャスト総出演でいまだに人気の高い監督作品『キャノンボール』を、
あえて大音響可能なライブハウスで、
ビールを飲みながら楽しく鑑賞するというイベントが実現!
映画の上映前にはサントラDJタイム、上映後にはアフターパーティーも。
是非皆で『キャノンボール』を楽しみましょう!

2023年10月25日(水) 18:00 OPEN (DJ start) / 19:00 上映開始
場所 / 江古田 LIVE IN BUDDY 
qr20230814100044751 (1)
charge¥1,800
+2オーダー¥1,400(¥700チケット×2)
*ビール各種用意予定!
*チケットはフード併用可能!

※会場は通常の映画館とは異なります。場内は着席になりますが、混雑した場合は見えにくくなることもあります。可能な限り対応致しますので、ご了承の上、皆様のご協力をお願いいたします。
★opening DJ / ビル今亭 ★上映前解説 / 志田一穂
© 2010 Fortune Star Media Limited. All Rights Reserved.

好評発売中!!
「映画音楽はかく語りき
   いつか見た映画、時をかける音楽」志田一穂・著

志田一穂(ジョニー志田)、初の著書、好評発売中です!
2022年4月27日発売(ユニコ舎より) ★ご購入はコチラ
phonto (1)

他、いろいろな情報は志田のTwitter @shidakazuho でチェックしてください!

特集「80sレアムービーソング大集合!」
phonto
今週の特集は、80sレアムービーソング大集合!
レアムービーだなんて、
前週のカルトみたいな言い方、
ホント失礼ですね…。
でもですね、それぐらいにもう少し
もてはやされてもイイと思える映画、
結構あるんです。
面白いかどうかは個人差はあると思います。
だけどちょっとチェックしてみてもいいんじゃない?
って作品たち、集めてみましたので一緒に楽しみましょう。

OA予定曲…
IMG_1306
★特選80sレアムービーズ
殺したい女
フレッチ/殺人方程式
ガッチャ!
ビルとテッドの大冒険
フェリスはある朝突然に
フランティック
エレクトリック・ドリーム
ダーティ・ダンシング

★80sビフォー/アフター
ドランクモンキー酔拳
デイズ・オブ・サンダー

★新作映画のご紹介
『ヒッチコックの映画術』公開中
IMG_1724
『シック・オブ・マイセルフ』(10/13公開)
IMG_1701

海辺の映画館からの手紙 志田一穂
IMG_1711
皆大好き80年代映画ですが、その中でもちょっとレアなのもやってください、なんてご希望をSNSで見かけたので、トライしてみた今週の特集です。レアっていうのはカルトとは違って、自分の中では、「観に行ったはいいけど劇場はガラガラだったな」とか、「二週間で打ち切りになっちゃったの?観に行っといて良かったわ」とか、「面白そうとは思うけど劇場まで行く気になれないからビデオが出てから観ればいいか」とか、「自分的にはめちゃくちゃ好きな映画だったけど、なんで周りで観た人全然いないの?」とか…。そういう作品を自分としては“レア”と呼ばせてもらいましょうと。そしてそんな作品を80年代公開作品で探してみようと。するとですねぇ、出てきた出てきた、レアな作品たちが。

二週間で打ち切りは極端ですが、では果たしてロードショー公開基本の五週やってましたか?と、若干不安にさせる作品たちですね。『フレッチ/殺人方程式』なんてのはもうタイトルからしてB級だし、なにしろ主演がチェビー・チェイスですからね。サタデーナイトライブ出身の割にはベルーシやエイクロイドやエディ・マーフィーほど日本でブレイクしないのが残念なコメディー俳優。『ホリデーロード4000キロ』などナショナル・ランプーンものばかりに出ているということは、基本的に米国ギャグオンリーで戦うしかない人なんですよね。で、『フレッチ』みたいな作品に出ても日本ではピンとこない。『スパイ・ライク・アス』や『サボテンブラザーズ』の中の一人ね、とかでしかない。ホント残念で、レア確定でした(ファンの方、ごめんなさい)。
IMG_1708
『アウトサイダー』が大ブレイクしたあと、いわゆるYAスター(ヤング・アダルトね)多々出演の青春映画が乱発されましたよね。正直『アウトサイダー』以外は“その他”でくくってました。『ブレックファスト』とか『プリティ・イン』とか、も~またかよって思ってましたからね。そんな中で、あーあれもあつたなってピックアップしたのが『フェリスはある朝突然に』ですね。『ブライトライツ・ビッグシティ』みたいな、ちょっとポエティックなタイトルに騙されて観に行った方、多いのではないでしょうか。これもまた『卒業白書』的な青春映画かと思ったら、監督はあのジョン・ヒューズだし主演がマシュー・ブロデリックという、ちょっと変化球で新鮮味は確かにあった。しかしこれもまた一部から絶大な人気を誇っているけれど『セント・エルモス』レベルには満たなかった。そういう意味でプチカルト、レアでやんす(あくまでも個人の意見です)。

あと高校の同級生がとにかく面白いから観てみな!と推薦してくれてビデオを借りて観てみたのが『ガッチャ!』。なんだこの映画よくわからなそうだしそれこそビデオでいいや…って正直思っていた作品。なんだそんなに面白いのかとビデオレンタルして観てみたけど、これそんなに声を荒げて面白い!って言うような映画か?と正直思ってしまった作品。見終えることはできたけれど、特別何も残らないし笑いもなければ驚きもない。ただ“ガッチャ!”という“!”が付いた作品が当時珍しかったのは確か。それだけでなんとなく気にはしていた作品。もうレアでしかないです(お好きな方、すみません)。
IMG_1475
なのでこれもまたカルト同様、その人の観方一つで全然評価が分かれる、それがレア・ムービーというやつですかね。他にも自分しか観てないんじゃないか?っていう作品は自動的に容赦なく“レア”なので、今回入れられなかった作品だけ列挙しておきましょうね。

洋画
『コードネームはファルコン』
『バトルトラック』
『ハイ・ロード』
『猛獣大脱走』
『プライベート・スクール』
『2010』
『恋におぼれて』
『龍の忍者』

邦画
『伊賀野カバ丸』
『火の鳥2772 愛のコスモゾーン』
『ヨーロッパ特急』
『湯殿山麓呪い村』
『トロピカルミスタリー 青春共和国』
『そろばんずく』
『瀬降り物語』

次点
『メトロポリス(ジョルジオ・モロダ―版)』

うーん、レア!(失礼しました)

OA曲リスト
★新作映画のご紹介
コンフィデンシャル:国際共助捜査 Confidential Assignment 2: International  ファン・サンジュン

★ カルトムービーのDEEPサウンドトラック!
デコーダー Decoder
Muzak For Frogs Dave Paul & Genesis P-Orridge
Seedy Films Soft Cell

プラン9・フロム・アウタースペース Plan 9 from Outer Space Gordon Zahler
エド・ウッド  Ed Wood Howard Shore

ファスター・プシィキャット!キル!キル!  Faster, Pussycat! Kill! Kill! Paul Sawtell
プラネット・テラー in グラインドハウス Planet Terror Grindhouse (Main Titles) Robert Rodriguez

ピンク・フラミンゴ Pink Flamingos Riot In Cell Block#9 The Robbins
ヘアスプレー Hairspray Good Morning Baltimore Nikki Blonsky

リトル・ショップ・オブ・ホラーズ The Little Shop of Horrors The Cast
ロッキー・ホラー・ショー The Rocky Horror Picture Show  Science Fiction/Double Feature Richard Hartley 

太陽を盗んだ男 Introduction 井上堯之
青春の殺人者 想い出を君に託そう ゴダイゴ


★志田からのお知らせ★
ヴィム・ヴェンダースの映画音楽について、志田が講演いたします。
IMG_0603

俺たちのハル・ニーダム監督/没後10周年追悼企画
映画『キャノンボール』を皆で観る会!
phonto (1)
アクション映画監督のレジェンド、
ハル・ニーダム監督の没後10周年(命日2013年10月25日)にあわせて、
オールスターキャスト総出演でいまだに人気の高い監督作品『キャノンボール』を、
あえて大音響可能なライブハウスで、
ビールを飲みながら楽しく鑑賞するというイベントが実現!
映画の上映前にはサントラDJタイム、上映後にはアフターパーティーも。
是非皆で『キャノンボール』を楽しみましょう!

2023年10月25日(水) 18:00 OPEN (DJ start) / 19:00 上映開始
場所 / 江古田 LIVE IN BUDDY 
qr20230814100044751 (1)
charge¥1,800
+2オーダー¥1,400(¥700チケット×2)
*ビール各種用意予定!
*チケットはフード併用可能!

※会場は通常の映画館とは異なります。場内は着席になりますが、混雑した場合は見えにくくなることもあります。可能な限り対応致しますので、ご了承の上、皆様のご協力をお願いいたします。
★opening DJ / ビル今亭 ★上映前解説 / 志田一穂
© 2010 Fortune Star Media Limited. All Rights Reserved.

好評発売中!!
「映画音楽はかく語りき
   いつか見た映画、時をかける音楽」志田一穂・著

志田一穂(ジョニー志田)、初の著書、好評発売中です!
2022年4月27日発売(ユニコ舎より) ★ご購入はコチラ
phonto (1)

他、いろいろな情報は志田のTwitter @shidakazuho でチェックしてください!

特集「カルト・ムービーでDEEPサウンドトラック!」
phonto
今週の特集は、
カルト・ムービーでDEEPサウンドトラック!
カルトムービーとは!?
その秘密に迫る、迫れるかどうか、
いや、迫ったところで理解できるのか??
そんな常識外れの再考にぶっ飛んだ作品たち、
ご紹介したいと思います。
でも志田の中では、
ハリウッド映画となんら変わらない、
カルトとは言え「大好きな映画」なんですけどね(笑)

OA予定曲…
IMG_1489
デコーダー
プラン9・フロム・アウタースペース
エド・ウッド
ファスター・プシィキャット!キル!キル!
プラネット・テラー in グラインドハウス
ピンク・フラミンゴ
ヘアスプレー
リトル・ショップ・オブ・ホラーズ
ロッキー・ホラー・ショー
太陽を盗んだ男
青春の殺人者
IMG_1493

海辺の映画館からの手紙 志田一穂
IMG_1491
ディープなカルトシネマ特集ということなんですが、以前にもこういう特集はやっているんですね。去年末にもカルトムービー特集やってますけれども、今回は10/6まで、東京は新宿K’sシネマにて開催中の奇想天外映画祭にあわせて、こちらも奇想天外なカルトムービーのサウンドトラック、たくさん紹介していきたいと思います(志田はその中の作品『デコーダー』の上映後トークに大鷹俊一さんと登壇してまいりました)。

まぁカルトムービーという定義自体が曖昧なんですけど、映画の公開後、その特異性に影響を受けたコアファンによって、さまざまな形で繰り返し鑑賞されたり、多数の独自評価によって持て囃されるようになった作品。これがカルト映画の端的な定義なんですね。さらにイージーに言えば、ぶっ飛んだ作品、でしょうか。そういうの、嫌いじゃないんですよね。元来ルールや常識的なことに直面するとすぐにおちょくりたくなる性格でして。よく「規則なんてぶっ壊せばいい!」なんて過激なことを言う人がいますが(しかも言うだけで何もしない)、自分はそういう過激派ではなく、「いやいやそうは言ってもガチガチじゃつまらないからちょっとこうしたりああしたりしてみませんか?しちゃいましょうよ、いいじゃないですか」なんて言いながら普通よりちょっと斜めにコトを運びがち、なんですよね。そうした性格というかクセが、カルトムービーと言わせしめる作品群をなんだか自然と受け入れられたりしているような気がしているのです。
IMG_1486
最初はなんだったかと言われれば、やはり自分で映画を撮り始めようと決めた高校一年のときでしたか。ぴあフィルム・フェスティバルで自主製作の8ミリ映画をたくさん観たんですね。最初は勉強のためにと思って何気に観に行っただけだったんですが、そのルール無用の自由さに衝撃を受けてしまって、今思えば8ミリ映画ということだけでカルトだと思うんですが、だけどそんな作品たちを、かの大島渚監督や大林宣彦監督やかわなかのぶひろ監督らが真剣に討論して批評したりしている。あぁなんて映画ってのものは可能性が広がっている物凄いものなんだと感動したわけです。それと前後して国内外のインディーズ・ムービーがミニシアターなどでどんどん上映されるようになり、またまた勉強のためにと片っ端から観に行くようになりました。例えばロードショー館にて新作のハリウッド大作映画を観た後に、ハシゴしてミニシアターでどこの国の映画だかも判っていない小品のインディーズ映画を観たりしていました。だけど自分の中では全く違和感が無い。スクリーンに投射されてしまえば、それらは垣根のない、優劣もない、一つの映画として、自分の中では並列に位置するものだったんですね。

その思いというか気持ちというか、映画少年だった自分の考え方は現在でもまったく変わっておらず、だから当番組では特集テーマがこれだけの切り口でお送りしているわけで、よくもまぁこんなアトランダムに(要はめちゃくちゃに)構成したり編成したりしているものだと思われがちなんですが、ハリウッドもシネフィルも日本映画もカルトムービーも、されど一つの映画としてなんら変わりないじゃないかという、そういうことで成り立たせている感じなんですね。結局これは「ルールがあるとつまらないじゃん」という気持ちとも連動しているような気がしています。逆説的に言えば、ハリウッドのエンターテイメント映画があるからこそそういう気持ちも生まれるわけで、相反しつつも相互関係にある。だから自分の中での映画観というものが成り立っていると思うのです。前述したカルトムービー『デコーダー』を解説した日も、日中は別の場所でチャップリンの名画『街の灯』を解説していました。その前日はローリング・ストーンズのライブ映画の解説を。そしてその一週間後にはまたまた名画である『ローマの休日』も解説していました。要はそういうことなのです。自分としてはカルトムービーとは言葉だけのもので、単なるジャンルの記号でしかない。確かにぶっ飛んでいる、他とは違う、だけど今週も楽しくて面白い映画をたくさん紹介します、そこは変わらない。という感じなのですね。めんどくさいですよね、だけどとてもシンプルな話なのです。
IMG_1487
OA曲リスト
★新作映画のご紹介
コンフィデンシャル:国際共助捜査 Confidential Assignment 2: International  ファン・サンジュン

★ カルトムービーのDEEPサウンドトラック!
デコーダー Decoder
Muzak For Frogs Dave Paul & Genesis P-Orridge
Seedy Films Soft Cell

プラン9・フロム・アウタースペース Plan 9 from Outer Space Gordon Zahler
エド・ウッド  Ed Wood Howard Shore

ファスター・プシィキャット!キル!キル!  Faster, Pussycat! Kill! Kill! Paul Sawtell
プラネット・テラー in グラインドハウス Planet Terror Grindhouse (Main Titles) Robert Rodriguez

ピンク・フラミンゴ Pink Flamingos Riot In Cell Block#9 The Robbins
ヘアスプレー Hairspray Good Morning Baltimore Nikki Blonsky

リトル・ショップ・オブ・ホラーズ The Little Shop of Horrors The Cast
ロッキー・ホラー・ショー The Rocky Horror Picture Show  Science Fiction/Double Feature Richard Hartley 

太陽を盗んだ男 Introduction 井上堯之
青春の殺人者 想い出を君に託そう ゴダイゴ


★志田からのお知らせ★
ヴィム・ヴェンダースの映画音楽について、志田が講演いたします。
IMG_0603

俺たちのハル・ニーダム監督/没後10周年追悼企画
映画『キャノンボール』を皆で観る会!
phonto (1)
アクション映画監督のレジェンド、
ハル・ニーダム監督の没後10周年(命日2013年10月25日)にあわせて、
オールスターキャスト総出演でいまだに人気の高い監督作品『キャノンボール』を、
あえて大音響可能なライブハウスで、
ビールを飲みながら楽しく鑑賞するというイベントが実現!
映画の上映前にはサントラDJタイム、上映後にはアフターパーティーも。
是非皆で『キャノンボール』を楽しみましょう!

2023年10月25日(水) 18:00 OPEN (DJ start) / 19:00 上映開始
場所 / 江古田 LIVE IN BUDDY 
qr20230814100044751 (1)
charge¥1,800
+2オーダー¥1,400(¥700チケット×2)
*ビール各種用意予定!
*チケットはフード併用可能!

※会場は通常の映画館とは異なります。場内は着席になりますが、混雑した場合は見えにくくなることもあります。可能な限り対応致しますので、ご了承の上、皆様のご協力をお願いいたします。
★opening DJ / ビル今亭 ★上映前解説 / 志田一穂
© 2010 Fortune Star Media Limited. All Rights Reserved.

好評発売中!!
「映画音楽はかく語りき
   いつか見た映画、時をかける音楽」志田一穂・著

志田一穂(ジョニー志田)、初の著書、好評発売中です!
2022年4月27日発売(ユニコ舎より) ★ご購入はコチラ
phonto (1)

他、いろいろな情報は志田のTwitter @shidakazuho でチェックしてください!

特集「オードリー・ヘプバーンに愛をこめて
phonto
今週の特集は、オードリー・ヘプバーンに愛をこめて。
『ローマの休日』製作70周年というアニバーサリーを迎え、
巷では4Kレストアバージョンが公開中。
わたくし志田も上映会にて解説をさせていただいたりと、
改めて作品を観て、いたく感動、
やはりオードリー、素晴らしい俳優だなぁと。
しかも可愛く、美しく、人懐っこくて、
これは皆の人気者になるに決まってる!
グレゴリー・ペックだってまいっちゃうに決まってる!
と70年を経て感じたりしたのでした。
この想いを番組に投下せねばと感じての、
オードリーに愛を・・・でございます。

OA予定曲…
IMG_1425
マイ・フェア・レディ
ローマの休日
麗しのサブリナ
パリの恋人
昼下がりの情事
尼僧物語
ティファニーで朝食を
シャレード
いつも2人で
暗くなるまで待って
パリで一緒に
おしゃれ泥棒
ロビンとマリアン
IMG_1411

海辺の映画館からの手紙 志田一穂
IMG_1422
オードリー・ヘプバーンという俳優に対してはごく最近ぐらいから注目し始めたというか、さすがに映画少年だった頃は、もちろん『ローマの休日』などは観ていても、昔の人、往年の名作の俳優、といった見方しか出来ていなかったんですね。そりゃリアルタイムでソフィー・マルソーやフィービー・ケイツがいましたから、そっちへいってしまうというのが、単に普通なことでして。で、最近になって…というのは、この番組をやり始めてからなんですね。映画の歴史も含めて、これまで以上に映画と向き合う日々が続いていくうちに、このオードリー・ヘプバーンという俳優の存在の偉大さは避けられないということを感じたわけです。それぐらい、映画史における重要な存在であったと。それは『ローマの休日』による鮮烈なデビューから、歴代のトップスターとの華麗なる共演歴、それによる女優としての実績を積み重ね多くの支持を受けていたこと。そしてファッション・リーダーとして映画からカルチャーを発信していくという初のポップ・アイコンであったということ。まさに彼女の映画は文化の象徴であり、その影響力を映画で発信してきた第一人者こそがオードリー・ヘプバーンであったのだと、そう思うわけです。
IMG_1407
さらに、彼女の作品群を観ると、いかに監督や共演者に恵まれてきたことがわかるんですね。それはオードリーが人間的にも完成された(それは単に気前がよくて優しくて真面目でといったことではなく)、誰にも差別することなく接することができる、平等という意味をしっかりと理解している方だったからではないかと、さまざまな文献を確認するとわかってくるわけです。彼女はベルギー生まれのイギリス育ち。戦争体験もしていれば、ヨーロッパ特有の人種間問題も幼い頃から見てきている。そうした原体験を糧にしてきているからこそ、あの、気品がありながらどこか素の部分も含めて交流してくる独特の佇まいが成立している気がするわけです。あれは演技ではなく、オードリー自身が培ってきた本当の姿、個性が滲み出ているものだと思うんですね。
IMG_1416
そういう魅力的な俳優はもちろん他にもいると思いますが、オードリーの特別さはそうしたことから語り継がれ、また愛され続けてきたのだなぁと思ったりするわけです。反面、そうした確固たる自身を持っていたからこそ、自分への責務は誰よりも感じながら仕事に向き合っていた。つまり、自分への厳しさ、戒律の度合いも強かったのではないかと。だからこそ、ある年齢に達したタイミングで映画界を潔く離れるわけですね。家庭を第一と考える生活に自然とシフトチェンジされていった。そういった行動パターンは以前にはなかなか無かったのではないかと思います。ラブコールを受けていくつかの作品には協力して出演されてはいたけれど、基本的には自分の思うままに生き続けた。晩年のユニセフ親善大使としての活動もさることながら、その信条は日常の生活の一つ一つにまで行き渡っていたのではないかと思うわけです。そうした人間性には、とても感化されるんですね。オードリーの映画を観ていると、そうした裏側までもが伝わってくるので、その影響力たるやです。それは人間としてのエネルギーによるもので、どんなにいろいろな役を演じていても、オードリーそのものの力が、観ている側にぶつかってくる。そういう人だと思うのですね。


OA曲リスト
ジャッキー・ブラウン Jackie Brown Street Life Randy Crawford
*Newmoonさんご希望曲

特集 オードリー・ヘプバーンに愛をこめて
マイ・フェア・レディ My Fair Lady Frederick Loewe

ローマの休日 Roman Holiday Georges Auric
麗しのサブリナ Sabrina Isn't It Romantic? Johnny Mathis

パリの恋人 Funny Face George Gershwin
                      He Loves, And She Loves song by Fred Astaire
      S'Wonderful song by Fred Astaire & Audrey Hepburn

昼下がりの情事 Love in the Afternoon Franz Waxman
尼僧物語 The Nun's Story Franz Waxman

ティファニーで朝食を Breakfast at Tiffany's Moon River
                       Something For Cat Henry Mancini
シャレード  Charade Henry Mancini

いつも2人で Two For The Road Henry Mancini
暗くなるまで待って Wait Until Dark Henry Mancini

パリで一緒に Paris When It Sizzles Nelson Riddle
おしゃれ泥棒 From How To Steal A Million Johny Williams

ロビンとマリアン Robin and Marian John Barry


★志田からのお知らせ★
名作「ローマの休日」が小石川図書館レトロシネマにて無事終了
たくさんのご来場、ありがとうございました!!
IMG_1063

ヴィム・ヴェンダースの映画音楽について、志田が講演いたします。
IMG_0603

俺たちのハル・ニーダム監督/没後10周年追悼企画
映画『キャノンボール』を皆で観る会!
phonto (1)
アクション映画監督のレジェンド、
ハル・ニーダム監督の没後10周年(命日2013年10月25日)にあわせて、
オールスターキャスト総出演でいまだに人気の高い監督作品『キャノンボール』を、
あえて大音響可能なライブハウスで、
ビールを飲みながら楽しく鑑賞するというイベントが実現!
映画の上映前にはサントラDJタイム、上映後にはアフターパーティーも。
是非皆で『キャノンボール』を楽しみましょう!

2023年10月25日(水) 18:00 OPEN (DJ start) / 19:00 上映開始
場所 / 江古田 LIVE IN BUDDY 
qr20230814100044751 (1)
charge¥1,800
+2オーダー¥1,400(¥700チケット×2)
*ビール各種用意予定!
*チケットはフード併用可能!

※会場は通常の映画館とは異なります。場内は着席になりますが、混雑した場合は見えにくくなることもあります。可能な限り対応致しますので、ご了承の上、皆様のご協力をお願いいたします。
★opening DJ / ビル今亭 ★上映前解説 / 志田一穂
© 2010 Fortune Star Media Limited. All Rights Reserved.

好評発売中!!
「映画音楽はかく語りき
   いつか見た映画、時をかける音楽」志田一穂・著

志田一穂(ジョニー志田)、初の著書、好評発売中です!
2022年4月27日発売(ユニコ舎より) ★ご購入はコチラ
phonto (1)

他、いろいろな情報は志田のTwitter @shidakazuho でチェックしてください!

特集「チャップリンとコメディー映画たち
phonto
今週の特集は、チャップリンとコメディー映画たち。
ちょうどOA当日に、二子玉高島屋のたまがわLOOPという
コミュニティ・イベントにて『街の灯』の話をしてくるということもあり、
チャップリンの映画を起点にした、
コメディー映画をいろいろとまとめてみました。
さまざまな国、さまざまな時代のコメディー映画。
クールに笑わせるものもあれば、
ドタバタで笑わせてくれるものもある。
あるいはコメディーなのにグッときたり、
何か大切なことを考えさせられる作品もある。
そんな可能性の広がりを最初に提示してくれたのは、
きっとチャップリンの映画なのではなかったでしょうか…
そんなメッセージも含めての今回の特集です。

OA予定曲…
IMG_1179
街の灯
モダン・タイムス
お熱いのがお好き
アパートの鍵貸します
ぼくの伯父さん
ぐうたらバンザイ!
チーチ&チョン スモーキング作戦
アニマル・ハウス
モンティ・パイソン/ラトルズ 4人もアイドル!
バンデットQ
Mr.レディMr.マダム
女性上位時代
ライムライト
IMG_1238

海辺の映画館からの手紙 志田一穂
IMG_1184
チャップリンの特集は、この番組が始まって第7回目に、『チャップリンが教えてくれた』と言うタイトルではじめて組んでいます。当時は特に何かの上映企画と合わせて特集を組むとかそういうことではなくやったんですけれども、まぁそれでも自分のチャップリン愛を、思う存分詰め込んだ気がするんですね。その後もチャップリンの映画の楽曲は、番組の随所に送り込んできました。やはりチャップリン自身による作曲の楽曲たちのクオリティーの高さは、それがオリジナル音源であれ、カバー音源であれ、あのメロディアスなチャップリンの音楽たちは、本当に素晴らしいものばかりなので、僕のこの番組には不可欠な映画音楽の1つだと思っています、

今回は、自分の講演イベントでチャップリンの『街の灯』をフィーチャーすると言うことで、再び特集タイトルにチャップリンの名を連動ということで掲げさせていただきましたけれども、実際はチャップリンと"その他のコメディー映画たち"の楽曲で構成しています。僕の講演では、『街の灯』と言う映画を起点にして、そこから枝葉に分かれて様々な映画も紹介するといった内容にしてまして、今回の特集もその方法を違う形でアレンジした内容になっています。コメディー映画でまとめてみたのは、おそらく番組の中では初めてですし、その中心地におくべきものがチャップリン映画であると感じたことが一番の理由です。
IMG_1235
単純にチャップリンの映画を他の時代のコメディー映画と比較することはなかなか難しいんですが、だけど実際サイレント映画時代からのコメディーと言うジャンルを確立したその第一人者がチャップリンだとすれば、何かしら共通点が見えてくるのではないかなとも思った次第で、自分なりに様々なコメディー映画の映画音楽を集めてみたのです。すると見えてきたのが、やはりコメディー映画とは言え、笑って楽しむだけではなく、いろいろなメッセージ性が込められていて、それが音楽にも現れているなと言うことでした。まさにコメディー映画にそうしたさまざまなテイストやスパイスを加えて、広く映画として楽しんでもらう、そういった動きを作り上げた人こそが、チャプリンなのではないかなと再認識したわけです。
IMG_1234
僕が講演で『街の灯』と言う映画を選んだ理由もそこにありました。この映画は、コメディー映画、あるいはラブロマンス、そしてヒューマンドラマ、様々な要素が絶妙に噛み合って一本の傑作として結実した作品だと思っています。そう考えると、そんな映画が1931年という、今よりほぼほぼ100年前の作品とは思えないほどの完成度を、すでに実現させていた映画なわけで、それがコメディー映画だけに留まらない、チャップリンの映画の素晴らしさだと思っているわけです。そうしたことを伝えていくと、やはり映画の広がりと言うものは先人が積み上げた成果であり、実績であり、お手本であると思うわけで、こうしてチャップリンを起点にして広げていく特集構成も、ひとつありなのではないかなと思った次第なのです。

OA曲リスト
街の灯 City Lights Charles Chaplin
モダン・タイムス Modern Times Charles Chaplin

お熱いのがお好き Some Like It Hot Marilyn Monroe
アパートの鍵貸します The Apartment Adolph Deutsch

ぼくの伯父さん Mon Oncle Franck Barcellini
ぐうたらバンザイ! Alexandre le Bienheureux Vladimir Cosma

チーチ&チョン スモーキング作戦 Up in Smoke Cheech & Chong
アニマル・ハウス National Lampoon's Animal House Animal House Stephen Bishop

モンティ・パイソン/ラトルズ 4人もアイドル! The Rutles Doubleback Alley The Rutles
バンデットQ Time Bandits Dream Away(オ・ラ・イ・ナ・エ) George Harrison

Mr.レディMr.マダム La Cage Aux Folles Ennio Morricone
女性上位時代 La Moglie Vergine Armando Trovajoli

ヨーロッパ特急 フレンド ポール・スレード

ライムライト Limelight Charles Chaplin

★志田からのお知らせ★
名作「ローマの休日」が小石川図書館レトロシネマに登場!
IMG_1063

ヴィム・ヴェンダースの映画音楽について、志田が講演いたします。
IMG_0603

俺たちのハル・ニーダム監督/没後10周年追悼企画
映画『キャノンボール』を皆で観る会!
phonto (1)
アクション映画監督のレジェンド、
ハル・ニーダム監督の没後10周年(命日2013年10月25日)にあわせて、
オールスターキャスト総出演でいまだに人気の高い監督作品『キャノンボール』を、
あえて大音響可能なライブハウスで、
ビールを飲みながら楽しく鑑賞するというイベントが実現!
映画の上映前にはサントラDJタイム、上映後にはアフターパーティーも。
是非皆で『キャノンボール』を楽しみましょう!

2023年10月25日(水) 18:00 OPEN (DJ start) / 19:00 上映開始
場所 / 江古田 LIVE IN BUDDY 
qr20230814100044751 (1)
charge¥1,800
+2オーダー¥1,400(¥700チケット×2)
*ビール各種用意予定!
*チケットはフード併用可能!

※会場は通常の映画館とは異なります。場内は着席になりますが、混雑した場合は見えにくくなることもあります。可能な限り対応致しますので、ご了承の上、皆様のご協力をお願いいたします。
★opening DJ / ビル今亭 ★上映前解説 / 志田一穂
© 2010 Fortune Star Media Limited. All Rights Reserved.

好評発売中!!
「映画音楽はかく語りき
   いつか見た映画、時をかける音楽」志田一穂・著

志田一穂(ジョニー志田)、初の著書、好評発売中です!
2022年4月27日発売(ユニコ舎より) ★ご購入はコチラ
phonto (1)

他、いろいろな情報は志田のTwitter @shidakazuho でチェックしてください!

特集「音楽映画のサウンドトラック2023
phonto
今週の特集は、
音楽映画のサウンドトラック2023
昨今増えに増えた音楽映画、
特にドキュメンタリーや発掘映像ものなど。
ピーター・バラカンさんも現在展開中の
音楽映画祭でフィーチャーしてくださって、
やはりそのブームは留まることを知りません。
当番組では映画祭で紹介される作品と、
さらにプラスして選曲し広がりを演出いたします。
マニアライクなものからエンターテイメント作品まで、
音楽映画、是非お楽しみください!
peterbarakan_202307_01

OA予定曲…
IMG_0446
リバイバル69  伝説のロックフェス
ザ・コミットメンツ
バビロン
キャバレー
オール・ザット・ジャズ
バービー
Dance Craze / 2TONEの世界スカ・オン・ステージ
ボヘミアン・ラプソディー
フォー・ザ・ボーイズ
コーダ あいのうた
ソングス・フォー・ドゥレラ

海辺の映画館からの手紙 志田一穂
IMG_0527
音楽映画特集、毎年何らかのかたちでフィーチャーさせていただいているピーター・バラカン・ミュージックフィルム・フェスのラインアップをメインに、今年もいろいろと音楽が主役の映画を独自にまとめてみる特集でございます。しかし昨今、本当に増えましたね音楽映画。何かと言うとかつてのアーティストやバンド、シンガーのこれまでをまとめたドキュメンタリー映画がやってきたりしていますが、相変わらず定期的に大物の作品がやってきたりしています。60年代や70年代に活躍した方々の映画が多いような気がしていますが、少しずつ80年代のアーティストたちのドキュメンタリーも出てきていますね。自分としては80年代であればたとえばソロになってからのスティングだとか、ピーター・ガブリエルやシンディ・ローパーなどの作品なんかは観てみたいですね。ビリー・ジョエルやブライアン・アダムスなんかも。

ドキュメンタリーでなくてもノンフィクション伝記ドラマとして製作してほしいものもたくさんありますね。つまり『ボヘミアン・ラプソディ―』や『ロケットマン』などのノンフィクション・ドラマ映画というスタイルですけど、まぁ現在はCGがあるということをいいことにあのライブエイドの熱狂の模様も完全再現してしまうわけで、じゃあそういう迫力あるノンフィクションドラマってなんだろうと思うと、それはもう人気アーティストならだれでも当てはまっていくでしょうね。スターダムにのし上がっていくストーリーのラストは必ずスタジアム級のスーパーライブシーンになるでしょうから。僕が好きなU2なんかはそうした再現ドラマで緻密で観てみたいと思うんですよ、逆にね。ビートルズ関連のノンフィクションドラマは手を変え品を変えいろいろあるので、解散後のメンバーのその後とかは観てみたいです。特にジョージ・ハリソン。彼は交友範囲が物凄く広いじゃないですか。それこそディランからクラプトンからスワンプ連中、さらに映画のプロデュースもやってましたから、マドンナやショーン・ペンにショーン・コネリー、あとはもちろんモンティパイソンもですよね。そういう人たちがノンフィクションドラマになるとある程度のそっくりさんによって演じられるでしょう。あれが楽しみだったりなんです。そういう映画の観方でいいのかよって感じもするんですが。でもそういうものこそCGに頼っちゃってほしいんですよ。『ALWAYS 三丁目の夕日』的な、懐かしい記憶のフィードバックで映画がより感動的になるんですから、そういう立体的な記憶装置として活用してほしいんですよね。戦争ばかりを再現していないで。
IMG_0676
さて、音楽映画で言えばあえて今回もドキュメンタリー・スタイルについて相変わらず苦言を呈したいんですね。とにかくあのインタビューの羅列構成によるBBCやCBSのテレビ・ドキュメント番組みたいなのはやめてほしいです。スパークスやストゥージスやシーナ&ザ・ロケットとか、あと今回紹介する『リバイバル69』みたいな、あらゆる素材をリミックスするかのような作り方も100歩譲っていいんですが、やっぱり回顧録的インタビューばかりが出てくると辟易してしまうんですよ。それこそテレビでやればいいだろうと。なんのために映画にするのか、映画でこそ成し得るそのアーティストやバンドに相応しいスタイルがあるだろうと、いつもそう思ってしまうのです。やっぱりボウイの『ムーンエイジ・デイドリーム』を引き合いに出してしまうのですが、まず音楽があると。そしてかつてのインタビューによる発言記録がある。もうこれで歴史を振り返るのは充分なんですよね。本人のインタビューこそが真実だし、そのとき何を想いどう考えて語っていたのかは、リアルタイムの記録には勝てないと思うのです。本人による音楽と言葉、それで押し通したボウイのドキュメント映画は本当に素晴らしいと思いましたし、いつまでも心に残る映画となっていて心から嬉しく思ったものです。
IMG_0533
そうしたドキュメンタリーがデジタル時代になって撮影もエディットも手軽&リーズナブルになったぶん本当に音楽ドキュメンタリー(というかドキュメンタリー映画全般)が増えに増えた。音楽映画の話からはそれますが、たとえば田舎に帰った際に親を撮影して映画にしようとか、クラスの子供たちの日常を捉えて、それだけを映画にすることで何かを訴えてみようとか、ある意味ちょっとした切り口でも誰でも映画にすることができる時代。別にそれが悪いと言っているわけではないのですが、映画ってそんなにフレキシブルに作っていいものではないとも思うわけで、しかも作るだけ作ってこれの公開はどうしようとか、そんなスキルもメンバーも予算も無いのによく映画なんか作るな!! と憤ることもしばしば。でもそんな時代だからこそ言い続けたい。映画に対して失礼が無いように、もっと映画ならではの中身を吟味して考えよと。映画がもったいない結果にならないように、もっと脇を固めて、準備を充分にして、ゴールはスクリーンに上映されることだとそこまで考えに考えて取り組めよと。叫び続けていきたいのです。別にそれがおっさんのたわごととか老婆心とかめんどくさがられても全然かまわないのです。それで少しでも映画が大切に扱われるのであれば。

ちょっと話がそれて、おじさんは怒ってるんだぞ!的になってしまいましたが、なにはともあれ映画と音楽の親和性を究極にまとめてくれているのが現在の多種多様による音楽映画たち。ファンが楽しめばそれでOKなのですが、せっかくですからこのジャンルだって映画史に残る傑作名作として語り継がれて行ってほしいわけで、そんなことを思いながら、またまた繋げていくべく今回の番組を構成いたしました。よろしくお願いいたします。
IMG_0667
OA曲リストは
エリザベート1878  Corsage  She Was  Camille

リバイバル69  伝説のロックフェス  Revival69: The Concert That Rocked the World  Give Peace A Chance  The Plastic Ono Band

ザ・コミットメンツ The Commitments  Mustang Sally  The Commitments feat.Andrew Strong
バビロン Babylon  Warrior Charge  Aswad

キャバレー Cabaret Liza Minnelli
オール・ザット・ジャズ All That Jazz South Mt Sinai Parade Ralph Burns Orchestra

バービー Barbie Pink Lizzo

Dance Craze / 2TONEの世界スカ・オン・ステージ Dance Craze One Step Beyond Madness 

ボヘミアン・ラプソディー Bohemian Rhapsody  We Are The Champion  Queen
フォー・ザ・ボーイズ Come Rain Or Come Shine  Bette Midler

グッバイガール The Goodbye Girl David Gates 

コーダ あいのうた Coda Both Sides Now Emilia Jones
ソングス・フォー・ドゥレラ Songs for Drella Hello It's Me Lou Reed & John Cale


★志田からのお知らせ★
phonto (1)
玉川高島屋 たまがわLOOP presents
"名作映画探検隊!
~知れば知るほど、映画がもっと楽しくなる~"

第1回『街の灯』~いつだって私たちにはチャップリンがいてくれる~
講師 志田一穂

映画はもっと自由に楽しむべき。
垣根をつくらず、偏らず、
皆でシェアしてもっと楽しんじゃいましょう。
ご参加お待ちしています。
おお申込みはこちらです。お待ちしております!!

IMG_0972
映画史の闇の中から忍然とその名を表した選りすぐりの、
怪作、珍作、奇作、迷作、異作が今年も目白押し!
奇想天外映画祭2023
注目作は『デコーダー』!製作40周年記念上映決定
★公開記念イベント
2023年9月17日(日)『デコーダー』18:30の回、上映後
登壇:大鷹俊一(音楽ライター) 志田一穂(ラジオ DJ)
場所:新宿K's cinema. 東京都新宿区新宿3丁目35-13 3F

『デコーダー』(1983)  Decoder 西ドイツ映画 87分
アインシュトゥルツェンデ・ノイバウテンのFMアインハイトが
ノイズサウンドで人々を洗脳する青年FMを怪演!
ビートニクの作家ウィリアム•S•バロウズも特別出演し、
彼のカットアップ手法を踏襲して制作されたのが、
伝説的ジャーマン・カルトフィルム『デコーダー』だ。
ソフト・セル、デイヴ・ホール、ジェネシス•P•オリッジ、
マット・ジョンソン(ザ•ザ)など、
80sを代表するインダストリアル/ノイズ・アーテイスト&バンドが
音楽を担当しており、今年が製作40周年の記念上映となる。

俺たちのハル・ニーダム監督/没後10周年追悼企画
映画『キャノンボール』を皆で観る会!
phonto (1)
アクション映画監督のレジェンド、
ハル・ニーダム監督の没後10周年(命日2013年10月25日)にあわせて、
オールスターキャスト総出演でいまだに人気の高い監督作品『キャノンボール』を、
あえて大音響可能なライブハウスで、
ビールを飲みながら楽しく鑑賞するというイベントが実現!
映画の上映前にはサントラDJタイム、上映後にはアフターパーティーも。
是非皆で『キャノンボール』を楽しみましょう!

2023年10月25日(水) 18:00 OPEN (DJ start) / 19:00 上映開始
場所 / 江古田 LIVE IN BUDDY 
qr20230814100044751 (1)
charge¥1,800
+2オーダー¥1,400(¥700チケット×2)
*ビール各種用意予定!
*チケットはフード併用可能!

※会場は通常の映画館とは異なります。場内は着席になりますが、混雑した場合は見えにくくなることもあります。可能な限り対応致しますので、ご了承の上、皆様のご協力をお願いいたします。
★opening DJ / ビル今亭 ★上映前解説 / 志田一穂
© 2010 Fortune Star Media Limited. All Rights Reserved.

好評発売中!!
「映画音楽はかく語りき
   いつか見た映画、時をかける音楽」志田一穂・著

志田一穂(ジョニー志田)、初の著書、好評発売中です!
2022年4月27日発売(ユニコ舎より) ★ご購入はコチラ
phonto (1)

他、いろいろな情報は志田のTwitter @shidakazuho でチェックしてください!

特集「ようこそ日本へ!歓迎 ジョン・ウィリアムズ
IMG_0717
今週の特集は、
ようこそ日本へ!歓迎 ジョン・ウィリアムズ。
9/2、長野県松本市の
キッセイ文化ホールにて映画音楽界の巨匠、
ジョン・ウィリアムズが来日し、
サイトウキネンオーケストラの演奏を指揮するという、
歴史的な一幕が、今まさに実現されようとしています。
その日、わたくし志田も仲間たちと松本はあげつちにて、
シネマエンタメ・フェスティバルに参加し、
まさにジョン・ウィリアムズの映画音楽レコードを
たくさん回してくる予定です。
そんなわけで今週は連動企画です。
ジョン・ウィリアムズお馴染みの人気映画音楽を
たくさんお送りしたいと思います。

OA予定曲…
IMG_0720
スター・ウォーズ
未知との遭遇
1941
スーパーマン
レイダース/失われたアーク《聖櫃》 
E.T.
ホーム・アローン
ジュラシック・パーク
ハリー・ポッターと賢者の石
プライベート・ライアン

海辺の映画館からの手紙 志田一穂
IMG_0715
あのジョン・ウィリアムズさんが長野県松本にやってくる!この第一報を聞いたとき、大変だ!何とかしなくちゃ!!と焦りました。何とかしなくちゃとは、別に死に物狂いで絶対チケットとるぞ、ということではないんですね。現在僕は不思議なご縁で松本市上土(あげつち)という街で、映画関係のイベントを多々開催させていただいているわけで、特に映画音楽で言えば長野信越放送=SBCラジオでも映画音楽番組「seaside theatre」も毎週OAさせていただいていて、これだけの御大が来松されるとなれば自分としても「何かやりたい」と。別に何かやらなくてはならないわけでは「(全然)ない」のですが、いやいや「何かやらねばならないだろう自分的」に、と思ってしまったわけです。だってこれだけ映画イベントをやらせてもらっている街に、東京でもない「長野の松本」にあのジョン・ウィリアムズさんがやってきてコンサートを開くというのですよ。これが黙っていられますかという話なんです。

で、上土商店街イベントの世話役、三村さんに相談したところ、来松される9月にあわせて何か考えましょう、という話にはなったのですが、果たしてどこまで組み立てられるかはまだそのときは全然わかりませんでした。それまで僕一人でアナログレコードなどを使った独自の講演会しかやってきてはいなかったため、何かやるにもまたあのパターンになってしまうので、それだと何の新鮮味もないのですね。だからこれは考え物だと、頭を悩ませていたのです。上土商店街の方々も、松本城のお膝元、城下町で数々の映画館が栄えた地区として、何とか“映画の歴史ある街”をブランディングし、復興させたいと気持ちだけが焦っていました。これはもう地道に少しずつでもイベントの回を重ねて粛々と頑張っていくしかないかと思っていた矢先、今年の春にその三村さんが商店街自治会のトップになられたのですね。ということで、まずキックオフとしてあげつちカフェで映画音楽のレコード鑑賞会をやりましょうということになりました。小さなイベントだったのですが、この開催が今回の9月のビッグイベントにスムーズに繋がっていくことになったのです。
IMG_4370
やはり一番大きかったのは、このイベントに僕の映画仲間たちが東京から駆けつけてくれたことです。もちろんお客としてなので大変ありがたいことなのですが、このときの終演後の打ち上げで盛り上がったのが一つのきっかけになったようです。やはりお酒が入れば皆仲良くなって話も弾んでいきます。映画仲間たちですから、映画で街をもりあげるならといろいろなアイディアが出てくる。真剣なものから、ちょっと現実的ではないもの、単にバカバカしいものまでたくさん。でもそういうやりとりが大事なんですね。映画という一つのキーワードによって、この日の打ち上げではかなり堅い絆で皆が結ばれたのではないかと思っているのです。

そして翌日、さらにざっくばらんに話を整理していくと、今回の9月のラインアップが自然と固まっていったのです。仲間たちが来てくれたおかげで、いろいろな企画がそれぞれでできるじゃないかということになった。つまり、僕だけではない映画愛に満ちた方々が東京からきてくれたこと、それが発想の源となり、青図として広がったのだと思うわけです。僕はいつものように講演をやるけれど、来松される御大を歓迎するかの如くご本人の作品をフィーチャーしていこう、とか。サントラDJであるビル今亭さんには、僕がやったようなあげつちカフェにて、やはりサントラレコードをたくさん回してもらおう、とか。そしてやはり映画仲間のスズケンさんには、ご自身の卒論テーマでもあった「男はつらいよ」の話を、お酒もいれながらコミュニティ・イベントとしてトークしてもらおう、などなど、一気にプログラムが広がっていって、まさにシネマ・フェスティバルと名付けるに相応しい様相になったわけです。これは本当に喜ばしいことで、去年から上土へ足しげく通った、その流れがこうして大きな催事へと発展したのだと、とても感慨深く思いました。
IMG_0727
もちろんこれを書いている段階ではまだ開催前ですから、実際どうだったかわかりません。たくさんの方々が来てくださったことが成功というわけではなく、上土という街に対してどう貢献できたか、要するに、しっかりと次へと繋げることができたのかどうか、そこが一番大切なところではないかと思っています。奇しくもジョン・ウィリアムズさんが松本でタクトを振る直前のイベントとなりまして、実際このタイミングでそのようなイベントができることになったのもとても嬉しいのですが、僕としてはまずしっかりとアプローチして良き評価を得ること、それは、楽しんでいただけて、次もあるなら必ず来よう、と思ってもらえることだと思います。そして、目指すところはまずそこかなとも思っている次第です。あげつちエンタメシネマ・フェスティバル。輝かしきトライアルの第一歩、キックオフに挑むべく、しっかりと準備をしているまさに今であります。何かやりたい、何かやらねば、というジョン・ウィリアムズさんへの思いも当然含めつつ、頑張って楽しいイベントにしていきたいと思っております。


OA曲リスト
追悼 ウィリアム・フリードキン監督
フレンチ・コネクション  The French Connection  Don Ellis
ハード・チェック Blue Chips Jeff Beck / Nile Rodgers

スター・ウォーズ Star Wars Episode IV A New Hope Main Titles

未知との遭遇 Close Encounters of the Third Kind The Conversation Begins~Main Title~Resolution and Finale
1941 1941 March
スーパーマン Superman Main Theme

レイダース/失われたアーク《聖櫃》 Raiders of the Lost Ark The Raiders March
E.T. E.T. The Extra-Terrestrial Adventures on Earth

ホーム・アローン Home Alone Holiday Flight
ジュラシック・パーク Jurassic Park Theme

ハリー・ポッターと賢者の石 Harry Potter and the Philosopher's Stone Hedwig's Theme

リベンジャー Firepower Gato Barbieri
?HKさんご希望曲

プライベート・ライアン Saving Private Ryan Hymn to the Fallen

★志田からのお知らせ★
またまたやってしまいます、逗子渚小屋トークイベント!
今年の渚小屋はこれが最後です!!

phonto (1)

俺たちのハル・ニーダム監督/没後10周年追悼企画
映画『キャノンボール』を皆で観る会!
phonto (1)
アクション映画監督のレジェンド、
ハル・ニーダム監督の没後10周年(命日2013年10月25日)にあわせて、
オールスターキャスト総出演でいまだに人気の高い監督作品『キャノンボール』を、
あえて大音響可能なライブハウスで、
ビールを飲みながら楽しく鑑賞するというイベントが実現!
映画の上映前にはサントラDJタイム、上映後にはアフターパーティーも。
是非皆で『キャノンボール』を楽しみましょう!

2023年10月25日(水) 18:00 OPEN (DJ start) / 19:00 上映開始
場所 / 江古田 LIVE IN BUDDY 
qr20230814100044751 (1)
charge¥1,800
+2オーダー¥1,400(¥700チケット×2)
*ビール各種用意予定!
*チケットはフード併用可能!

※会場は通常の映画館とは異なります。場内は着席になりますが、混雑した場合は見えにくくなることもあります。可能な限り対応致しますので、ご了承の上、皆様のご協力をお願いいたします。
★opening DJ / ビル今亭 ★上映前解説 / 志田一穂
© 2010 Fortune Star Media Limited. All Rights Reserved.

好評発売中!!
「映画音楽はかく語りき
   いつか見た映画、時をかける音楽」志田一穂・著

志田一穂(ジョニー志田)、初の著書、好評発売中です!
2022年4月27日発売(ユニコ舎より) ★ご購入はコチラ
phonto (1)

他、いろいろな情報は志田のTwitter @shidakazuho でチェックしてください!

特集「マイケル・ジャクソンは銀幕に踊る
phonto (2)
今週の特集はちょっとイレギュラーですが、
マイケル・ジャクソンの特集なんですね。
マイケルを映像的視点でチョイスして
大胆に構成する試みなわけです。
すると様々な映画的繋がりや、
映像の歴史なども感じられていくのですね。
マイケルが今でも存命であれば、
きっとまだまだ新しい映像表現を駆使して
我々を未知のエンタメ世界に誘ってくれたでしょうが、
残された素晴らしいコンテンツを
リマインドするだけでも、
かなりの新発見に見舞われるはず。
一緒に検証しながら楽しんでまいりましょう。

OA予定曲…
IMG_0735
特集 マイケル・ジャクソンは銀幕に踊る
ウィズ
狼男アメリカン
E.T. The Extra-Terrestrial
キャプテンEO 
ムーンウォーカー
フリーウィリー
フリーウィリー2 
ゴースト
This Is It

★新作映画のご紹介
シーナ&ロケッツ 鮎川誠 ~ロックと家族の絆~
IMG_0121

海辺の映画館からの手紙 志田一穂
IMG_0704
マイケル・ジャクソンはやはり『スリラー』で熱狂しまして、当然それは監督がジョン・ランディスで元ネタが『狼男アメリカン』であることだったりしますが、それよりも凄いなあと感じたのは、ビデオパッケージに収録されていたメイキングというコンテンツが、ミュージック・クリップよりも長い尺だったことなんですね。まずメイキングという舞台裏をドキュメンタリー中編作品として成立させているのも新鮮だったし、これも含めて『スリラー』という映像作品=ビデオパッケージであることが何より革新的に思えたんですね。

80年代前半でしたし、ビデオ時代に突入してとにかく映像は映画よりもVTRに興味が傾いていたと。そこにセル/レンタルビデオの両刀使いに中身は極めて映画的であると。新たな映像新時代でアタフタしていた僕(マルガリータ中2映画好き男子)などは、もうなんだなんだとうろたえながらハマっていったわけです。それからはミュージック・クリップも追う、映画も追う、ランディスもマイケルも映像新作が来たら何がなんでも観られるまで追うということになっていきましたね。
IMG_0736
で、次にマイケルがやってくれちゃったのが『キャプテンEO』なんですよ。『スリラー』のランディスの次はルーカスにコッポラってどんだけ!と腰が砕けました。そしてそれがディズニーランドのアトラクションでしか観れないショート・ムービーというからさらにもう落ち着きを取り戻せなくなりました。弱いんですよ、そういうの。つまり、"そこでしか観られない映画" ってヤツ。それだけでもう自分にとっては希少価値爆アガリでしたね。

そもそも映画ってそういう貴重なものだったんですよ。テレビやビデオや、今では配信などで気軽にすぐさま観るものではなかったんです。小耳に入ってきた情報を手繰り寄せて、わざわざ足を運んでようやく観ることができるとても存在価値のバカでかいものなんです。さすがだなぁと思いましたね。下手にマイケル主演の大作映画とかいきなりThis isな飛躍演出をしなくて本当に良かったと思いました。ディズニーランドとの親和性も当時はめちゃくちゃハマっていたし、今で言うところの元祖4DXな映像アトラクション・コンテンツですからね。これはただの映画ファンでも必ず要チェックでした。

続けて『BAD』で今度はスコセッシが監督ですからね。このあたりまではしっかりリスペクトしていました。結局ミュージック・クリップはずっと追い続けましたが、なんだかんだ言って悲しいかな最後の映画『This Is It』が、僕のマイケル道、最高傑作でしたね。未完のステージ、そのリハ映像とは言えこの完成度はなんだ!と驚愕しましたし、自らのラストまで映画で演出しているかのような、複雑な感動すらありました。

今回は、そんな思いを抱き続けた僕の念願の特集構成です。マイケルを映像ラインという切り口で考えてみる。また何かしら新たな発見があると良いなと思っています。
IMG_0709


OA曲リスト
★新作映画のご紹介
シーナ&ロケッツ 鮎川誠 ~ロックと家族の絆~
You May Dream(English ver.)
シーナ&ロケッツ

特集 マイケル・ジャクソンは銀幕に踊る
ウィズ The Wiz  Diana Ross & Michael Jackson 

狼男アメリカン An American Werewolf in London  Elmer Bernstein
スリラー Thriller  Michael Jackson

E.T. The Extra-Terrestrial(「E.T. ストーリーブック」より)  Someone In The Dark  Michael Jackson

キャプテンEO  Captain EO  We Are Here To Change The World  Michael Jackson
ムーンウォーカー Moon Walker  Come Together  Michael Jackson

フリーウィリー Free Willy  Will Be You There  Michael Jackson
フリーウィリー2  Free Willy2  Childhood  Michael Jackson

ゴースト Ghosts  Michael Jackson

This Is It(Orchestra version)  Michael Jackson
★志田からのお知らせ★
長野県松本市上土(あげつち)にて開催、
あげつちシネマエンタメ・フェスティバルに参加いたします。

詳細/申し込みはコチラ!
IMG_0317


またまたやってしまいます、逗子渚小屋トークイベント!
今年の渚小屋はこれが最後です!!

phonto (1)

俺たちのハル・ニーダム監督/没後10周年追悼企画
映画『キャノンボール』を皆で観る会!
phonto (1)
アクション映画監督のレジェンド、
ハル・ニーダム監督の没後10周年(命日2013年10月25日)にあわせて、
オールスターキャスト総出演でいまだに人気の高い監督作品『キャノンボール』を、
あえて大音響可能なライブハウスで、
ビールを飲みながら楽しく鑑賞するというイベントが実現!
映画の上映前にはサントラDJタイム、上映後にはアフターパーティーも。
是非皆で『キャノンボール』を楽しみましょう!

2023年10月25日(水) 18:00 OPEN (DJ start) / 19:00 上映開始
場所 / 江古田 LIVE IN BUDDY 
qr20230814100044751 (1)
charge¥1,800
+2オーダー¥1,400(¥700チケット×2)
*ビール各種用意予定!
*チケットはフード併用可能!

※会場は通常の映画館とは異なります。場内は着席になりますが、混雑した場合は見えにくくなることもあります。可能な限り対応致しますので、ご了承の上、皆様のご協力をお願いいたします。
★opening DJ / ビル今亭 ★上映前解説 / 志田一穂
© 2010 Fortune Star Media Limited. All Rights Reserved.

好評発売中!!
「映画音楽はかく語りき
   いつか見た映画、時をかける音楽」志田一穂・著

志田一穂(ジョニー志田)、初の著書、好評発売中です!
2022年4月27日発売(ユニコ舎より) ★ご購入はコチラ
phonto (1)

他、いろいろな情報は志田のTwitter @shidakazuho でチェックしてください!

特集「波の数だけ80sサントラ!後編
phonto
80sサントラ後編でございます。
とにかく久々ガッツリ揃えました。
DJ時代はこの80sを武器にして、
たくさんのDJイベントをやってきましたが、
やっぱり一番盛り上がるんですよね、80sが。
それぐらい多種多様が集まっているからだと思いますし、
今回はここに日本の80sサントラも塗してみたので、
これはこれでちょっと懐かしさも含めて、
楽しんでいただきたいなと。
そちらは相変わらずのインストにはなりますが(笑)
では夏休みスペシャル、特集80s、後半戦。
是非堪能してください!

OA予定曲…
IMG_0540
ロッキー4 炎の友情
初体験/リッジモント・ハイ
カクテル
ワーキング・ガール
トップガン
アイアン・イーグル
007 美しき獲物たち
アメリカン・ジゴロ
ブレードランナー
メル・ブルックスの珍説世界史PartⅠ
ブルーベルベット
魔女の宅急便
探偵物語
パリ、テキサス
IMG_0551

海辺の映画館からの手紙 志田一穂
IMG_0542
80sサントラ後編でございます。前回のコラムでは「80sはダサい」という暴言を吐きつつ、その他の年代/時代との比較を説かせていただいたわけですが、ちょうどその件に合致していくような話を友人デザイナーから先日聞いたりしたので、そのことをちょっと記しておこうかと思います。

そのデザイナーA氏は僕より3つほど下で、80sリアルタイムで言えば結構後半になるため、どちらかと言えば90s志向の方が強い。確かに88,89年あたりになると、いわゆる80s全盛期だった83~86年の感覚とはちょっと違ってくるため、さらにその比較論を想起されて面白かったわけですね。僕などは全盛期世代だからもうヒット曲ガンガンで楽しくて仕方ない時期ですよ。そしていい意味でダサさ満載なので、重ねて言いますが未来に残るであろう、音楽ヒストリーとしての前向きな展望などまったくないわけです。だけど80s後半になってくると、少しずつインディーズ・ブームが沸々と上がって来て(それも全盛期から派生したバンドブームが根底にあるのですが)、細分化していく音楽ジャンルの中に自分が居心地の良い居場所を見つけられるのでは?という気持ちが現れてくると。つまり全盛期はロックもポップスも歌謡曲も全部ひっくるめて共有していたのに、それがいろいろな道筋に分かれ始めつつあったのが、80s後半。というよりもそれこそがアーリー90sであって、既に90sがこの時点で産声をあげていたのではないかと。

だからA氏にしてみれば80s後半から音楽につかり始めていったとき、ごちゃごちゃした全盛期と、来るべく90sオルタナティヴの狭間にいたということになって、これはとても居心地が不安定で、とても気持ち悪かったのではないかと思ったんですね。その分、90年代が始まったと同時にフリッパーズ・ギターが現れて渋谷系なる一ジャンルが発生してくると、水を得た魚のようにすっぽりハマることができた。この流れは凄く面白いなぁと思いました。そこから受け取れるのは、80sがあってこそ90sが生まれたという時間軸ですよね。あの80sのおもちゃ箱をひっくり返したようなお祭り騒ぎがなければ、90sの、ある意味理解しがたい「混沌さ」は生まれてこなかったのではないかと思ったのです。現に、あれだけ皆で共有していた80sと思っていたら、今は、ニューウェイブやテクノ、歌謡曲やシティポップといった各ジャンルに特化したファンやマニアなどが現れ、80sという母体をきれいに解体することによって、そこから新たな発見や面白さを見出し楽しんでいるわけで。これはそもそも80sが次に繋がる様々なテーゼを、当時から孕んでいたと考えられるわけです。
Wham!_documentary_film_poster
で、A氏と話していて、こんな風に80sが再評価されて、今や一音楽ジャンルとしての「80s」になっているってことは驚きだよね、などと笑っていると、最近ワム!のドキュメンタリーをNetflixでやっていて、それを観たA氏はさらに彼らの見方が変わって、ちょっとワムいいなって思えたと。当時は基本的に彼らはアイドル・ユニットのイメージが強いから、率先して聴こうとはあまり思わなかったし、聴いたところでポップソングだしどうなんだという気持ちもあった(僕もそうだった)。だけどこうしたドキュメンタリーで回顧する時代になり、その内面を知ると音楽の聴き方もかなり違ってきた、ということになんですね。これ凄くわかるなぁと共感したんです。かつて80年代にビートルズにはじめてであった際、彼らのドキュメンタリー映画「ビートルズのすべて(Complete Beatles)」とか「ビートルズ/レット・イット・ビー」とかを観て少なからず学んだことと一緒で、さらにようやく80sがそうした総括ドキュメントによってもっと存在価値が上がり、ゆえに良質なオールディーズとして君臨していくのだなと。そう思ったりしたんですね。

「ダサい」という表現は確かに90s以降、「ダサかっこいい」みたいな表現にもなったりして、実は80sカルチャーというものはその域に入っていって再評価されていったのではないかと。当然90sにもそういう匂いは感じるし、昨今はひっくるめて「昭和」という観点でまたもてあそばれているわけで、これまでは20年くらいが妥当なリバイバル・ブーム周期だろ、なんて勝手にほざいていましたが、最近は、30年くらいがちょうど良い振り返り周期なのでは?と思い直したりしています。だって今00年代を語れと言われてはっきりと「こうだ!」とは提示できませんよね。僕はできません。00年代、さっぱりわからない。でもそろそろじわじわと検証と分析が始まって、あと10年くらい経ったところで、00年代ヤベ~なんて言ったりするんでしょうね。80sがまさにそうなったように。
3a27d4f0e586656a


OA曲リスト
ロッキー4 Burning Heart Survivor

初体験/リッジモント・ハイ Fast Times At Ridgemont High Sammy Hagar
カクテル Kokomo The Beach Boys
ワーキング・ガール Let The River Run Carly Simon

トップガン Danger Zone Kenny Loggins
アイアン・イーグル One Vision Queen
007 美しき獲物たち A View to a Kill  Duran Duran

アメリカン・ジゴロ Call Me Blondie
ブレードランナー End Titles Vangelis
メル・ブルックスの珍説世界史PartⅠ To Be Or Not To Be (The Hitler Rap) Mel Brooks

ブルーベルベット Blue Velvet/Blue Star Isabella Rossellini

魔女の宅急便 久石譲
探偵物語 加藤和彦
パリ、テキサス Paris,Texas Ry Cooder

★志田からのお知らせ★
ゴールデン☆サントラ劇場!part.2
phonto (1)
DJ&トーク 伊藤さとり(映画パーソナリティー)
      志田一穂(ラジオDJ)
80年代メインの映画サントラレコードを聴きながら、当時青春リアルタイムだった伊藤さとりと志田一穂がおしゃべりしまくる大人気イベント第二弾!美味しいフード&ドリンクとともに懐かしい80sムービーネタをお楽しみください!

2023年8月23日(水)
open 18:00/start 19:00
LIVE IN BUDDY
(東京都練馬区旭丘1-77-8 双葉会館B2F)
Charge 2,000円+1drink order
お申込みはこちらまで!

★伊藤さとり最新著作「愛の告白100選」、
 志田一穂著作「映画音楽はかく語りき」の販売あり!
★会場には美味しいフード&ドリンクが
 盛りだくさん!お腹を空かせてご来場下さい!

長野県松本市上土(あげつち)にて開催、
あげつちシネマエンタメ・フェスティバルに参加いたします。

詳細/申し込みはコチラ!
IMG_0317


またまたやってしまいます、逗子渚小屋トークイベント!
今年の渚小屋はこれが最後です!!

phonto (1)

俺たちのハル・ニーダム監督/没後10周年追悼企画
映画『キャノンボール』を皆で観る会!
phonto (1)
アクション映画監督のレジェンド、
ハル・ニーダム監督の没後10周年(命日2013年10月25日)にあわせて、
オールスターキャスト総出演でいまだに人気の高い監督作品『キャノンボール』を、
あえて大音響可能なライブハウスで、
ビールを飲みながら楽しく鑑賞するというイベントが実現!
映画の上映前にはサントラDJタイム、上映後にはアフターパーティーも。
是非皆で『キャノンボール』を楽しみましょう!

2023年10月25日(水) 18:00 OPEN (DJ start) / 19:00 上映開始
場所 / 江古田 LIVE IN BUDDY 
qr20230814100044751 (1)
charge¥1,800
+2オーダー¥1,400(¥700チケット×2)
*ビール各種用意予定!
*チケットはフード併用可能!

※会場は通常の映画館とは異なります。場内は着席になりますが、混雑した場合は見えにくくなることもあります。可能な限り対応致しますので、ご了承の上、皆様のご協力をお願いいたします。
★opening DJ / ビル今亭 ★上映前解説 / 志田一穂
© 2010 Fortune Star Media Limited. All Rights Reserved.

好評発売中!!
「映画音楽はかく語りき
   いつか見た映画、時をかける音楽」志田一穂・著

志田一穂(ジョニー志田)、初の著書、好評発売中です!
2022年4月27日発売(ユニコ舎より) ★ご購入はコチラ
phonto (1)

他、いろいろな情報は志田のTwitter @shidakazuho でチェックしてください!

特集「波の数だけ80sサントラ!前編
phonto
今週は特集 波の数だけ80sサントラ!前編
何かと言うと波数を持ち出しますが、まぁ夏ですからご了承のほど。
特に海の映画というわけではありません。
最近80sものをまとめてやっていなかったのでやらねばなと。
しかもガッツリやりたくなったので、前後編構成でございます。
もう聴き飽きたと思う主題歌から、
なにこれ知らない知る由もないサントラまで(笑)
実は自分が一番懐かしがっていたりして。
とにかく、お楽しみくださいませ!

OA予定曲…
IMG_0320
バック・トゥ・ザ・フューチャー
ストリート・オブ・ファイヤー
グーニーズ
ラ★バンバ
少林寺
メガフォース
パラダイス
ビバリーヒルズ・コップ
メトロポリス
ラビリンス/魔王の迷宮
カリブの熱い夜
ホワイトナイツ 白夜

海辺の映画館からの手紙 志田一穂
IMG_0323
まぁこれは当時の気持ち的なもので今はかなり治まっているんですが、中学生当時は80年代まっさかりで、MTVが大流行りし、シンセに打ち込みでピコピコガチャガチャしたサウンドが蔓延していたわけでして、僕は本当にこれらがキライだったんですね。たとえば映画の『スタンド・バイ・ミー』でベン・E・キングのオールディーズbutグッディーズをより詳しく聴き込んだり、『ブルース。ブラザース』を観て数々のソウル&ブルースを知ったりする。そうした楽曲たちが80年代になってもエヴァ―グリーンとして、いやその後未来永劫まで聴き込まれていくであろうことには、まったく異存なかったりする。しかしこの80sピコピコサウンドは、果たして皆が聴き込むオールディーズに成り得るのだろうか?そんなこと絶対にあり得ないだろう。そう感じていたわけです。だって正直、ダサかったから…。

もちろん当時は新しい音楽は進んで聴き込んでいましたし、それらは全身に染み渡っているからこそ今の僕があるというわけなんですが、結局その後90年代に入ってあっという間に80sポップスとかニュー・ウェイブが廃れていった状況を見たとき、ほら見ろ、思ったよりも短命だったな無理もないけど、なんて冷ややかな態度をとったものです。しかし00年代になって80sブームが秘かに流行り始めましたよね。パヒュームが出てきてテクノ再来とか言われ、びっくりしました。若い世代からしたらやっぱり未体験の時代がカルチャー的にも魅力的に感じるのでしょうね。確かに自分も70s,60sの文化的指向に魅了されていたりしてましたので、それはよくわかるわけです。
IMG_0342
それでも00年代になったって自分の気持ちは実は全然変わらなかったんですね。相変わらず80sポップスはダサいと思っていました。シンセものではなく、汗かきながらロックするブライアン・アダムスやブルース・スプリングスティーンですらも。ストレートなスタイルもまた80sらしさではありましたが、やっぱりオルタナやインディーズのアーティスト/バンドたちと比較すると圧倒的にカッコ悪かったんですね。日本で言えば長渕や浜省なんかも80年代は聴いてましたが、その後は完全に離れましたから。スティングやデヴィッド・ボウイやU2といった時代と並行して突き進むアーティストらは継続して追っかけていたりしましたが、まぁ他はあまりアンテナが向かなかったんですね。

しかしその00年代の後半頃からSNSでのネット・コミュニティが盛んになり、その深い繋がりが縁で、なぜか自分が中野のバーでDJをやらせてもらえることになりまして、とは言え持っているレコード(アナログ盤)なんて80年代のものしかないわけで、遊びのつもりで一度だけやってみるかと、そのお店のDJブースでビリー・ジョエルとかジャーニーとかa-haとかカルチャークラブとか、もうとにかく自分が恥ずかしいと思っていた80sサウンドのレコードをばんばん回したわけです。するとなぜか店内でそこそこウケたんですね。若い世代からおじさん世代まで、新鮮さと懐かしさが入り混じる不思議なグルーヴが生まれたんです。へ~と思いました。20年周期って本当にあるんだなと。かつそれらは爆発的に広がって行くから面白いものだと。そして、なるほどこれがオールディーズbutグッディーズになっていくということかと、驚きつつ納得した瞬間があったんですね。
IMG_0349
結局僕はその店でレギュラーDJとなり、それから7年間、主に80sを回しまくるんですね。キライだったけど血と汗にはなっていた80sサウンドを武器に、今でいうサウンド・ウェイブ(ニュー・ウェイブ)も、シティポップも、AORも、さらにはオルタナティヴのルーツとなるパンク、ノー・ウェイブ、インダストリアルまで、とにかく80sにはそうした細分化される前のすべてのジャンルが一つにまとまっていたため、さまざまな楽曲たちが楽しめる極めてエンタメ的なものだったので、それはもうDJナイトは毎回盛り上がりました。皮肉なことですが、そんな盛り上がる光景を見ながら、頭の中のどこかで、なんでこんなに盛り上がるのかな~と苦笑していました。それぐらい、80sポップス、80sロックってどこかイナタいんですよね。

OA曲リストはのちほど…

イージー☆ライダー The Weight The Band

バック・トゥ・ザ・フューチャー The Power Of Love Huey Lewis & The News


ストリート・オブ・ファイヤー Tonight Is What It Means to Be Young(今夜は青春) Fire Inc

グーニーズ The Goonies 'R' Good Enough Cyndi Lauper

ラ★バンバ La Bamba Los Lobos


少林寺 Image Theme キース・モリソン

メガフォース Megaforce Jerrold Immel/707

パラダイス Paradise Phoebe Cates


ビバリーヒルズ・コップ Axel F Harold Faltermeyer

メトロポリス Love Kills Freddie Mercury

ラビリンス/魔王の迷宮 Underground David Bowie


カリブの熱い夜 Against All Odds(Take A Look At Me Now) Phil Collins

ホワイトナイツ 白夜 Say You, Say Me Lionel Richie


★志田からのお知らせ★

長野県松本市上土(あげつち)にて開催、
あげつちシネマエンタメ・フェスティバルに参加いたします。

詳細/申し込みはコチラ!
IMG_0317


またまたやってしまいます、逗子渚小屋トークイベント!
今年の渚小屋はこれが最後です!!

phonto (1)

好評発売中!!
「映画音楽はかく語りき
   いつか見た映画、時をかける音楽」志田一穂・著

志田一穂(ジョニー志田)、初の著書、好評発売中です!
2022年4月27日発売(ユニコ舎より) ★ご購入はコチラ
phonto (1)

他、いろいろな情報は志田のTwitter @shidakazuho でチェックしてください!

特集「酷暑を涼んでもらうためのサントラとは
phonto (1)
今週は特集 酷暑を涼んでもらうためのサントラとは...
懐かしの「波の数だけ」的な選曲でお送りいたたします。
今回は怖い映画ではなくまったりゆったりなサウンドで
心から落ち着き涼んでいただこうという試み。
新旧取り混ぜな選曲ですし、
それでいてどれもリラクシンな楽曲ばかりです。
どうぞ、映画音楽で涼をとっていただければ。
何卒、お楽しみにでございます。

OA予定曲…
IMG_0245
南太平洋
ティファニーで朝食を
いつも2人で
フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊
エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス
ある夕食のテーブル
オリエント急行
グレイテスト・ショーマン
007 ドクター・ノオ
スパルタカス
2300年未来への旅

★リスナー様からのご希望曲もお送りいたします。


海辺の映画館からの手紙 志田一穂
IMG_0248

前回は恐怖なサウンドでちょっとだけ涼んでいただけたかと思いますが、今回はしっかりとしたリラクシン・サウンドで涼んでいただく特集でございます。やっぱりドッカンドッカンな曲だと暑苦しいですからね。ゆったりまったりなノリで心の内から涼んでいただくとというのが狙いなのです。

となると選曲もなかなか燃えました。涼しくするために燃えるってのもなんですが、かなり気合入りましたね。もともとイージー・リスニング系は好きな方なので、以前やっていた「波の数だけAOR」的なノリで映画音楽のチョイスをし始めたら止まらなくなりました。こういうときはやはりコンポーザーを狙い打ちして数曲選んだりするんですが、前回同様エンニオ・モリコーネ御大には登板していただきました。恐怖サウンド(というか実験サウンド)もお得意ならば、当然リラクシン・サウンド、ラウンジ系もまたバッチリな大作曲家。今回も素晴らしい楽曲、しかもちょっとレアなところから持ってきております。
IMG_0243
あとはヘンリー・マンシーニ先生ですね。ヘプバーン作品には先生から彼女への熱烈な愛情がほとばしる可憐で豊潤で愛くるしい楽曲ばかりです。特に自分は「いつも2人で」のマンシーニ・サウンドが大好きで、ヘプバーンがアイドル女優から大人の女優へとステップ・アップしていくときの様子をいち早く見抜いたような、ちょっとアダルトな雰囲気を提示したサウンドトラックの数々にはたくさんの愛情を感じてしまうのです。ヘプバーンと言えば間もなくあの「ローマの休日」もアニバーサリー・リバイバルですね。同時期にヘプバーンの特集を組めば、またマンシーニ先生の楽曲も多々お送りできるかもです。

最近作からもかなり選曲しています。「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」からはソン・ラックスのテーマ曲を再び。なんとも異世界空間を漂うアンビエントなテイストの楽曲が心地よいですよね。こんなときにサウンドに乗っかって来るデヴィッド・バーンのシブい歌声、最高です。「ザリガニが鳴くところ」のテーマ曲をいつかかけたいと思いながら今回にあえて入れてみました。テイラー・スウィフトのアコースティック・ソング。映画同様、しっとりと伝わってくるんですよね。
IMG_0246
そして「フレンチ・デスパッチ」ですね。これはウェス・アンダーソン特集としてタイミング見てやらなくてはなんですが、今回に相応しいと思い最初から選んでおりました。なんてひとは正直ない楽曲なのですが、なぜかちょっと聴いただけでウェス…、ちょっと聴いただけでアレクサンドラ・デスプラ…と。こういう世界観は今の時代あまり無いので強みです。90年代のジュネ&キャロ的な雰囲気もありますね。これもどこか異世界的なんですが、実はきっちり現実的というところが面白い。音楽もまた然りなので、そんなわけでリラクシン効果ばつぐん、もう一つの酷暑を涼んでいただくためのサウンドトラック。ホントに暑い毎日なので、皆様どうか身体にお気をつけて。そして、Be Relaxin’…。

OA曲リスト

She's A Big Teaser 桑田佳祐 with Daryl Hall And John Oates


南太平洋 South Pacific Dites-Moi Marie Greene & Betty Wand

    Cock-Eyed Optimist Mitzi Gaynor


ティファニーで朝食を ?Breakfast at Tiffany’s Moon River Cha Cha Henry Mancini

いつも2人で Two for the Road Something For Audrey Henry Mancini


フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊 The French Dispatch of the Liberty, Kansas Evening Sun

    Mases ?Rosenthaler Alexandre Desplat

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス Everything Everywhere All at Once This Is A Life Son Lux (feat. Mitski & David Byrne)

ザリガニの鳴くところ Where The Crawdads Sing Carolina Taylor Swift


ある夕食のテーブル Metti Una Sera A Cena Hurry To Me Ennio Morricone

オリエント急行 Orient Express(TV) Le Train Ennio Morricone


グレイテスト・ショーマン The Greatest Showman Tightrope Michelle Williams


007 ドクター・ノオ Dr. No Under The Mango Tree Byron Lee & The Dragonaires

スパルタカス Spartacus Love Theme Alex North

2300年未来への旅 Logan's Run Love Theme Jerry Goldsmith


ガッジョ・ディーロ Gadjo Dilo Tutti Frutti

★il conte rossoさんご希望曲



ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス Guardians of the Galaxy Vol.2 Father And Son Cat Stevens


★志田からのお知らせ★
リアルseaside thatreへようこそ!
湘南ビーチFM開局30周年記念上映会
映画「彼女が水着に着替えたら」
IMG_0218
逗子文化プラザホール なぎさホール ¥1,000
8/11(金)
open 15:30  ★ロビーにてDJタイムあり! DJ 中嶋陸大/ジョニー志田
start 17:00  ★トーク&上映

超映画総合研究所 志田ゼミ開催!
※ギャラリーはまだ受け付けます!

IMG_9614

好評発売中!!
「映画音楽はかく語りき
   いつか見た映画、時をかける音楽」志田一穂・著

志田一穂(ジョニー志田)、初の著書、好評発売中です!
2022年4月27日発売(ユニコ舎より) ★ご購入はコチラ
phonto (1)

他、いろいろな情報は志田のTwitter @shidakazuho でチェックしてください!

特集「納涼サントラきもだめし〜ホラー&サスペンス映画音楽の調べ
phonto
今週は特集 納涼サントラきもだめし〜ホラー&サスペンス映画音楽の調べ
去年は怖くても10倍楽しくする方法があるはずだよと
怖がりなくせに負け惜しみ的な選曲でごまかしたのですが、
今年も怖い特集のご希望もあり、
ちょっと本気でやってみようかと思いました。
なのでもう肝試しレベルです。
あのダリオ・アルジェント監督をフィーチャーして、
徹底的に怖い怖いサウンドをお送りいたします。
まぁただそこは当番組、
こだわりもしっかりと注入していきますので、
何卒、お楽しみにでございます。

OA予定曲…
IMG_0127
サスペリアPART2
サスペリア
わたしは目撃者
デモンズ3
トラウマ/鮮血の叫び
裸のランチ
ジョーカー
シックス・センス
ゾンビ
フェノミナ
来る

★リスナー様からのご希望曲もお送りいたします。


海辺の映画館からの手紙 志田一穂
IMG_0134
怖い映画は率先して観ない僕が、珍しく、怖い映画なんだろうけれどなんだか観たいな、と思って、劇場に足を運んでしまった映画が最近あります。『ヴァチカンのエクソシスト』ですね。これは多分例の傑作ホラー『エクソシスト』でかなりの免疫ができているから、ということもあると思うのですが、SNSで「怖いというよりも面白い」という書き込みを見つけ、なんとなく大丈夫だろう、観たいな、観よう!と思った次第。結果、確かに怖さよりもエンタメ感が強く、普通のサスペンス・アクション映画だったのでやや拍子抜けしたのも確か。

そんな風にかつてはおっかなびっくりで観た映画のネタも、悪魔祓いモノや鮫モノなど、どんどん娯楽映画化していて面白いですよね。今回紹介する日本映画の『来る』なんかもそうで、悪霊退治モノなんですけど、どこかサスペンス・エンターテイメントなノリがあって面白いんですよ。怖がりジョニーでも全然楽しめたりしましたし。これが心理的な恐怖演出になると全然ダメなんですけどね。中田秀夫監督の『女優霊』とか『仄暗い水の底から』とか。ああなるともう一気にダメですね。まず怖がらせよう驚かせようという演出が徹底的なので。要するにビクッ!とさせられる系がイヤなんでしょうね。
IMG_9605
しっかりと物語があってじわじわと怖いなぁと思うような映画は大好きなのです。ヒッチコック作品なんかもかなり一般的に面白いカタチで多々リメイクされていますが、やつぱり根底にそのジワジワ恐怖感がのさばっているので怖いは怖い、でも面白いってやつでして。『ダイヤルM』、『サイコ』シリーズなどはとても楽しく観た記憶があります。そうした作品は例えば殺人シーンなんかも極めてスタイリッシュじゃないですか。だから観れるんです。これがスプラッターになるともうキワモノ映画として捉えてしまうので、単に気持ち悪くてノーサンキューですね。意味もなく襲ってくる殺人鬼とかホント勘弁してほしいです。まず物語に没頭させてくれよと思うわけです。

今回は頑張って怖い系を結構ストレートに選曲してみました。正直観たくない作品もありますが、音楽が素晴らしいので仕方なく観たというものも多かったです。なんでこんな映画の音楽をこんな巨匠作曲家が手がけているのかなぁなんて疑問も感じながら。まぁだから映画って面白いんですよね。どんなジャンルでもコラボレーション一つで何かしら魅力が生まれてしまうという。そんなマジックも含めて、さまざまな肝を試すサウンドトラックをお送りしますので、是非お楽しみに。
IMG_9603


OA曲リスト
特集 納涼サントラきもだめし?ホラー&サスペンス映画音楽の調べ

冒険者たち Les Aventuriers Francois de Roubaix

サスペリアPART2  Profondo Rosso Goblin
サスペリア Suspiria Goblin

わたしは目撃者 Il gatto a nove code Ennio Moriricone
デモンズ3 The Church Keith Emerson
トラウマ/鮮血の叫び Trauma Pino Donaggio

裸のランチ Naked Lunch  Howard Shore feat.Ornette Caleman
ジョーカー Joker  Call Me Joker  Hildur Gudnadottir
シックス・センス The Sixth Sense  James Newton Howard

ゾンビ Dawn of the Dead Goblin
フェノミナ Phenomena Goblin 

もののけ姫 アシタカせっ記 久石譲
✻エリカさんご希望曲

来る Evil And Flowers Crossmakers Choir


★志田からのお知らせ★

超映画総合研究所 志田ゼミ開催!
※申し込み受付は終了いたしました。

IMG_9614

好評発売中!!
「映画音楽はかく語りき
   いつか見た映画、時をかける音楽」志田一穂・著

志田一穂(ジョニー志田)、初の著書、好評発売中です!
2022年4月27日発売(ユニコ舎より) ★ご購入はコチラ
phonto (1)

他、いろいろな情報は志田のTwitter @shidakazuho でチェックしてください!

このページのトップヘ